見出し画像

なぜPTAはLINEを使うのか

これから総会で役員任期満了、年度初めの活動スタート期にあたる方もいらっしゃると思います。
「お互いの連絡手段は電話、メアド交換ではなく、LINEにしましょう」
と言われて困った方からの「ねえなんで!?」を複数の方から相談いただいたので、簡単にブログにしたためました。

これを読んで「なるほどだからか!」と納得していただけると嬉しいです。

春になるとなぜか私のところに必ず1人か2人は「LINEはじめたよ」といってくれるママさんが。一度使うと便利さに気づいて、手放せなくなったという方が大半です。それまでは散々「LINEなんて無理、わからんし、メールでええわ」とディスってたのに(笑)(まあ逆にSNS卒業という言葉も春には流行って、消えていく人も多いですが)

そして必ず「使い方がわからんねん」……と無言の「教えてくれ」攻撃を食らいます。まずはググってから来いと言いたいですが、「ググるって何?」レベルの淑女マダムたちばかりなので何も言えません。しょうがないので、ランチを奢ってもらう約束で教えに行きます。ランチは軽率に奢ってくれるのに、指導料はケチるあたり、マダムは形のないサービスをタダで受けるのがお好きですね、ほんとにね。(私は転んでもタダでは起きないのでそんなマダムに遠慮なく高級なご飯をねだります。うまくいけばアンリ●ャルパンティエの菓子詰め合わせ付きです、子どもたちに現物支給するため頑張りますよ)

去年PTA役員をした時、そう言ってラインを頑なに拒むママさんとパパさんがよりにもよって会長と副会長でした。他のメンバーはLINEならなんとかつかえるけれど、PC操作はほぼ無理。唯一IT関連に長けていたのはもう一人の副会長の私だけ。えらいこっちゃ。
先代のPTA役員はどうしてたのか聞くと「もともとサ●ボウズliveが引き継いだ連絡網だったけど、誰も使い方がわからないから、LINEでやりとりしてた」と回答が。

ま、まだ先代の役員会の方が進んでる……。いや進んでると言っていいかどうかわからないけれど、「LINEはやらないと決めているんです!」と頑として聞かない父親役員をどうにかして説得しないことには、私たちは連絡網すら作れないという大ピンチ。
その役員さんには「メールでいいじゃないですか。なぜLINEにする必要があるのか、教えていただきたい」と偉そうに言うだけ。もうメールの時代は終わったんだよバーカバーカ、と頭の中で叫びたくなりつつも、負けず嫌いの私は調べに調べまくり、40代のおじ様を説得する作戦に出たのです。

それでは聞いてください。
頑固おじさんの文句その①

なぜPTAはLINEを使いたがるのか。


この方を説得するときは客観的なデータが存在しなかったのですが、去年すばらしき統計データが出ております。

こちらの3つ目、LINEの項目に、興味深いグラフがあります。LINEの年齢別ユーザー数のグラフです。

LINEを一番使っているのは、学生でも若い20代でもなく、

>>>>>40代女性<<<<<

コアなユーザー 30~50代
女性
男性問わず、この世代が最も沢山使っているという事実。


さあここでタイトルに立ち返ってみてください。
学校のPTA役員といえば、最も多い年代はおいくつでしょうか。

そうです。30~50代ですよね。なので皆さんが連絡手段にLINEを使いたがるのはこういう裏付けが存在します。

「LINEなら使い方がわかる人が殆ど」

だからなんですよね。でもこれだけでは残念ながら、頑固おじ様会長の説得はできません。

2番目の文句。
引継ぎしたサ●ボウズでいいじゃないか。使い方はみんなで勉強すればいい。どうせLINEも勉強しないと使えない。

ええ、ええそうですね。でもすみません、サ●ボウズのサービス、終わったんです\(^o^)/

この引継ぎの段階ではまだ使えましたが、サービス終了することは予告されていたので、別の手段を考えてくださいと言われたのがそもそもの引継ぎ事項でした。というわけで、問題外。どうせ一から学ぶなら、来年に引き継げる新しいサービスを学んで使い勝手のよさ、悪さぐらいは教えてあげたいよね。

