見出し画像

「らいかーると」氏に教わる『サッカーもっと知りたいシート』企画に参加してみて

ことの始まりは、浦和レッズ公式アカウントからのこのポストでした。

内容としては、浦和レッズの試合と絡めてサッカーの魅力をより深く味わおうというもので、試合開始前に40分の講習会、試合中にリアルタイム解説を受けられる企画です。


参加を決めた理由

この企画を目にして、参加を決めようと思ったポイントは3つあります。

1.浦和レッズというクラブにおける初の試みである

浦和レッズというクラブはJリーグにおいて硬派とされるクラブで、どちらかというと試合に絡めるような企画を不要としてきたきらいがあります。
※開催されていたとしたら、すいません

現在の浦和レッズコーチ兼分析担当である林舞輝さんが、奈良クラブのGMをされていた際、試合後に戦術解説をするコンテンツを配信していました。
この取り組みを見聞きした時、奈良クラブのサポーターをとても羨ましく思ったものです。

自分で試合を観て感じたものにプラスして、実際に現場に関わっている人の見解を聞けるというのは、新たな視座を得られるチャンスだからです。

私にとって一番身近なサッカークラブである浦和レッズで開催されるのなら、参加しない手はありません。


2.参加者に対する興味

浦和レッズの代名詞である熱狂的な応援は、全精力をかけて選手と共に戦うスタイルで、クラブもその熱量を大切な文化と捉え、選手理念の中でサポーターと共に戦う責任を求めています。

一方で試合を戦術的に分析する行為というのは、客観的な理性を必要とし、ともすると熱狂的に応援するベクトルとは相反するところがあります。

ここ近年、96(@urawareds96)さん、木村暁(@chacha2645)さん、ゆうき(@y2aa21)さん、KM(@maybe_km)さんなど、浦和サポーター発の戦術分析のコンテンツを多く見かけるようになりました。

けれど、その広がりをオンライン上では実感できてもスタジアムでは実感できないので、戦術分析の需要は浦和レッズにおいてどれくらいあるのか、どのような層が求めているのか。それを目の当たりにできる、またとない機会だと思いました。


3.今回の講師らいかーるとさん

らいかーると(@qwertyuiiopasd)さんは、2007年頃から現在までサッカー分析を書かれてきた方で、運営されているブログ『サッカーの面白い戦術分析を心がけます』は、戦術的なブログを見たり書いている人なら皆一度は目にするくらい後進に影響を与えています。指導の現場にも立たれているので理論・実践の両側面から話を出来る点でも大変貴重な存在です。

そんならいかーるとさんから見て、現在の浦和レッズはどう見えるのか。
企画に参加するとご本人から直接話を聞けるのですから、躊躇する理由はどこにもありませんでした。


講習会(17:00~17:40)

講習会は会場はさいたまスタジアム内にあるVIEW RESTAURANT - SOUTH -で行われました。

会場入り口
スタジアムを一望できるロケーション
らいかーるとさんの素顔を見てはならない…


らいかーるとさんの本業に支障をきたすとまずいので、別室から声のみでの参加となりました。らいかーるとさんの正体は未だ謎に包まれたまま…
※参加者の反応を直接見られないので、やりずらい点もあったかと思います


参加者は60名。全員浦和サポーターでチケットは即完売だったそうです。
当日行われるアジアチャンピオンズリーグの試合はシーズンチケット対象外なので、企画に意義を感じ、お金を支払って参加した方々が集まりました。

びっくりしたのは、その顔ぶれの幅広さ。年齢・性別もバラバラ、小学生くらいのお子様を連れてこられたお父様や、ご夫婦で参加されている方などもいて、戦術分析を徹底的に行いたいガチ勢だけの集まりになるのではという個人的な予想は、良い意味で裏切られる事になります。

同時に「サッカーを深く見たい想いは、誰しもが抱く普遍的な気持ち」を体感できた素敵な瞬間でした。


企画の人選にも強い拘りを感じました。

進行役はこの方、

原 大悟さんです。

進行役に実況を生業としているプロを起用。原さんによる抜群の現場回しで、何の滞りもなく企画は進んでいくわけですが、進行役に起用したもうひとつの理由。それは原さんのお父様にあったと思われます。

