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Doris Day - Que Sera Sera / ケ・セラ・セラ「知りすぎていた男」 1956

「センチメンタル・ジャーニー」を取り上げようかなって
最初はそう思ってたんですけど…ドリス・ディって言ったら、この曲かなーと急遽変更しました。

と言うか、今の世の中「なんとかなるさ」とでも言わないことには、このコロナ禍 やってられませんからね。

てなわけで「ケ・セラ・セラ~♪ なるようになるさ~♪」

さて、ドリス・ディ。やっぱ若い人は知らないだろうなあ…な昔の人。ドイツ系のアメリカ人で、女優で歌手。お父さんが音楽教師で、幼少期から歌とバレエが好きで、バレリーナを目指していたとのこと。

ですが、15歳の時に列車事故に遭い、道を断念。そして18歳の時にジャズバンド・レス・ブラウン楽団の専属歌手に。

この時にバンドメンバーと結婚し、出産するものの数年で離婚。その後、バンドリーダーの提供した曲「センチメルタル・ジャーニー」を歌って大ヒット。

「Sentimental Journey」1945

はい。ドリスを代表する曲ですね。今となっては、ジャズの定番ナンバーなエバーグリーン。この曲はリリース時期と第二次世界大戦の欧州戦線における終戦とが一致したことから、多くの退役軍人の間で非公式に帰省のテーマ曲と認知されているのです。

その意味では、ある特定の世代のアメリカ人の郷愁を誘う曲ですね。懐かしい故郷を思い出し、その地に戻れる幸運、帰れる喜びな曲。

で、ドリスですが、二度目の結婚に敗れた後、銀幕デビュー。

「Romance on the High Seas / 洋上のロマンス」1948

何本も作品に出るほどの売れっ子に。

映画予告「Calamity Jane」1953

西部劇と言うよりは西部劇風のミュージカルでした。この映画もヒットして、ドリスの人気は不動のものとなりました。
ドリスと言えばカラミティ・ジェーン、ジェーンと言えばドリスみたいな…そういうイメージも定着するくらいの彼女ならではの、この映画。

とはいうものの、似てないんだな、これが

で、タイトルの曲ですが…

「Que Sera Sera」1956

ヒッチコックの「知りすぎていた男」の挿入・劇中歌でしたね。これまた大ヒットしました。

映画予告「The Man Who Knew Too Much / 知りすぎていた男」1956 

1934年の映画「暗殺者の家」をセルフリメイクした作品。

さて、ドリスは1968年に三度目のご主人が亡くなった後で、映画女優を引退し、活躍の場をテレビに移し、「ドリス・ディ・ショー」などで活躍します。

The Doris Day Show

さてさて「ケ・セラ・セラ」に戻りますが、この歌はスペイン語で「なるようになる(Whatever will be, will be)」という意味だとされていますけど、実際は非文法で、このような語句がスペインで使われたことはないとのこと。

なんでしょうか…造語と言うか、英語圏で使われた擬似外国語ですかね。日本でも変な英語がありますし。英語としては意味を成さない英語もどきな言葉。それかなあ?? そのスペイン語バージョン。

そんな語句の歌ですが、今もスタンダードナンバーとして、世界中で愛されて、多くの歌手の人たちにカバーされています。

Mary Hopkin カバー

雪村いずみさん カバー

矢野顕子さん カバー

The Lennon Sisters カバー

ペギー葉山さん カバー

こんな感じで、「ケ・セラ・セラ」色んな人がカバーして歌い継がれています。

でもって、ドリス・ディ。
晩年は動物愛護活動に尽力していましたが、2019年に肺炎に掛かられてこの世を旅立たれました。合掌!


他blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2021/05/17 掲載記事より転載


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