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Nino Rota(Glen Weston) - What Is A Youth「ロミオとジュリエット」1968

オバサンですけど乙女な部分も残っているのでww
この映画には目がハートになった口です。
古典作品としてのこのシェイクスピア悲劇は、1936年から現代まで7回も映画化されているし、舞台やオペラやバレエ作品なんかでも繰り返し客演されているので、知らない人はいないでしょう。

とくに日本では、ロミオメールとかジュリメールとか、そっちの用語でもおなじみ…って感じですしww

で、私が好きなのは、やっぱ1968年のフランコ・ゼッフェリ監督作品。オリビア・ハッセー(元布施明夫人)とレナード・ホワイティングが出てたもの。

シェイクスピアの原作っつーか~戯曲も読みましたよ。脚本形式になっているので、小説とか異なって、とても読みにくかったけど。

映画予告「Romio and Juliet」1968

大人になってから、この作品を見ると、見方って異なるもので…というか~客観的に冷めた目で見ることが出来ます。

若いひよこちゃんな頃は、ボーイミーツザガールの世界。甘い恋の訪れ、二人の運命的な出会いとか、若さゆえの情熱の行方やら…恋の炎があっという間に燃え上がっていき…な展開に胸をときめかせてしまったり、憧れを抱いてしまうものでしたが…

でもね。よくよく考えると、二人とも考えなしなわけですよ。ロミオはジュリエットに出会う直前まで、ジュリエットの従姉のロザラインに恋焦がれていて、彼女に対する熱い想いを親友に酔いしれながら語っていたわけです。
仮面舞踏会に危険を冒して忍びこんだのも、ロザラインに会うがため。それがジュリエットに会った瞬間の心変わり。この気持ちの移ろい、変わり身の早さったらたらっっ

ロザラインからしたら、何このクズ野郎ですよww

そして二人がベッドインしちゃったのは、出会った日の夜。
ぢゃなかった…四日後か五日後だったか…まだ、たいして言葉を交わしてもいず、お互いのことを知らず(ワンナイトお持ち帰りってか…いやさ夜這いか)

そして二人だけの結婚式。それは二日後くらいだったかと。

ロミオ追放になりー 毒薬飲んで、後追い自殺(心中)するまで、わずか一週間の出来事だもーん。

一番らぶらぶな時。恋愛ホルモンいやさ間違えた、恋愛フェロモンで何も見えなくなっている時期ね。

たぶん…ふつーに付き合ってたら、数か月もたなかったかもですよ、この二人。同棲したら「こんな浮気男とは知らなかった」となってたと思われ…結婚したとしても、離婚してたカップルかもしれんww

恋は熱病ですからね。あっという間に燃え上がり、その炎に飲み込まれると、周囲も何もかも見えなくなってしまう。熱しやすいものは同時に、冷めやすいものでもあるけれど。

なので「若さとは…」という、昭和40年代の臭い青春ドラマのタイトルみたいな、この歌なのでしょう。

Glen Weston「What Is A Youth / 若さとは」1968

このシーン素敵です。吟遊詩人に扮したグレン・ウェストンが歌い、二人が出会うシーン。実にロマンティック。こういう古典的な演出に乙女心はやられてしまいます(お前、もう枯れはてたBBAだろ)。

悪魔の手先と呼ばれた者たち・吟遊詩人ジョングルール

ニーノ・ロータの、このバロック調の音楽がまた、映画を盛り上げます。ムード盛り盛り、雰囲気ばっちりです。

でもって、パヴァロッティのバージョンもナイスですぜ。

Luciano Pavarotti「Ai giocchi addio (Romeo & Juliet)」2001

1968年の映画は、イギリス・アメリカ・イタリアの合作。シェークスピアはイギリス人で、イタリアを舞台にこの戯曲を書いたわけですが、実際のモデルとなった事件(恋人たちの悲恋)はイギリスでの出来事でした。色々と不都合もあるから、他国に置き換えて書いたのですね。

そして、フランコ・ゼッフェリはロミオ役にポール・マッカートニーをイメージして依頼したそうですが…断って正解だったと思いますww ていうか、ちょっと違うしー

で、ニーノ・ロータと言えば、主にフェデリコ・フェリーニ監督の映画音楽や他にコッポラ監督の「ゴッド・ファーザー」などが有名です。

映画「La Strada / 道 ~ Gelsomina」1954

この映画はハンカチとティッシュが必須です。何度見ても泣きます。無垢なる魂、フェリーニの永遠のテーマの、最たる作品。アーサー王伝説の聖なる無知、パーシバル(聖なる愚か者)を彷彿とさせるジェルソミーナの無垢さ。キリスト教の自己犠牲の精神と聖母マリアの無償の愛としての象徴としての彼女ありき、でした。

映像の魔術師と言われた男ですねー

映画「8 1/2」1963

この映画は淀川さんの解説で知ったなあ。

映画「Plein Soleil / 太陽がいっぱい」1960

映画「The Godfather」1972

映画音楽ばかりを手掛けた、同じイタリア人のエンリオ・モリコーネと違って、ニーノ・ロータ曰く「自分の本業はクラシックの作曲家だ」とのこと。映画音楽のテーマ曲を作るのはあくまで趣味で本職ではないと、そのようにおっしゃられてたそう。

彼の作る映画音楽はどこか物悲しく、憂いと哀愁のあるメロディで、人生の黄昏時を連想させるものや、ロマンティックな古き良き時代を連想させる。そのようなものが多いような気がします。

で、 歌ってたグレン・ウェストンのことはよう解んのよん。情報無くってさ…


他blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2021/02/15 掲載記事より転載


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