お父様は原 博実さん。

そうです。浦和レッズの前身三菱自動車サッカー部の偉大な選手であり、浦和レッズ監督をされていた方です。説明不要ですね。

一方、講師のらいかーるとさんも浦和生まれ、浦和育ち。

登場人物を浦和に縁のある人物で固めているところに、クラブとしての『浦和を背負う責任』を感じさせられます。

前談のらいかーるとさん浦和レッズ思い出エピソード(トリビソンノ選手にサインを貰った話や、小野伸二選手のデビュー戦を駒場で観た話、さいたまスタジアムのこけら落としの試合後駒場まで歩いて帰った話等々…)により、会場にいる浦和サポーターとの心の距離も近くなります。

流石です。

そしていよいよ講義の本題に入っていくわけですが、内容はらいかーるとさんの著書、『アナリシス・アイ サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます』をベースにしたものでした。

印象的だったのは、初めに参加者の目線を揃えるため、サッカーとはどういうスポーツかを考える時間を取ったことです。

日頃指導にあたっている、らいかーるとさんらしい導入だなと感じました。
前提を共有しておかないと、人によって言葉の響き方が大きく変わってしまうからです。恐らく、日々の指導で実感されているからこそ、目線を揃えるための導入部を設けたのではないか、そんな風に感じました。

「サッカーはゲーム」「ゲームに熱中する理由」「サッカーは上手く行かない原因が非常にわかりにくい」「指導する観点から間違った解釈をすると、コーチ失格になる」「ブログを書くきっかけ」などについて語られ、「時間とスペースを理解する事は、サッカーをゲームとして試行錯誤して愉しむための第一歩」と続き、「ひとつひとつのプレーの成功・不成功の基準と妥当な評価の物差しを持つこと」の重要性が語られます。

ひとつひとつのプレーをただ漠然と観るのではなく、サッカーにおける良いプレー、良くないプレーを理解した上で観ると、より豊かに、より愉しめることを意味しています。


そしていよいよ本題の

  • 時間とスペース

  • 守備の基準点と配置かみ合わせ論

についての話が展開されていきます。

ここでクラブ主催の企画ならではの強みを感じました。実際の試合動画を使用したプレー解説をできるからです。

これを個人が公の場所でやろうとすると、DAZNで配信されている試合映像を何らかの形で手に入れ(DAZNはダウンロード保存できない仕様)、さらに権利を侵害しないようにロイヤルティを払わないといけないため、かなりの障壁があります。

ところがクラブ主催の場合、そういった障壁を一気に取り払えますし、クラブの持っている資産を有効に使えます。いいところだらけです。

参加者の様子を見ていても、講習会で一番反応があったのはこの試合動画を使ったプレー解説でした。というのも、企画に参加されている方々の多くはさいたまスタジアムで同じ試合を観ていた可能性が高く、実際に観ていたシーンを巻き戻したり一時停止したりして解説してもらえる。しかも身近な選手を例に出されるので、理解が捗ることになります。


講習会もいよいよ佳境を迎え、質疑応答の時間が設けられました。
時間の都合もあり二名の方からの質問にらいかーるとさんが答える形となりました。

Q1.
TVで観るときと、スタジアムで観るときの注目ポイントの違いは

A1.
TV映像の画角にもよるけれど、どちらもあまり変わらない。ただTVだと選手の表情やしぐさがアップで映されたりするので、そういう部分を意識して見たりはする

スタジアムではせっかく全体を見渡せるので、ボールの周りではなく、もっと先の未来を見ていたりする。もったいないので…


Q2.
中盤選手のプレーの中で、センターバックの間に落ちる動作は必要なのか
それより、中盤でボールを受けターンして時間を作ったり、ロングボールに備えて相手フォワードの後ろにいてほしい

A2.
一般的に中盤の選手がセンターバックの間に落ちるのは、バックの選手のパス回しが怪しいとき。もしくはバックの選手だけで前進できないときとか

シチュエーションなどによって変わるので、一概に悪いプレーとは言えない

ボールを落ち着ける意味では選択肢のひとつ。逆に得点を狙わないといけない場面ではあまり好ましくないプレーにあたる

中盤でボールを受けるのはものすごく恐怖をともなう。下手にプレーしてボールを奪われるくらいなら、バックラインに落ちる選択をするのは良い悪いは別にして理解はできる


と、どんな質問でも丁寧に答えてくれるらいかーるとさん。
しかも質問ひとつひとつに「質問有り難うございます」って…
ものすごくお優しい…


この後、らいかーるとさんからサプライズなプレゼントもあり、大盛況の内に講習会は終了となりました。


休憩・移動(17:40~19:00)

