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サイバーパンク2077 オフラインイベントレポ② エッジランナーズ解説

◆前回のあらすじ
CD PROJEC REDのX(旧Twitter)をのぞいていた私はあるイベントが開催されることを知る。

さっそく応募した私は高い倍率を潜り抜け、愛知から東京へ弾丸突撃をするのであった。
行き着いた先にあったのは、まさかのアフターライフ。
展示、イベント、ドリンク、グッズ、全てがレジェンダリー尽くしの環境で、イベントを楽しみまくるのであった。

今回はスペシャルショー2.エッジランナーズ最終話徹底解説について、レポートしていく。
またこのレポートはアニメ視聴済みの方向けで話を進めていく。

まだ見てない人はぜひ、Netflixに加入して見てほしい。
まだ見てない、今見てるって人はすぐに帰れ!サイバーサイコになっちまうぞ!!

◆ゲーム会社とアニメ会社がタッグを組んだ!

このサイバーパンク:エッジランナーズはゲーム「サイバーパンク2077」を原作とし、CD PROJEC REDとアニメ制作会社であるトリガーが共同で制作したアニメ作品である。

公開早々、素晴らしいストーリー構成や魅力的なキャラクターで世界的な高評価を得た本作はみなさんの記憶に新しいだろう。
クランチロールアニメアワード最優秀賞他、様々な賞を受賞した。

また、このアニメによってゲームの売り上げも上がり、新規組や出戻り組によるゲーム同時接続数が7倍と爆上がりしている(もちろん私も入ってる)。そして、アニメ内の挿入歌「I Really Want to Stay At Your House」の世界バイラルチャート1位になった等、アフターライフに並ぶレベルで様々な伝説を残している。

私はこのアニメを5〜6周しており、今も見ている。
となれば、このイベントに参加せざるを得ない。

とはいえ撮影や録音は禁止だ。
だから印象に残った話を記憶の範囲内で一生懸命にレポートする。

◆サイバースケルトンのデザインはもっとスリムになる予定だった!?

現地のレジェンダリー資料

いきなり爆発的なネタバレを失礼する。
9話から最終話にかけて大暴れするサイバースケルトンに触れておきたい。

私はサイバースケルトンを見た時、「絶対あかんやつ」と一目で感じた。
四肢を欠損させ、マシンに直接身体を埋め込むまさに狂気とも言える設定。
まるで R-TYPEの裏設定みたいなマシンだ

もちろん戦闘力はかなり高いのだが、デザインは大味で、ヒーローたる主人公が着るマシンには見えない。

当初、CD PROJEC RED側からはサイバースケルトンはスマートなデザインにしてほしいという要望があったという。

それに対し、今石監督が言っていたのは
強い奴ほど無駄な筋肉がなく、スマートな身体つきになる。そしてこの物語の最後は自分より強い奴に負ける話であって、無駄な筋肉がたくさんついてるイメージでデザインし、デイビッドは負けることを暗示させたとのこと。

なるほど。デザインの理由を聞いてみると確かに納得できる。
対するアダムスマッシャーは比較的スラッとしてるし。負け確定なデザインといえばそうなのか。

そして手足がなくなったことで作画が格段に楽になったとのこと。

う〜ん、リバティwww

◆そもそもストーリーが制作途中で変わってる!

元は彼、ファラデーが主役だった?

当初、CD PROJEC RED側が考えていたのはフィクサーを主軸に置いた物語らしく、ファラデーとデイビッドがどうやって街を出るかを描くストーリーだったらしい。
それがアニメ制作が進むにつれ、今の形になったとのこと。

つまり、デイビッドとファラデーが映画パーフェクトワールドみたいに擬似的な親子関係を描写するルートも、もしかしたらあったかもしれない。今では考えられないが…。

変わっていった理由としては、演出がアニメ向きではなかったことが挙げられていた。
止まり絵が多く、実写ドラマや映画のような演出だったらしい。

今となってはこちらのストーリーラインも気になるところだ。

◆キャラデザインに悩む!?

ルーシー。
たしかに"あの人"っぽい気はする。
キーウィ
彼女も容姿が変わったキャラクターの1人だ
レベッカ
彼女の人気は予想外だったらしい
ドリオ
強い女性で、ファンも多い


女性キャラのデザインも当初より大きく変わっている。
特にキーウィやドリオについては原案の面影がないくらいに変わっている。
これは女性キャラがルーシーにダブってしまう=似たようなキャラばかりになってしまい、差別化が難しかったためとのこと。
たしかに、原案のキーウィはルーシーを更にお姉さんにしたデザインで、2人並ぶとまるで姉妹のようだった。
ちなみにドリオはマッシブな美女だった。

