ーカント哲学と神学ー カント哲学の確信 「プロレゴーメナ」から読み解く 御子柴善之著 を読んでの個人的な覚え書き

・ヒュームはア・プリオリ(経験に基づかず)にそして概念に基づいて、原因と結果の結合を考える事は、理性には不可能であると警告した

・カントは数学理性において、経験に基づかず、総合的判断が成り立つことを示した。
例)5+7の解を、一度も経験した事が無くても、数学的理性によって導き出す事が出来る。

・神を懐疑的に否定するのでもなく、独断的に規定するのでもなく、懐疑主義と、独断論を拒絶し、そこに理性による形而上学・神学の場(余白)をつくった

・理性は神の存在を断定も否定もすることなく、時計職人と時計の関係において、神と被造物の関係を類推し、世界をあたかも最高の理性(原因)の結果であるかのようにとらえる

・道徳形而上学的には最も善なる神の存在は要請される

・神学は、倫理的に要請される神、精巧な世界を見る時にあたかも存在しているかのような最高の理性に対する学問として純粋理性によって取り組まれる形而上学である

・カント以前に学校教育で教えられていた形而上学は、理性に反する狂信であり一歩も前進しなかった。彼は自身の純粋理性批判を基に形而上学が学問として進歩・発展していくことを願った。

・形而上学とはメタ自然学であり、経験できない事柄に関する学問である。それは理性だけがそれに取り組む事が出来る


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