次の企画は、実際の試合を観ながら原さん(実況)・らいかーるとさん(解説)のお話を聞いて理解を深めようというものです。

AFCチャンピオンズリーグ2023/24で浦和レッズの置かれている状況を説明すると、現在グループリーグを戦っており、2位に位置しています。

2023/11/29 試合開始前 Group J の成績表
2023/11/29 試合開始前 東地区2位の成績表

グループリーグ1位の浦項スティーラースは既にノックアウトステージ進出を決めており、浦和レッズがノックアウトステージに進むには東地区2位チーム同士の中で勝ち点で上位3チームに入る必要があります。
残り試合数を考えると浦和レッズにとって絶対に負けられない試合です。

そんな大一番の試合が、本企画の対象試合となりました。


次の企画に備えて、参加者は試合観戦スペースに移動します。


試合実況解説(19:00~21:00)

参加者の試合観戦スペースはさいたまスタジアムメインアッパーにある机付きシートでした。当日販売のないエリアなので、貸し切り状態です。

通された試合観戦スペース
各椅子の前に机を配置した座席
ラミネートパスに記載された席に通される
左はメディア関係者に配布されるメンバー表
右上の無線機で原さんとらいかーるとさんの実況・解説を聴けます


参加者にはACL用のラミネートパスとメディア用のスタメン情報が配られ、
貸し切りエリアの机付シートに通されます。これはかなり本格的です。もはやメディア関係者の気分です。

只の参加者ではなく、関係者として企画に取り組んでみてくださいという本格的なスタンス。この取り計らいに、企画を立案された方の心意気を感じました。

各々に配られた無線機では原さん(実況)とらいかーるとさん(解説)の話を聞く事ができます。

常々答えは全てピッチ上にある主旨の発言をされているらいかーるとさん。今回は同じ試合を、同じ環境、同じタイミングで観る事になります。つまり外的な部分はらいかーるとさんとまったく同じです。

そして、目の前で繰り広げられている浦和レッズの試合をどう観て、どう考え、どういう点に注目したのか。展開にあわせて聞こえてくるらいかーるとさんの解説や何気ないつぶやきから、内的な部分での差異を感じる事ができるわけです。


そして、この企画で一番興奮したのはこちら、

スマートフォンでQRコードを読み取り、Googleフォームから質問を送れる仕組み


通称 もっと「らいかーると」氏に聞いてみよう!システム

QRコードを読み取りGoogleフォームで質問を送るという実にアナログな仕組みですが、らいかーるとさんから返答が返ってきます。

目の試合を観て疑問に思ったらすぐ質問できて、解説者が回答してくれる。
しかも無線を通じて聞いている全員に回答が共有される。

これ、ものすごくないですか!?

ポイントは目の試合を通し感じた疑問とその回答を、即座に全員で共有できるという点にあります。また、一方向のやり取りですと、どうしても他人事となりがちですが、双方向のやり取りだと当事者意識がぐっと高まります。この仕組みを考えた人に感謝です!


もちろん、私も今年の浦和レッズで気になる点について質問してみました。

今日は有り難うございます。リンセン選手やカンテ選手の1stディフェンスのプレスを外され、ズラされてもブロック守備に移行せず、前線の選手だけハイプレスを継続するシーンを結構見ます。ショルツ選手やマリウス選手を中央に置けるのでブロック守備でも問題なさそうに思えますけれど、どんな意図を感じますでしょうか。
よろしくお願いします。

個人的に、気になっていたのは今年の浦和レッズのプレスのかけ方でした。

図1

このように、リンセン選手やカンテ選手がプレスをかけに行くけれど、中盤の選手が連動せず回避されてしまうシーンをよく見かけます。

図2

相手ゴール前くらいまでプレスをかけにいく場合は、通常赤い四角のエリア周辺でボールを奪う事を想定しています。

このエリアでボールを奪える主なメリットは

・相手ゴールに近い
・ボールを奪った瞬間は、相手の陣形が整っていない可能性が高い
・自チームのゴールから遠いので、ボールを奪わても致命的になりにくい

このような点が挙げられます。

ぐいぐい行くプレスは、らいかーるとさんの講習会であった時間とスペースを相手から奪う手段のひとつです。

ただし相手ゴールエリア近くでプレスをかける場合、一度外されても追い直したり、チームメイトとの連動してプレスをかける必要があります。

ところが図1のように中盤の選手はあまり連動せず、あっさりボールを通されてしまったりしています。前線の選手は相手ゴールエリア近くまで追いかけるけれど、中盤以降の選手があまり連動していないというギャップが生まれており、外に誘導しているとしても仮定しても、中央にボールを通されてしまっている時点で、目的をはたせていない事になります。

