産業医講習会DAY4 うつ病 Depression
最初の最初は精神科医になりたくて、お医者さんになったのでした(でも大学四年生で座学を学んでこれはひっぱられると、挫折するのであった。そのあとポリクリで産婦人科が夢となる。)
というわけで、職場のメンタルヘルスについて
うつ病の症状
(DSM-5:アメリカ精神医学会)
①ゆううつな気分
②興味ないし喜びの喪失
③食欲の変化④睡眠障害⑤疲労感or気力の減退⑥集中困難or決断困難⑦精神運動性の焦燥or抑制(イライラ落ち着かない逆に動きが少ない)⑧無価値観or自責感⑨自殺企慮
※頻度がほとんど毎日、ほとんど1日中で、著しい苦痛、著しい機能障害を伴い、医学的に治療が必要と判断されたときに「病気」と呼ぶ(誰でもうつっぽいときはあるのは普通)。
その精神疾患の発症に寄与したかもしれない社会的、心理的、生物学的な要因に関する観血的な要約が伴わなければならない。つまり、診断基準を単純に当てはめるだけでは診断できない。というか、しちゃだめ。でも実際はすぐに気軽に診断、処方しているグレーゾーン。というかダークゾーンが現実。
メンタルヘルス不調のメカニズム
ストレスになる「きっかけ」が重なる+まわりのサポート不足⇒脳の機能不全⇒ものの見方が否定的になる⇒ストレスがとても大きく思える+周りのサポートも役に立たないと思える
認知行動療法
⇒考えや行動をしなやかにして問題解決能力を高めて気持ちを軽くする=ストレス対処法としても注目されている
危険口癖
いつも・決して・どうせ・やっぱり・絶対に・何をやっても・私が得悪い・・・
当てはまったアナタは!
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認知高度療法研修開発センターストレスマネジメントネットワーク 大野裕 先生
脳の機能不全に対し、薬物治療を。
(安易に処方するべからず!)
抗うつ薬 約6-7割の症例に有効だが、効果発現に2-3wかかる。
副作用が強いので少量投与から開始。寛解状態になってからも半年は維持投与。
(とはいえ副作用はまじできついし、よくなったらすぐやめたい。やっぱ飲みたくないよねぇ)
家族・同僚が気をつけること
「なんとかしてあげたい」⇒励まさない、患者のペースを大切に
「気のせいじゃないか」⇒気のせいではない
「変なこと言うと傷つけるかな」⇒気を遣いすぎない、いつもどおりに
「薬に頼るなんて」⇒上手に利用するように
「早く楽にしてあげたい」⇒結論を急がず、問題解決の方向で話し合う
症状が「おっくう感」だけになってきて、急性期を脱したうつ病患者に対しては、社会復帰にむけたリハビリへ
睡眠覚醒リズムのチェック
図書館に行ってみよう
最初は好きな時間に→開館から午前中だけ→通勤と同じくらいの時間、距離へ
1日5行以上の日記 など
うつ病治療抵抗性の理由
1. 不十分な投与量と治療期間
2. 再発繰り返すと余計治りづらくなる
3. コンプライアンスの低下(特に10-12w以降)
4. じつは双極性障害のうつ病相だった
5. じつはほかの精神障害もあった(パーソナリティ障害、不安障害、物質使用性障害、気分障害)
身体疾患患者のうつ病有病率
がん 20-38%
慢性疲労症候群 17-46%
慢性疼痛 21-32%
認知症 11-40%
多発性硬化症 6-57%
パーキンソン病 28-51%
Wise MG et al:American Psychiatric Prex,Washington.DC,2002
身体疾患に及ぼすうつ病の影響
①治療意欲低下させる
②病気の状態悪化・長引かせる
③病気の再発率高くなる
うつ病って? イーライリリー動画
https://utsu.ne.jp/movie/story-of-depression.html
東京大学院医学系研究科精神保健学
杉浦寛奈先生の記事
これはかなりまとまってそうです
https://www.japan-who.or.jp/library/2017/book6402.pdf
日本うつリワーク協会
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