ネットが普及するにつれ、いろんな会議サービス、チャットアプリ、スケジュール管理ソフトなど、便利で簡単なサービスが乱立しています。どれを使ってもいいと正直思うんですが、汎用性、認知率の高さも大事だと思うのです。役員内の認知率で選べば、LINE……となるのは当然でした。①の結果を見れば納得ですよね。だって役員10人のうち、サ●ボウズというサービス(というか単語)を知ってるの、

私だけでしたから。(。-`ω-)


文句③メールでいいじゃないか!なぜメールではだめなのか

これも②とそう変わらないんですが、スマートホンが普及することにより、廃つつある連絡手段。それがキャリアメールです。
別に受け取れないわけは、ない。
でもメールよりも確実にLINEのほうが便利だから、みなさんはもうメールを使わない。では具体的に何がPTAの連絡手段として便利なのか。それは

グループトーク機能がついているから

この機能が秀逸で、メールは太刀打ちできません。

メールならグループで一斉連絡をする時
「To」宛先
「Cc」連絡をみてほしい相手
を使って一斉メールを送ります。
(※メーリングリストは外部サービスに当たるので、普通にただメールアプリだけを使っているだけの人には通じません)

返事するときは、いちいち相手のメールアドレスを入れなければいけません。返信するたび、後ろにリプがくっついてまわり、だんだん長いスレッドができたり、どれが誰との会話かわからなくなったり。
スレッドオンオフの機能はあれど、いちいち開封して見なければ本文が見えない等、人によって見え方が違います。

それに対し、LINEのグループ機能が役員会議に向いているのは主にこういった点です。

全員が同じグループチャット画面を見ている
・吹き出しで一言告げるだけで一斉送信できる。アドレス間違い送信ミスもほとんどない
・加入、脱退のやり方が簡単
・終わったらグループから抜けることにより、瞬時に全履歴消去。あと腐れなくさようならできる
添付ファイルや写真データは、みんながチャットする画面とは別の場所に保管しておける。いつでもアクセスできる。なので大事な会議ネタはそちらにおいて、日程調整などの雑談だけをトークするなど、使い分けが一つのアプリの中で完結する
・通知がうざくなったら、そのグループのみを選択してすぐ通知オフにできる(そしてすぐオンに戻せる)
使いこなせるようになれば、グループ電話会議/予定管理(イベント)/写真共有など、付加機能は色々ある。

こんだけ宣伝したら、もう私LINEから紹介手数料もらってもいいんじゃね?なんて言いたいくらいにはべた褒めしてますね。まあでもこの機能にはもちろんデメリットも存在しますが、それに対する回避方法も存在します。ここでは割愛しますね。

そして文句その④
「個人情報がまだ無駄に漏れていきそうだ!安全じゃない!」
「知らない奴が勝手にフレンドになるって聞いた!」
「子どもによくない」

それは登録の方法と理屈を知っていれば、正直「新しいメアドを1つ作る」ことと何ら変わりないレベルなので、むしろ個人情報としてあちこちにメアドや携帯番号を書くことと、代わりにLINEのIDをかくことはなんのちがいもないのでは?
それよりLINEのほうがむしろ「匿名性が高い」(ユーザー名が本名じゃない人多い)し、うっかりアプリを消してしまって登録し直すと「完全に新しい別の誰か」として転生しちゃいます。当然、前の友だちデータも会話履歴もすべて

「あっさり消えます」( ;∀;)

前のIDはどんなに検索されても、二度と使えないという鬼アプリなんですよ(笑)これほどに個人情報を簡単に抹殺できるアプリはないと思います。

※こんなふうに、違うスマホでログインしたり、アプリをインストールし直す時に新規を選んだら以前のデータは消えます。愛用してる人にしてみれば地獄の沙汰ですねw(ちゃんとログインすれば生き残るのできちんと登録情報は自分で管理しておきましょう。LINEは一度スマホアプリに入れたら最後、ずっと自動ログインで使えるのでIDやパスは忘れます)