また、仮に相手ゴールエリア近くでボールを奪えたとしても、周囲にゴールエリアを守る相手選手が多く残っている可能性は高く、時間とスペースのあまりない中で、ゴールを奪う手段や技術が必要になります。

ところが今年の浦和レッズは、ACL決勝を想定した守備構築の優先や試合過多による怪我人・コンディション不良により、あまり攻撃の手段を仕込む時間を取れなかったのではと見受けられ、相手ゴールエリア近くで連動してゴールを奪うシーンはシーズンを通しても数えるほどでした。
※カンテ選手の個人技術による理不尽ゴールはのぞく

これですと、相手ゴールエリア近くでプレスをかけても、メリットをあまり享受できていないのではないか。そう個人的には感じていました。

図3

それよりも、図3のように多少相手ゴールエリアから離れた場所にブロック守備を構築すると、その分攻めてくる相手の裏に時間とスペース(紫色のエリア)を生み出せます。

ブロック守備を構築する主なメリットは

・守備時にあまり相手を追いかけ回さなくてもすむ
・自チームのゴールエリア近くに相手がくる分、裏にスペースができる

などが挙げられます。

今年の浦和レッズはただでさえ試合数が多いので、守備時には体力の消耗を避けられ、攻撃時に裏を取れると相手選手が少ない状況に持ち込めますので、それほど正確にプレーできなくても得点の可能性を上げられます。

ただしこのブロック守備にもデメリットがあり

・自チームのゴールに近く、防戦一方になる可能性
・相手ゴールから離れるため、長い距離を走り切れる選手が必要

この2つの課題をクリアしないといけません。

幸い浦和レッズには、ショルツ選手やマリウス選手、酒井宏樹選手という身長も高く身体能力に優れた守備選手がいます。特にショルツ選手とマリウス選手が中央どっしり構えているだけで、相手はゴールを狙いにくくなる状況を作れます。

また、関根選手や大久保選手、明本選手、荻原選手のように足も速く長い距離を走れる選手がいるので、カウンター時に優位に働きます。

参照:2022年J1 リーグ 第11節 浦和 対 横浜FM 戦 3:55~のシーン


修正力に長けたスコルジャ監督ですから、相手ゴールエリア近くで空転する単独プレスをそのままにせず、場合によってはブロック守備とを使い分けるかなとも思っていましたが、あまりそうはしなかった印象です。

実況の原さんも質問の意図を汲み取ってくださり「確かに今年の浦和でロングカウンターをあまり見ないですね」と話しを広げてくれます。

それに対するらいかーるとさんの回答の要約です。

・通常ハイプレスは二度追いとのセット
・確かに浦和はそこまでしている印象はない。逆に神戸はすごかった
・結局ズラされても守れてしまうという強い部分が、浦和にはある
・浦和は中であまりボールを持たれるのを良しとしていないのかもしれない
・実はブロック守備が苦手なのかもしれない
・苦手な部分を隠すために敢えてブロック守備をしていないのかもしれない

この後、ちょうど浦和がブロック守備をするシーンになったのですが、苦手と考えた根拠として、配置が少しおかしい気がすると仰っていました。

苦手な部分を隠すというのは目から鱗で、確かに相手のいるサッカーというゲームではウィークポイントを晒してしまうと、つけこまれかねません。現場で指揮をするらいかーるとさんは、そのあたりの駆け引きも日常的にしてそうです。配置から瞬時に見抜く眼力たるや…

このやり取りは新たな視座を得られたので、大満足でした!


試合は1対1のまま後半45分まで進みます。

このままですと浦和レッズのアジアチャンピオンズリーグでのグループステージ敗退が濃厚になり、企画にいらぬ影をおとさないとも限りません。


その時でした、、、、

大久保選手からの浮き球を拾い、トラップから足をふりぬく選手が、、、、


カンテ選手です!!!!

GOOOOOAL!!


なんと、土壇場でカンテ選手がゴールを決めたのです!!!!
場内総立ち!!!!


