IHコンロとガスコンロ(都市ガス、LP)の省エネ比較(完全決着)

以前、IHクッキングヒーター(IHコンロ)が全く省エネではないことについて投稿しましたが、世の中ではいまだに高いお金を出してIHコンロを省エネと思い込み、営業マンの口車に乗って買ってしまう情弱な方が多いため、設置後悲しみに暮れる被害者をこれ以上増やさないように、今回は図を用いて分かりやすくそれを説明します。
 電磁波について論ずる前の、省エネ性能をガスと比較するだけで、IHクッキングヒーターという選択肢は消えます。
 下の図は「エネル尺」と言ってガスや水道メーターのメーカーである東洋計器㈱が考え出したものです。

このエネル尺は、電気、ガス、灯油でどれが最も省エネかをあっという間に比較することができる魔法の定規です。
 今まで言いたい放題使っていた「省エネ」のワードを今後口にすることを、今後はためらう立場になってしまう方もおられますのでご注意ください。例えば、IHコンロやリフォームの営業マンなどです。

IHコンロとガスコンロでは、1口でのエネルギー消費量が約3kwhとほぼ同じ。またお湯が湧く速さもほぼ同じとすれば、そのまま消費エネルギーを比較することで省エネ性を比べることが可能です。
 「熱伝導が違う」「五徳によって効率が変わる」等の言い分はありますが、もはや誤差です。それくらい、省エネ性は違います。
 横並びで比較したものが以下の図です。電気料金には最エネ発電賦課金単価2.9円/kwhを含みます。

コンロの光熱費を各従量料金で比較すると、
 都市ガス(10円)<LPガス(18円)<IHコンロ(夕方29円or昼間35円) 
と一目瞭然です。

それでも深夜や早朝に料理した場合のみ、IHコンロはLPガスに僅差で勝ちます。頑張って早起きしましょう。エコキュートが運転中の場合は、ブレーカーが落ちる可能性がありますが、お構いなしです。電化上手の利権はフルに活用すべきです。

 このように全電化割引(5%)を考慮しても、IHコンロを普通の時間帯(昼間や夕方)に使っていたら省エネ性でガスに圧倒的に負けます。
 それでも、機器代が高額、鍋釜はIH専用のものが必要なので、電気代が安い早朝にいくら頑張って料理しても、初期投資を回収することは不可能です。
 しかしながら「火を使わないから安全」「お掃除ラクラク」なことは確かですので、ここに価値を見出す方はご納得の上ご使用ください。

IHコンロは、「旧電化上手」のプランが使える夜中(午後11時~午前7時)に使用し、壊れたらLPでも良いのでガスに戻されることをオススメします。
IHコンロで黒豆、シチュー、鍋料理なんかをして、コトコト長時間を煮たら、さぞや高級な料理になることでしょう。
 「オール電化」が省エネじゃない最大の理由は、上記の理由で「IHコンロ」の存在です。エコキュートは、真冬以外は省エネですが、IHコンロは、物凄い電気を食います。新築やリフォームの営業マンの口車に乗せられて、安易に高額なIHコンロを設置しないようお気を付けください。

これからも、「火を使わないからお年寄りでも安心」、「お掃除ラクラク」、「電磁波も気にならないレベル」、けど「電気代がクソ高くて、年金生活を圧迫」するIHコンロをよろしくね!

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