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「成長を加速させるカギは、エンジニアの裁量」少人数・自社開発の現場で働くエンジニアが語る、成長できる会社の特徴とは(テテマーチ:植田健介)エンジニアが創る世界#002

本連載では、自らもエンジニアでありながら採用の最前線に立つ”エンジニアリクルーター”の方々からお話を聞いています。

第二回となる今回の記事では、SNSマーケティング支援のプロダクト開発をしている、テテマーチ株式会社の植田さんにお話を伺いました。

植田 健介
1990年生まれ。千葉大学在学中にテテマーチ株式会社でデザイン・フロントエンドを担当。個人でiOSアプリケーションを開発・リリース。大学卒業後にテテマーチに正式入社し、サーバーサイドを中心としたアプリケーションエンジニアとして、Instagramを中心としたSNSマーケティング支援サービスの開発を担当。エンジニア採用にも携わる。

SNSマーケティング支援のプロダクト開発に尽力

―植田さんの今の業務内容を教えてください。

開発チームでは、3プロダクトを動かしています。
1つ目は、CAMPiNというInstagramのキャンペーンツール
2つ目は、SINISというInstagramの分析ツール。
3つ目は現在開発中のツール。
そのうちの1つである、CAMPiNの開発・運用を担当しています。
基本的に全プロダクト横断的に補完しあおうというコンセプト、ビジョンがあるので全部に携わってはいるのですが、その中でもメインがCAMPiNということです。

―その中でも今はどんなことをしていますか?

今はCAMPiNのリプレイスを行っています。
最初は「どんどん機能を追加して売り上げを伸ばしていこう」という考えで追加開発をして機能を積み上げていったんですね。
でも、それって不安定になりやすいんです

―それはなぜでしょうか?

ジェンガを思い浮かべてもらえるとわかりやすいのですが、最初はガッチリしていても、積み上げていくにつれてグラグラと不安定になっていくんです。

―なるほど、わかりやすいです(笑)

それで「このままでは倒れてしまいそうだな」という状況になったため、腹を据えてリプレイスをしているところです。
より堅牢でバグの少ない、運用のしやすいコードに置き換えようとするプロジェクトを進めているのが今の私の業務です。

自由で意見を言いやすい社風に惹かれて入社

―入社の経緯はどういったものだったのでしょうか?

大学生のときからインターンとして参加していて、大学卒業後に正社員として入社しました。自由に取り組める会社の雰囲気はわかっていましたし、当時は立ち上げたばっかりで社員が3名しかいなかったから色々挑戦できて楽しそうだなと(笑)
立ち上げ当初からInstagramによるブランディングを事業として行っていたのですが、当時はまだInstagramの企業活用はあまり行われていなくって、やりがいのある領域だったというのもあります。

―ご自身のキャリアをどう作っていきたいとお考えですか?

今は技術力を高めていって、自分でサービスを作れるようになりたいと思っています。自分でゼロからサービスを立ち上げて、その結果売上を作れればいいなと。
その点、テテマーチはかなり自由にやれるのが魅力的ですね。
メンバーそれぞれにある程度の裁量が与えられていて、「これをしたらいけない」というのが良くも悪くも整っていないんですよ。
自分の意見が反映されやすい文化なのが自分には合っていますね。

―意見が通ってそのまま事業化することもあるんでしょうか?

ありますよ!
大学生のインターンが熱心に「これやりたいです!」と考えた企画があったんですが、それが今では「ベジ部」という立派な事業になっています。
目的と事業計画さえちゃんとしていたら、どんな立場からも意見を言いやすい社風なんです。

―学生の意見でも通ることがあるなんて、本当にフラットな社風なんですね!

「自分たちで自分たちを強くできる、自己組織化したエンジニア組織を作りたい」

―テテマーチさんでは今、エンジニア組織の構築に力を入れていますよね。そのきっかけは何があったのでしょうか?

