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親の心子知らず、飼い主の心カメ知らず

親との関係は難しい。
心配させている私が悪いのだが、時に『そんなにあれそれ聞かないで…そっとしておいてくれ』と思ってしまうこともしばしばである。

そんな私も最近は心配をする立場となった。
ウチに同居する生物のうち、最近我が家にやってきた新顔のカメに対してである。

新顔はギリシャリクガメで生後5か月前後のキュートな仔である。
まだ若いカメなので生後1年ほどまでは成長にエネルギーを回すため殆ど寝て過ごすという。
うちのカメも御多分に洩れず、午前中の遅い時間に餌を食べる時間以外は常に寝ている。
それも飼育容器に敷いたチップ(軽い土のようなもの)に甲羅まで完全に潜り込んで寝るため、寝ている姿を見ようにもこんもりしたチップ山しか見られない状況である。
朝に餌を置き午前中外出してしまうと、その日見られるのは食べ散らかされた餌だけである。

私はチップの山を飼っているのだろうか。

ちなみにカメの成長にはカルシウムと甲羅や骨を丈夫にするための紫外線が必要といわれている。
カルシウムはエサと共に食べさせている。
紫外線は爬虫類用の電球を購入し、タイマーで朝から夕方まで光を照射している。
現在の飼育環境はカルシウムを食べ、電球の光を浴びているので理論上は甲羅や骨の成長に問題ないはずである。
ただし、あくまで理論上の話である。

では実際はどうか。カルシウムは食べているのは確認できている。
問題は紫外線である。

午前中に目を覚まし、チップの山から顔を出してウトウトしつつ偶にあくびをし(ぐうかわ)、目が覚めたら餌を食べるために外に出て、食べ終わったら即チップの中へ。
1時間も光を浴びていないのである。

親切心から掘り返してライトの下に置いても即退散。
光が強すぎるせいか?とライトとカメの距離を色々変えても状況は変わらず。

ウチのカメは成長するということに対する意識が低いのではないか。
本来なら多少日光浴するところを面倒くさがって端折ってないか。
生きるものとして、大丈夫だろうかと日々思う。

紫外線はたりてますかね?甲羅とか骨とかちゃんと成長してる感じありますか?

母が私のアレコレを気にかけるように、私はカメのアレコレを心配している。
いつか飼っているペットと意思疎通がはかれるようになった時、カメは私のことをさぞ面倒くさいやつだなと思うのだろう。

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