見出し画像

「自分事か否かが、土壇場で頑張れるかを決める」様々な現場を経験したエンジニアが語る、成長するための仕事選びとは。(マツリカ:羽倉 敬)エンジニアが創る世界#004

本連載では、自らもエンジニアでありながら採用の最前線に立つ”エンジニアリクルーター”の方々からお話を聞いています。
第4回となる今回の記事では、株式会社マツリカの羽倉さんにお話を伺いました。

羽倉 敬
大学卒業後、システムエンジニアとして大手通信事業社、製造業社などのエンタープライズシステム開発に従事。
Webサービスの流行とともに、BtoCサービスに興味を持ち、WEB系ベンチャー企業に転職。複数の新規自社サービスの立ち上げ、およびチームマネジメントを行う。その後、フリーランスやコンシューマーゲーム会社勤務を経て、2018年7月に株式会社マツリカに入社しCTOに就任、現在に至る。

BtoBとBtoC、両方の良いとこ取りをできるのがBtoB SaaSの魅力

―今の業務内容について教えてください。
CTOとして弊社のプロダクト開発チームのエンジニアリングを担当し、開発全体の責任を持っています。開発もそうですし、「これから何人採用していくか」などの人材計画も含めて私の仕事の範疇です。

―マツリカへの入社の経緯はどういったものだったのでしょうか?
ちょっと特殊な経緯になっています(笑)
もともとマツリカが創業する前、2015年くらいにフリーランスの時期があったのですが、その時に代表の黒佐と知り合って「試しに関わってみないか」と言われたのがきっかけですね。当時はまだオフィスも構えておらず、他社に間借りしたスペースにテーブルが一つある程度で起業したばかりの状態でした。
それで2~3ヵ月手伝ったのですが、他にやりたいことがあったのでその後は別の会社に2年半ほど勤めていました。その会社での仕事が落ち着いたタイミングで改めて「今だったら一緒に仕事をできないか」という話をもらって、「じゃあやりましょう」といって入社した形です。
それなので、「頑張って転職活動していた」とか、「昔から起業したくて」というのではないんですね。昔の友人と「タイミングがあえば~」と言っていたのが本当にタイミングがあったという形です。

―そうだったんですね!ちなみに、マツリカのクラウド営業支援ツール「Senses」はBtoBのシステムですが、もともとBtoBのシステム開発に興味があったのでしょうか?
いえ、それまではBtoB・BtoC問わず様々な開発をしていました。
新卒の頃、2007年のときはWEB系みたいな世界があることもよく知らず、ERPとかBtoB向けの固めのパッケージ開発をしていました。それでしばらくプログラマーをしていたのですが、段々ブログとかBtoCビジネスが流行っていくうちに「自分自身がエンドユーザーになれるようなコンテンツを作りたい」という想いが出てきて、2012年頃からはBtoC向けの開発に携わっていました。コミュニティサイトの開発をしたり、PS4のゲームの開発をしたりしていましたね。

―BtoBからBtoCにシフトしていったんですね!でも、今の「Senses」はBtoBのツールですよね?
そうですね。でも、そこは繋がっているんです。
Sensesは主に企業の営業やマーケティング、カスタマーサクセスといった部署が使用するシステムなのですが、マツリカでも営業部署のみならず、人事や広報といった部署が実際に使っています。自分たちで作ったものを自分たちで使っていけるという文化があるんです。
どうしてもパッケージベンダーだと、顔も知らない誰かのために作るという感じになってしまいます。自分たちのものという感覚はなく、納品型です。
けれど今は自分たちの仲間が使ってくれるものを作っているという感覚です。
BtoCはBtoCで「何万人が使ってくれています」といっても、それが数字でしか分からなかったり、「ひとりひとりの声が聞こえない」「ユーザーの顔が見えない」というつらい部分があるんです
そう考えると、最近のBtoB SaaSの良いところはユーザーの声をダイレクトに聞ける部分だと思います。

また、Sensesはもともと経営陣の黒佐と飯作が既存の営業ツールに問題を感じていたところから生まれたのですが、「自分たちが作っているものには本当に価値がある」と思いながら開発できているのも今の仕事の魅力ですね。