そもそもエンジニア組織を作り始めたのは2018年の9月くらいでした。
それまではチームを作るというよりは売上を作ることに力を入れていたため、振り返ることがあまりなくって。
開発しやすい環境を整えて改善するとか、腰を据えて組織づくりをするとかができていなかったんです。
その結果、高機能だけれども保守性が低いシステムになってしまっていたのが課題でした。

高機能化、それ自体は間違った方針ではなかったと思います。それがないとテテマーチを大きくはできなかったので。でも「チームとしてもっと強くしていなきゃ」という危機感は大なり小なり持っていました。
そんな折、メインで手を動かしていたエンジニアが退職したんです。
それがきっかけとなって、「改めてエンジニア組織を作っていこう。既存のサービスをグロースさせるためにも、新しいサービスを始めるにもそれが必要だ」となりました。
それからは誰かに依存することなく、チームとして強くしていこうという方針で動いています。

―植田さんの思う理想のエンジニア組織はどのようなものですか?

自分たちで組織を強くできる組織、いわば自己組織化している組織ですね。
チーム外からの指示を待つとかではなく、チームの目的や信じる価値を成し遂げるための最善策を自分たちで考え、選択する。
かつ、環境や方法論なども自分たちで話し合いながら改善する。こうして、チームとして学習し続けることができる。
そんな柔軟性・創造性を持った組織が理想的ですね。

―そうなると、会社全体でもエンジニアがリーダーシップを発揮していくことになるのでしょうか?

エンジニアが必ずしもリーダーである必要はないと思うのですが、エンジニアがみんなを巻き込んでいけることが大事ですね。
エンジニアは開発に集中するあまり視野が狭くなってしまうことがあるので、マーケティング的な視点をビジネスサイドからもらったりとか。
実装の面を1番わかっているのはもちろんエンジニアですが、マーケットを1番わかっているのは営業ですので。
ただ、ビジネスサイドがエンジニアへ一方的に指示するという関係はダメだと思います。
ビジネスサイドもエンジニアも同じ目線に立っていなければいけません。
届けたい価値や解決したい課題についてはみんなで考えて、それを具体的に実装するのがエンジニアの仕事かなと。
関係者を巻き込みながら、みんなでプロダクトを作っていくという意識が必要ですね

―今の開発体制はどうなっていますか?

エンジニア自体は全部で5人ですが、全員がそれぞれの領域を自走しながらやっています。関係性もフラットです。
弊社には複数のプロダクトがありますが、レビューはプロダクトを横断しながらやるようにしていて、全員が全員のレビューをできる状態にしています。
絶対に全員のレビューを受けなければならないというものではないのですが、困ったらそれを得意とする人にレビューをもらったり、みんなが見ているSlackに貼ってみたり、すぐに聞ける環境となっています。

―距離が近いというのは少人数の開発体制の強みですね!

そうですね!
人数が少ないから、コミュニケーションロスが少ないんですよね。
5人だけなので1つの島で対面しながら開発ができていて。聞きたいこと、話したいことをパッと相談できるのは1番の強みです。
また、権限が適切に移譲されている状態なので、それぞれがオーナーシップを持ちやすいんですよね。
自分の考えで動けるので、ストレスなく開発に集中できる環境です。
今いるエンジニアのうち2人は入社2か月なのですが、「ストレスなく自由に開発できるのがいい」と言っています(笑)

―それ、すごく大事なことですね(笑)

少人数・自社開発の現場だと成長を加速させやすい

―「どう働くか」と同時に、「どうキャリアを積んでいくか」という視点もエンジニアには大切かと思います。エンジニアのキャリアについて、植田さんはお考えでしょうか?

10年後、20年後というスパンで考えるよりは、「2~3年後にどうなっていたいか」を常に考えて動くのがいいと思います。
あまり長いスパンで考えると不確実性がとても高くなってしまいますので。特にIT業界は移り変わりが激しいのでなおさらです。
なので、「現在の会社でプロダクトをグロースさせたい」「自分1人でフロントからバックまで開発できるようになりたい」とか、2~3年で達成できそうな目標を立てて実行していくのが大切だと思います。

―なるほど!そのためにはどんな企業を選ぶのが良いと思いますか?

僕個人としては、少人数で自社開発のところがおすすめです。
大人数の組織にはトップレベルの人がたくさんいるというメリットがあります。優秀な人に話を聞きやすいし、勉強を支援する文化や制度が整っていたりとか。そういう面はとても魅力的です。
ただ一方で、エンジニアの数が多いのことで動きにくくなるというデメリットもあるんですね。
ある程度ポジションややるべきことが決まっていたりするので、自分から動き続けていないとキャリアを積みにくかったり。
でも、少人数だと仕事を自分のキャリア形成に利用しやすいです。作業領域が良くも悪くも定まっていないことが多いから、自分のやりたいことにどんどん挑戦していけます。

―たしかに、「少人数だとなんでもやれるし、やらざるを得ない環境だから嫌でも成長する」という話はよく聞きますね。自社開発がおすすめなのはなぜでしょうか?