知らない人からメッセージがきたり、勝手にフレンドになっていたり。それはメールに迷惑メールがくるのと同じ状況です。いやですよね。
ですので、当然LINEでもそれらをブロック(拒否)することができます
迷惑メール受信拒否設定みたいな、すごく面倒な手続きはいりません。いやな人を選んで、ブロックボタンを押すだけの2ステップで終わります。むしろこっちの方が、迷惑な輩も簡単に撃退できるわけです。

そして子どもに有害か否か。
私はLINEに関してはもはや「幼稚園児が使う時代」ですよと全国の皆さんに警告したい。子どもが使うからこそ「大人が正しい使用方法を理解して教えるべき」だと思いませんか?

私はそう言って、自らLINEの使い方を子どもに教えてきましたが、子どもたちは思わぬ機能を使いこなして大人以上のもめ事を起こします。でも大人も同じようなもめ事を起こしたり、子どもより使いこなせてなかったりするからこそ、バカにされて、大人の目の届かない所で悪いことをすると思いませんか?

私は前から何度か学校の先生や行政の方に向けて、SNS講座をやったことがあるんですが、本当は「子どもの保護者に」一番にきいてもらいたい。でもみんな聴きに来てくれない。(実際来なかったです。でも個別に聞いてくる人ばっかり)知っていることだから、不必要だから、先生に任せているから、PTAの主催行事で絶対こういう講演会を一度は開かなければいけないから(義務感)……と理由は様々ですが、果たして本当にあなたはLINEのことを他人や子どもにきちんと教えられるレベルで使いこなしていますか?と聞くと、ほとんどの方は「いや自分ではできるけど、人のはちょっと」ってなりません?LINEは電話やメールの代わりに使う人が大半の「SNS」です。親として生きていくために今後使わざるを得なくなるといっても過言ではありません。

なぜなら子どもの部活や学校からの連絡、PTA、塾や習い事の友人間連絡。今こういったものをLINEで済ます親御さんが多いのは、①~③を見ればわかりますよね。

便利な機能はきちんと使って、危険なことからは回避できる最低限のスキルを身に着け、有害コンテンツから子どもたちから守る大人になるのが私たちの、ひいてはPTA役員の仕事ではないかと私は思っています。……これは私の持論なんですがね。

でも最後のこの熱弁を聴いたおじさんが、1か月たった頃にようやく心揺らいでLINE導入してくれ、全員参加のグループ会議がもてるようになりました。
それまではずっと、みんながLINEで連絡しあっている内容を一部まとめて、都度私が彼にメールを送ってたんです。めんどくさくなって、画面スクショした画像を送りつけたら容量オーバーでエラーが出て泣いたこともあります。この作業、すっげえ無意味……!!!!

この私のくだらない手間を考えたら、ああ……他の人に迷惑かけてるな、すまない。ぐらいの気持ちは本当は持ってほしかったですよね(笑)


そんな男性役員さんですが、卒業するころには娘とLINEで夕飯のメニュー打ち合わせをするぐらいには愛用して使いこなしていたようです。娘にもらったスタンプがかわいいと、親ばか発揮してました。

そんなもんですよね\(^o^)/

この役員会議は任期終了と共にグループを解散し、跡形もなく消え去ったので今はもう私の手元には何も残っていません。

気持ちいいくらい、ログなしです。


この便利さを知っている、LINEヘビーユーザーがPTA役員になる確率が高いから、みんなはLINEを使って「PTA役員連絡網」を作りたがるのです。

お分かりいただけましたでしょうか?

これから総会で役員任期満了、年度初めの活動スタート期にあたる方がこれを読んで「なるほどだからか!」と納得していただけると嬉しいです。

少なくともあと10年は、PTAでのLINE文化が続くんじゃないかなと推測しています。よほど国民的に一斉乗り換えたくなる新しいサービスが出ない限りは、なんだかんだでLINEの独断場なんじゃないかなあ。
誰かのご参考になれば。






WINGSWEBの同人活動軍資金になります。よろしければご支援いただけると嬉しいです