エンジニア組織では、「組織としての対応力の強化」が必要

―マツリカではエンジニア主導の「エンジニア組織」を形成されていますよね。エンジニア組織を作ったきっかけについて教えてください。
最初、10人未満でやっていたときは組織を意識していませんでした。
けれど、10人を超え始めたあたりから、「気づくと全然前進してないじゃん」というのが起きるようになったんです。
「数か月取り組んでるけど全然完成してないじゃん」とか、「毎日頑張っているけど、日々問い合わせが来る対応に忙殺されている」とか。僕が入社した去年の6月の時点ではそんな雰囲気がありました。
でも、SaaSは一度作って終わりではなく、改善していく必要があるものです。カスタマーサクセスに繋がる改善を日々行わなければなりません。

サービスの開発初期はシステムの規模も小さいので、顧客対応から開発までフルスタックで全て対応できる人もいましたが、成長して規模が大きくなってくると、エンジニア全員がフルスタックというのは現実的に難しいです。
アプリエンジニアとかインフラエンジニアとかに分かれていったときに、今まで通りのやり方ではできなくなってきました。そうしたときに組織化が必要となってきたんです。組織化して個人からチームという人格を行動単位にすることで問題対処をできるようにしていこうと。
現在は組織としての対応力を強化しているところです。

―これからどういったエンジニア組織にしていきたいですか?
一丸となって製品開発を行う組織にしたいです。
普通の会社ではよく「技術部」や「品質管理部」のように製品開発に関わる部署が縦割りになっていることがあります。
そうなると、「企画書を出してデザイン部長に承認をもらって…」のように、社内なのに外注みたいになってしまいます。
そうした縦割り組織になってしまうと、効率的な製品開発が進みません。
それは人が悪いのではなく、組織の構造が悪いということです。デザイナー部長はデザイナーを守ろうとするし、エンジニア部長はエンジニアを守ろうとします。立場に沿った行動をしているだけであるため仕方がありません。
そのため、「エンジニア組織」というよりは、「製品開発チーム」であることを意識しています。一般的にはエンジニアサイドとレベニューサイドは割れがちなのですが、そうなるとそこで受発注関係が生まれる危険性があります。
レベニューサイドが新規開発を要求し、エンジニアサイドは「今はこれをやっているからそれは受けられない」となるみたいな。
でも、「今エンジニアサイドがやっていることを止めてでも割り込みで開発したら業績が上がる」という場面もあると思います。そういうときに柔軟な対応ができるようになるためにも、製品開発チームという単位であることを目指しています。

「自分事」になれる仕事がモチベーションの源泉になる

―少し視点を変え、エンジニアのキャリアについてお聞かせください。羽倉さんのキャリア形成の考え方について教えてください。
自分の場合、「キャリア形成しよう」と思って積んできたわけではありません。自分が作りたいものを作りたいと思ってやってきたら、人から評価を頂いているという状態です。そのため、「Javaを極める」「マネージメントを極める」といった意識でキャリアを形成してきてはいません。
どちらかというと、「ここはマネージメントが必要だ」「ここはプログラム書き換えなきゃな」と目の前の課題に取り組んでいるうちに、広範に対応できるようになった形です。
マツリカに入社したのは、前職で自分の作りたいものはやりきったという実感を持ったタイミングでした。そのときに、「次は人の手助けをしたい」という気持ちが純粋に出てきて、それから入社しました。

―羽倉さんは様々な企業をご経験されてますよね。色々経験されてきた今、エンジニアはどうキャリアを積んでいくべだとお考えですか?
「ここに入ったらこういう技術を得られる」ということをイメージして入社する会社を決めるのがいいと思います。
例えば「データの処理に強くなりたい」とか、「超ハイスループットなサーバーを組みたい」みたいに自分が伸ばしたい領域を持った上で、「この会社に入ったら自分のキャリアの方向性をこう位置づけられるんだ」というのを持つことが大切です。
「どこでもいいからソフトウェアエンジニアの会社に入ろう」というのはあまり良くないかなと。