自社開発だと技術的なチャレンジをどんどんしていけるんです。
受託だとなるべくリスクを下げるために、新しい技術に挑戦せずに手持ちの武器だけで完結させることがあるんですね。そもそも仕様書でキッチリ決められていたりとか。
でも、自社開発だと自分で仕様書を作るところから携われます。
自分たちで仕様から決めているからこそ、「もっと良いサービスを作ろう」というマインドが働いて、新しい知識をインプットしてどんどん実践していこうというモチベーションに繋がります。これは自社開発ならではの特徴だと思います。

―そうやって自分なりの工夫を考えて取り入れられたら実績にもなりそうですね!

実績は間違いなく作りやすいです。
主体的に考え、実装し、成果を上げられる人ってとても貴重ですから。
自社開発は正解がないのが難しい部分ではありますが、逆にその自由さがとても魅力的です。
ああでもない、こうでもないと試行錯誤しながら、関係者一丸となってプロダクトを作り上げていくのが本当に面白いんですね。
「ものを作っているんだ」という実感が湧きやすくて。
それに自分が作ったものがどうに使われているかを観測しやすいので、自分が提供したものの価値を見れるというのも自社開発のいいところですね。

「エンジニアに裁量があること」が成長を加速させるカギ

―植田さんはエンジニアとして働きながらも、採用も担当されていますよね。エンジニアがエンジニアを採用することのメリットについて、どのようにお考えでしょうか?

ちゃんと評価できる、というのが最大のメリットだと思います。エンジニアってエンジニアじゃないと評価ができないと思うんですよね。
エンジニアの用語は複雑な上に領域も広いから、ビジネスサイドのスタッフだと理解するのがとても難しいです。技術のレベル感も肌感覚でわからないですし。
ミスマッチが起きにくいという意味で、エンジニアが採用することには採用する側・される側の双方にメリットがあると思います。
過小評価されても過大評価されても得はありませんので。

―たしかにコミュニケーションに齟齬が生じてミスマッチな職場に配属されるのは怖いですね…。逆に、採用される側のエンジニアはどこに注目して会社を見るべきでしょうか?

「どれだけエンジニアに裁量が与えられているか」というエンジニアの自由度がとても大切だと思います。
エンジニアがキャリアアップを目指すには、勉強したことを実践しやすい職場環境であることが1番いいんですね。
もちろん業務時間外で新しい技術に挑戦するとかでもいいんですけど、業務内にするのが1番効率がいいです。
実際に試せるし、フィードバックももらえるので。
業務外に勉強して業務中に実践するという、エンジニアの成長を加速させる学習サイクルに乗るためには、エンジニアに技術選定などの裁量を与えられている職場であることが重要です。

―最後に、応募を考えている人へのメッセージをお聞かせください!

オーナーシップを持って事業を推し進めていける人と一緒に働きたいと考えています。プロダクトマネジメントや開発手法に対する知識を持っている方はもちろん、新しいことを勉強するのが好きな方だと嬉しいです。
プロダクト開発においては、ドメイン知識や事業への理解が圧倒的に求められます。
それは弊社の場合だと、Instagramが今どうなっているかだったり、Twitterには今どんなビジネスシーンがあるのか、APIはどんなものかだったり。
こうした知識をキャッチアップする力が強い方はとても魅力的に感じます。
あとはモダンなSaaSを使って開発を効率化できる人だと凄くいいですね。
サービスにおいて本質的な部分の開発に注力したいので、そうでないところはSaaSに任せてしまいたいと考えていて。
日々出てくるツールに対する情報感度が高く、どんどん開発環境を効率化できる方は強く求めています。

弊社は経営層も当然、エンジニアリングに対する理解をしているので積極的に新しい技術などを試しやすい環境です。
自分がやりたいことを実現しやすい場ですので、興味ある方はぜひご応募ください!

―インタビューへのご協力、ありがとうございました!

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