ちなみにサイバーパンクもので、女性キャラを作るとどうしても草薙素子に近付いてしまうらしい。
なるほど、ルーシーは全体的にかぶる部分が多いように感じる。

しかしキーウィのような癖のある、そして超魅力的なキャラをデザインして差別化した吉成さんってほんとに天才…。

◆「ナイトシティには勝てない」

みんなの仇、アダムスマッシャー。

CDPR側は常に「ナイトシティには勝てない、奇跡は起きない」ことを言い続けてきた。
この物語は「1人の少年が、1つの街に殺される」物語だと、決して軸をぶらさずに作ったのだ。
ただナイトシティ側のラスボスは誰なのか。
ヒールがなかなか決まらず、トリガーは「ナイトシティ最強は誰?」とCDPR側に確認をとっていたらしい。

そこで選ばれたのがレジェンド、アダムスマッシャーだ。
彼をラスボスとして、街の代表としてデイビッドを討つのだった。

ナイトシティには勝てない。サイバーパンクではとても大切な要素だと思う。

ここで一つジレンマを感じた。

◆製作者と視聴者のジレンマ

彼の運命はすでに決まっていた

話を聞いているうちに感じたジレンマとは、
視聴者側はデイビッド目線でアニメをみているが、制作者側はナイトシティ目線でアニメを作っているということだ。

私はこのアニメを見てるとき、デイビッドを見守りつつも応援していた。そしてサイバースケルトンを装着したあたりで強く感じたのだ。
「これは死ぬんじゃないのか…生き残ってくれぇぇぇ」と。

しかし制作側はこうだ。
まずデイビッドがサンデヴィスタンを着けた地点で死ぬことは確定している。
調子に乗ってクロームを着けまくり、たくさん悪いことをして、のし上がったデイビッドは街にお仕置きされてこの世を去る。

デイビッドは街の代表のアダムスマッシャーに彼自身がのし上がれた理由の一つであるサンデヴィスタンを背骨ごとへし折り、彼へのお仕置きが終わる。

しっかりナイトシティ目線でデイビッドをお仕置きしてるのだ。
良く考えると、デイビッドは正義の味方ではない。視聴者の私は彼に感情移入し、それを忘れていた。
制作側はそこをドライに考え、ああいう展開にしたのだから何も言えない。デイビッドを応援した私もナイトシティにお仕置きされたのだ。

しかし、エンディングだけは違った。
終わった後に残る美しい喪失感が視聴者である私を虜にした。

ここでとんでもない事実を聞いてしまう。

◆明かされるエンディングの別案

地獄に突き落としすぎなED

「今のエンディングはかなりマイルド」と以前からインタビュー記事等で本間プロデューサーが仰っていたが、これでマイルドなん?ってのが正直なところだ。

だが、この場では2つのエンディングパターンが公表された。

1.デイビッド生存ルート
あの後、実はデイビッドは生きていた。
しかしアラサカに囚われ、罰としてジャングルでゲリラ戦を強いられる悪夢のBDを見せ続けられるというルートだ。
人知れず狂い死ぬイメージが湧いてくる。
生存の文字に希望が持てない。

2.ルーシー薬漬けルート
ルーシーが薬漬けになり、幻覚を見続けるルートだ。
きっとデイビッドとの幸せな日常を見続けるのだろう。辛すぎる。

そう考えると、今のエンディングにしたトリガー様には感謝しかない。
このエンディングだったら私は背骨も脳も破壊されて再起不能だっただろう。

◆なぜデイビッドの死体は映らなかったのか。

Q&A

これは最後にあった質疑応答で出た質問だ。
「エッジランナーズでは主人公チームのメンバーが亡くなると死体が映っていたが、デイビッドはなぜ死体を映さなかったのか、意味はありますか」

素晴らしすぎる質問だろ!笑
どんだけ深く見てるんだよ!笑
ありがとう!!笑

これには司会の松澤ネキもニッコリだった。

たしかにアダムに頭を撃ち抜かれた後、死体が映らない。これによりネット上ではデイビッド生存説も一部では出ていた。
実はデイビッドは生きているのか…?

今石監督の回答はこうだ。

「早く月のシーンに行きたくて…」

早く宇宙に行きたかったんですね!笑

ただ本間プロデューサーも今石監督も、デイビッドは死んだと断言していた。
ここで1つの考察が消え去ったのかもしれない。

◆最後に

以上が、私が覚えてる範囲のレポートだ。
いかがだっただろうか。

中には論理破綻してる部分もあるかもしれないが、私も興奮していて上手く書けない。
申し訳ない。

しかし、まだ書き切れてないことがたくさんある。
(最終話の別展開、挿入歌の選曲理由、本当は全12話だった…等)
これは近日中にレポートしたいと考えている。

最後に言いたいのは
良い作品は明確な良いゴールと、良い衝突によって生まれるということなんだなということだ。

私はこの作品に出会えて幸せだと思うし、作ってくれた皆様には感謝と誇りを持っている。

また豪華なイベントを開催してくれて、とても嬉しく思う。またこんな機会があればぜひ参加したいと思っている。

次回は書き切れてない残りの情報、もしくはDLC「仮初めの自由」の試遊した感想をレポートしようと思う。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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