また、若い人ほど「どこに進んでいくかとかわからない」と思うことがあるかもしれません。
そうしたときは、まずは「自分に関係ある仕事」をするのがいいと思います。ゲームが好きだからゲーム会社に入る、というのでも良いです。
極端な話、20歳で独身の人が興味のない育児ビジネスに入っても、他人事としか思えない部分もありますよね。
自分の仕事が自分事じゃなく他人事のままだと、大変なときに頑張れなくなってしまいます。
「それを自分がやる理由がない」となり、やめてしまうことになる。
そうなると結局何も身につきません。
でも、もし自分が好きなゲームのエンジニアになるんだったら、「これをやれば自分のためになる!」と辛いときに頑張るモチベーションになります。
成長するためには自分に負荷をかけられる場所に居続けることが大切ですが、土壇場で頑張り切るには仕事を自分事化することが不可欠です。
そのため、若くて進むべき道が見えない場合には自分事にできる職場を探すと良いと思います。
そうして頑張り続けることを繰り返していたら、自然と力がついていって高いパフォーマンスを発揮できるようになりますので。

「仮プロジェクト」で実力を見るマツリカの採用

―エンジニアによる採用のメリットについて
採用する側の話をしますと、エンジニアの採用はエンジニアの方がじっくり行うのが良いと思っています。
1時間面接するだけで決めてしまうというのはリスクでしかありません。
1時間の面接内で自分の才能をアピールできるのには高いプレゼン能力が必要になりますが、エンジニアはもともと喋る仕事ではないしですし、本質的ではありません。
エンジニアの能力を知るためには一度一緒に仕事をしてもううのが一番です。

―いきなり社内の仕事を候補者に行ってもらうのは難しいように思えますが、御社では仕事体験の仕組み作りをされているのでしょうか?
弊社では最近だと仮想プロジェクトに携わってもらうということをしています。「ここにAPIを追加してください」というのを指示し、プルリクエストを送ってもらいレビューをするというのを繰り返して完成までもっていくイメージです。
そうやってリアルなプロジェクトに近い仕事の進め方をしていきます。

―とても実践的ですね!採用にそれだけ力を入れているのが凄いです。
それくらいやらないといい採用ってできないんですよね。
たしかに大変ではあるのですが、その結果良い採用ができているので最終的には効率的になっています。
1時間くらい話して「なんかいけそうだと思います!」で入社を決めたものの、それから半年で辞められるという方が高コストになりますからね。
今のやり方だとたしかに時間はかかりますが、非同期な採用プロセスなのでお互い空いた時間でできますし、相手の方をよく理解することができます。
また、実際に取り組んでもらうことでポテンシャルがある方を採用できるというメリットもあります。

弊社ではRuby on Railsを扱っているのですが、「PHPしかやったことないけど大丈夫でしょうか?」という方から相談を受けることがあります。
そうした時には「じゃあ実際にやってみましょうか」と仮想プロジェクトに取り組んでもらいます。
それでできたら本人の自信になりますし、その方の持つポテンシャルをこちらで確認することができます。
昔、エンジニア採用でホワイトボードにプログラムに書かせるというのがありました。
けれど、そういうのは適切ではないと思います。
現場の仕事とかけ離れた価値基準で採用すると、どうしても現場とのズレが生じてしまいます。
そのため弊社ではエンジニアが採用の前線に立ち、じっくりと応募者の方とのマッチングを見ていくという採用を行っています。

―最後に、応募を考えている人へのメッセージをお願いします。
弊社はBtoBビジネスでCRMというお客様の重要なデータを扱っていますので、大量のデータをセキュアに格納していくというバックエンドサーバの経験を積みたいという方を募集しています。
また、弊社のSensesでは「現場目線のプロダクト」、管理者に報告するためではなく現場の営業の方が使いやすいツールであることを目指しています。
そのため、GUI部分には非常に力を入れてますのでアプリケーションエンジニアも募集しています。特に、複雑な情報設計をどう画面に落とすかという手ごたえのある仕事に挑戦したい人にはピッタリだと思います。
興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください!

―本日はありがとうございました!

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

1

Winvisivle 公式

「エンジニア同士だから、つながる転職サービス」Winvisivleの公式アカウントです。現役エンジニアでありながらリクルーターとしても活躍している方々のインタビューや、サービスの利用方法などをお届けします。サービスについてはこちらhttps://winvisivle.com
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。