ちなみにカンテ選手は本日の対戦相手、武漢三鎮戦で昨年4ゴール、今年の9月にも1ゴールを決めており、まさに武漢三鎮キラーといえるでしょう。

それにしても、最後の最後で望みをつなぐゴールを決めてくれるとは…

らいかーるとさんも「辞めちゃうのはもったいないですね」としきりに仰っていました。

そして、、、、

浦和 2-1 武漢三鎮 浦和の勝利でタイムアップ

TIME UP!!!!

浦和の勝利で、グループステージ突破に望みを繋いだのでした!

試合終了後、さいたまスタジアムでのラストゲームとなったカンテ選手が、挨拶のため場内をゆっくりと一周。何度も名前をコールされる感動的な場面を見届けつつ本企画も幕を閉じる事になります。


総括

本企画を通じて強く印象に残った点を挙げてみます。

・サッカーを深堀りしたいという気持ちは年齢・性別関係ない
・浦和に縁のある専門家を人選していた
・クラブ主催である事の強み(試合動画をそのまま利用できる)
・本格志向(ACLのラミネートパスやメディア用のメンバー表を配布)
・リアルタイム実況解説の可能性


以前、SNS上で結城康平さんはこのように問題提起されていました。

留学先のスコットランドでフットボール文化を体感されており、日頃から海外の文献、論文を読み解いている結城さんならではの意見だと思います。
たしかに根本にサッカーを据える以上、いくら派生の部分を盛り上げても、未来に繋がっていかないというのはその通りだと思います。

一方で、新規の方にもスタジアムに足を運んでもらえるようにならないと、何も始まらないという意見も耳にします。

つまりサッカーの本質に関わるコンテンツ自体で、新規のお客様に足を運んでいただく事が出来るなら、それが一番良いという事になります。


ここでらいかーるとさんの話に戻ります。

サッカーをゲームと捉えた場合、成長を実感できたり、本質を理解して試行錯誤できると愉しくなる。


あれ!?今回の企画ってぴったりでは!!!!

本質を理解し易くするような今回のような企画は、サッカーの本質そのものを伝えるコンテンツなので、大きな可能性を見出せました。試合解説シートだけでも実施する価値はあると思います。体感した上での話なので、間違いありません。


クラブ側のメリット
解説付きシートと名を打ち通常料金より少し高めの価格で販売して増収。
費用は無線機の手配と運営スタッフくらいなので莫大な投資は不要。
サッカーをより深く理解してもらう事で試合観戦が愉しくなり、何度もスタジアムに足を運ぶロイヤルカスタマーになってもらえる可能性がある。
何よりスタジアムではないと体験できない点はかなりの強みになる。


幸いなことに、各クラブについて継続して発信しているような方々がSNS上に多数いるので、正当な対価を支払って招き試合解を説をしてもらう。質問は試合中に受付け、回答を全員に共有する。


解説者側のメリット
今までオフラインだけの発信だったものがオフライン上でも発信できる。
解説の対価をクラブから受け取れる。
企画参加者の存在によるモチベーションの向上。
クラブ側が解説者・企画参加者のそれぞれの情報を管理するため、SNSにみられるような、いらぬ誹謗中傷を防げる。
場合によっては試合映像を使ったプレー解説なども可能になる。


こちらはファーストペンギンらいかーるとさんの企画全体の感想(前編)

同じくらいかーるとさんの企画当日の会話や質問・回答の詳細(後編)


参加者側のメリット
サッカーをまったく知らなくても匿名で質問できる環境。
サッカーについて理解する足掛かりになる。
既存サポーターが新規の友達を誘う際のキッカケになる。
わからない質問について、SNSより回答をもらい易い。
今まで見えなかった選手のプレーがわかり、より魅力を感じる。


簡単に挙げてみても、クラブ・解説者・参加者にとって三方良しの状況なのでやらない手はないです。というか、やった者勝ちです。


今回の企画を立案・運営してくださったクラブ関係者の方々、寒い中、運営の進行に携わってくださったスタッフの方々、企画を引き受けてくださった、らいかーるとさん、原さん。本当にありがとうございました。

将来のスタジアムコンテンツの中でエポック・メイキングになるくらいの破壊力を秘めている企画になると体感しています。Jリーグのクラブ関係者の皆様、遠慮はいりません。是非、是非、本企画をご検討いただき、サッカー文化を共に盛り上げてまいりましょう!!!!


最後までお読みくださり、ありがとうございました。

@Windtosh


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?