WEB版背徳表紙2

【創作BL】背徳の堕天使 読みどころ(第8章編)

WINGSシリーズ 本編第1作 桐吾×光(父×息子)VS勝行(親友)
強気ヤンキー美少年総受・ヤンデレ執着ドS攻 (R18BL)
https://novel18.syosetu.com/n7977fa/

え、気が向いたら書くねって言ってどんだけ時間たってるのかは誰も突っ込まないであげてください(真顔)原稿執筆に詰んでるので、キャラの心情を改めて思い返すためにもあえて語ってみようと思います。

第8章の内容までのネタバレ含む、なので、ネタバレ苦手な方はまず本編↓↓↓↓を読んでから、この先どうぞ!

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【背徳の堕天使 第8章 破滅への警笛】

勝行の救出作戦により、無事相羽家に戻れた光。
けれど自分は本当にここにいていいのか……?桐吾の催眠に近い言葉に心は支配されたままの光は、勝行の前ですら声が出ない事態に。

精神的に辛い思いをした光を気遣おうと、勝行はライブハウスに連れて行ったり、変わらぬ学校生活に戻してあげたりするも、光の態度はどんどん余所余所しくなるばかり。甘えてくることが一切なくなってしまう。
身体だけは家に帰ってきたけれど、心が自分を向いていない。焦燥感ばかりが募る勝行は、せめて嫌われずにいようと少しばかり距離を置くけれど、それがかえって自分の恋心を自覚することになっていく。

勝行に足元をすくわれ、一転して警察に追われる身になった桐吾。元々仕事や生きることにそれほどの執着はなかったけれど、高校生の勝行に負けたという悔しさと、せっかく一度手に入れたと確信した光をもう一度捕まえたいというあきらめの悪さで(笑)奪還のチャンスをうかがっている。

この様子を各視点から少しずつ、小話として入れ込んだのが8章の改稿部分。全員が誰かを想って、一人で葛藤してる。でもその思いは、全部すれ違ってるだけの、見事なまでの三角関係。

二人ともが大事すぎるゆえに自己犠牲を選ぶ光は、この時点ではまだ父親が犯罪者であるという事実を受け入れられなくて、戸惑ってます。だって、なんだかんだで「嫌い」だけど、自分にとっては頼れる――大事な「お父さん」だから。

これは勝行にはどうしても言えないし、勝行をむしろ今西家のいざこざに巻き込みたくない。そんなところから、つい彼を拒絶してしまうけれど、勝行がイヤだからというわけではない。――そんなジレンマを抱えたまま、感情をうまく伝えられない光の様子を、「ピアノは弾かないしキスもしないけど、勝行のために美味しい料理は作ってくれる」という態度で示してみました。この回りくどい愛情表現、書く方がイラァッってするんだけど(笑)彼の場合は勝手にそう動いてるので、なんでこうなったか!?をかいたあとで読み返して客観的にみてみないと、行動に隠された本音がわからないこともしばしばです。

勝行と桐吾に隠された秘密

勝行と桐吾、二人の視点のエピソードは、いずれも次の物語への伏線になってます。まだ何の自覚もしていないのに、光を犯すように抱く夢を視て夢精してしまう勝行。
逮捕される覚悟で国外逃亡を決めた桐吾が最後にとった連絡。そしてここで彼は有楽町のマンションを突き止め、再び勝行と光を襲いに来ます。

どちらも、このあとの第二部「二律背反のアリア」で光の手により紐解かれていくので、気になるなら続きを読んでくれよな!的なやつです。

と、とにかく暗いしすれ違いだらけで「ああもうお前ら……!」ってなる8章ですが、一番自分が気に入ってるのはラストの勝行VS桐吾部下のシーン。


「トーゴの本気にビビッてたんじゃねえのか。お前、あの人を敵に回すなんざ、ほんとバカだな」
低能そうなチンピラ男だ。人殺しも犯罪も、躊躇なく手を出すタイプだろう。勝行はくだらない挑発に乗るのをやめて、のんびりと欠伸を零した。
「二時間か……。ずっと立ったままはつまらないので、読書でもしていていいですかね。あ、かばん開けていいです?」
「はあ? ……肝っ玉座った坊主だな……」
「ま……うちの家柄上、こういうの、慣れてるんで」
背中に銃が当てられていても、何ら焦る様子もない勝行に部下は慄いているようだ。気にせず勝行は肩に下げていたリュックから分厚い新書本を取り出し、ついでに買い置きしていた未開封の缶コーヒーも取り出す。
「……飲みます?」
「ふっ、ふざけんな!」
「別にふざけてませんけど……俺だけコーヒーブレイクするのはちょっと気が引けたんで」
じゃあ、二時間お付き合いよろしくお願いしますね。
いつもの穏やかな笑顔でそう言うと、勝行は缶コーヒーのプルトップを開けて一口飲んだ。

頭に流れてきた映像がまさにこれで、もう一人で悶えながら打ちまくった覚えがあります。このあと、ちょっとおつむの悪いこの部下が勝行に丸め込まれて足蹴にされるところまでの一連のシーンが最高に好きです。というか、ここにたどり着くまで彼がカッコよく活躍するシーンってあまりなくて(笑)ヘタレすぎて困ってたので、かなり楽しんで書きました。

うちの黒髪ドS主人公の、最初の見どころですかね(笑)(ここまできてようやく最初ってどういうことだwww)
ちなみに脳内で彼が飲んでた缶コーヒーはボスでした。(いらぬ情報)

9章は光くんと桐吾の和姦(!?)で、一気にお涙を誘おうという魂胆が……いやそういうわけじゃないですけど、攻め二人の対決シーンで、このあたりからの改稿はちょこちょこだけって感じですかね。裏話を語るのは、どちらかというとラストシーンかなと思ったので、ぶっとんで次は10章以降の裏話を語りたいと思います。

このあたり、やっぱり視点がコロコロ変わってるのが気になってて、本当はもっと改稿すべきだったのでは、と思ったのですが、「気にならない」と言ってくれるレベルの高い読者様のお声に甘えてそのままです。
いつか余裕ができたら、そっと書き換えていきたいと思ってます……。



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