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こんな韓流嫌だ。どんな 韓流?

─ noteとスカートは短い方がいいか①


炸裂するILLIT

一昨日、見たことのないダンスと音楽とそこに広がる世界観に出合って圧倒されました。
メンバーを見てこれは日本のメンバーか、韓国かがまず気になり、そこを注視していると、日本人二人もいるようだとわかったものの、この振付けは韓流だと確信しました。
IUにかぶれている親爺としては、振付けでは日本は韓国の後塵を拝していると、かねてより思っています。この国のエンターテイメントへの徹底追求の気迫は、歴史事実やリアリズムを度返しすることも逡巡しないと、そんな偏見を持っているのです。

Magneticを思わず二三回観ていたら、このインパクトは私だけではないようで、ダンスや楽曲や映像に詳しい男子が、驚嘆しつつしきりに動画解説をしていました。私は、ユーチューバーとしてそんな解説をできるダンスや楽曲への知識はありませんが、私なりに感じたことを書かせようとするインスパイアの中にとらえられています。

ダンスや映像の世界観を規定するという意味では、音楽が支配していると考えられますが
まずは、その振付けです。一口に言って「なんだこりゃ?」の連続なのです。まるでロボットの動きのように正確ですが、ロボットではなく、人間としてそこを追い求めている技術の完成度と、余裕があります。その余裕の部分はロボットでは醸しだせない性質であって、そこが美しい。かつ、動きのバリエーションが意表を突くスピードと、停止も挟み込むその緩急。その展開の中で、彼女たちの表情はたえまなく視聴者に魅せる。音楽や踊りに集中する意識を見せることがない、この完全なるエンターテイメント。

それは指先一本一本にまで、また、ロングヘアーを大きく振り乱すその先端にまで神経をみなぎらせている、その人間の究極のアクションと感じさせます。躍動と停止、大きな絵と微細な絵を披露してくるのです。特に「表情管理」という概念を知って度肝を抜かれました。昔「おいしい顔ってどんな顔?」というキャッチコピーがありました(ここに親爺が顔を出します)が、振付けの要所に「かわいい顔ってどんな顔?」をアピールしてくるワンカットは出色です。

すでに、五人のメンバーの一人一人をフィーチャーした動画も出てきますが、ここでは日本人のモカとイロハの名前を出すにとどめます。

「アバンギャルド」とは言わずとも革新的なものが出てきた時、既存のものを一気に古くしてしまう効果があります。他の韓流グループの動画のなんと冗長に見えてしまうことか。昭和のエピソードをしたりげに書きますが、ジャンルは違うものの「限りなく透明に近いブルー」が出てきた時の圧倒感のような、そんなものを感じさせられます(親爺全開)。

今思うに、この世界観は動画、特にショート動画で再生されることを戦略的にプランしているように感じられます。つまり、始めから
世界的拡散を構想しているのです。一つのパーツで世界を作り、それを積み上げるようにして、全体を構成する作りになっているように思われます。モザイクはどの部分をとってもそれぞれが完成しているようなものです。
いわば、モザイクシナジーの世界です。小節のリピートはよく使われることでも、これは動きの質がモザイクと感じさせるのです。

これは私が特にK国の音楽世界をフォローしていないから、他の事例を知らないだけなのかもしれないことを承知で言います。ここにあるのは炸裂する企画の総攻撃といったものです。

ILLITのMgneticの動画は初めから複数企画されていたようで、音楽と振付けは同じでも、衣装やヘアスタイルは数種あるだけではなく、カメラワークが異なるもの、ストーリー性のある映像シナリオの世界もあるという具合で、その企画も炸裂しています。私がILLITに対してモザイクと言いたくなるのは、首、手、指の動きや足のステップの振付けなどの印象から受けるものですが、別な角度から捉え方を噛み砕いてみれば、仮にコスチュームを5バリエーションあるとしてこれをショート動画にする際、例えばモカだけの構成にし、衣装を五通り見せてしまうといったことが行なわれていることも指しています。構成のジョイントを組み上げるシスティマティックな思想を感じるのです。

音楽もダンスもタレントも、全く新しいものとして出現し、このコンセプトを実現した企画者はリスペクトに値します。楽曲における一方の究極の形が提示されてしまいました。ムーディーであったり、メロディアスであったり、伝統的な音楽世界はもちろんながら、既存のありがちなKPOPの方向性を打ち捨てて、突き抜けています。ダンスが上手を超える革命的技術的完成、韓流における新発明を喝采したいと思います。

note記事、いつもは5000字程度を目安にしていますが、今回はかなり短くしてみました。
脚がきれいならスカートは短い方が映えるでしょう。時代に迎合するつもりはないけれども、記事をminiにしたらどんな変化があるかないか、その実験です。本質はそこではないと思うものの、ILLITのショート動画志向、大喜利の簡潔理解性を参考にしてみる気になったというわけです。★

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