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スピリチュアルにハマった友人の話⑨

>>⑧からの続き

A子の引っ越しも終わり、もうA子に会うことはないだろう。
次会うときはお金が返ってくるときだけだ。
あまり、期待はしていないが。

引っ越しが終わった後、家で夕食を作っているときに、A子から車の中に忘れ物をしていないか?と連絡があった。
・・・だから、確認したのに。
一応、車の中を見てみるも、忘れ物はない。おそらく、一時受け入れ先に忘れてきたのだろうと思うが、取りに行くのはお断りしたい。
私は、明日から仕事が忙しいと先手を打った。

しばらくして、また着信。何とかなったとのこと。
他の友達に連絡して、仕事帰りに寄ってもらえることになったそうだ。
私もB美も知っている他の友達・・・スマホ乗っ取られないか心配だが、私にはその友達に連絡する術を持たないので、どうしようもない。
B美は連絡先を知っているが、そこまでしてやる必要はないと。仮に、自分を守れなかったら自分の責任だし、A子がまた同じようなことをしたら、A子が孤立するだけだと。…まぁ、その通りだ。

11月に学校の発表会がある。おそらくA子の旦那は来るだろう。
その時に、B美と真相を確かめるべく、旦那に詰め寄りたいと考えている。責めるわけではない。事実が知りたい。こちらに言われたことも全て話す。もし、旦那からお金の返済があったとしても、それは受け取らない。貸したのはA子にであって、旦那ではない。B美も同じ意見だ。

A子は私やB美だけでなく、他の友達数人にも同じようにDVで家を追い出されると言いまわっていたようだ。お金の話は私とB美だけっぽいし、地域の近所などには何も言ってないようだ。バレるのを恐れてのことだろう。
A子の旦那と子供はこれから先も、同じ地域に住み続ける。
DVで嫁を追い出した旦那と噂され続けるのは、あまりにも酷じゃないか…。
ただ、私が他で聞いた話の大半は「あの旦那さんがそんなことする?」といった話ばかりだった。やはり、人はちゃんと見ている。やるべきことをちゃんとやっていれば、正当な評価になるのだ。
事実確認した後、私とB美はできうる限り、その噂を払拭していくつもりだ。

私が何かにハマって借金を背負ったとしたら、どうするだろうか。
まぁ、そもそも、借金をするまで何かにハマるということはなさそうだが。ただ、やはり、家の中だけで解決させると思うし、お金が必要なら、体を売ってでも死に物狂いで働くかな。
だって、自分で蒔いた種だからね。
子供たちに、「もし、かーちゃんがお前たちの名前で借金を作ったらどうする?」と聞いてみた。
子供たちは「縁を切る」「母親じゃない」と極真っ当な答えが返ってきた。それは、借金の理由がなんであれ変わらないと。「勝手に」というのがダメだと。そうなる前にちゃんと話してほしいと。
子供たちはちゃんと育っている。

嘘をついてお金をだまし取るのは詐欺師がすることで、立派な犯罪だ。
友達であるということを利用して情に訴えかけるのはやっちゃいけないことだ。友情は壊れ、借金もなくなるわけではなく、残るものは何もない。私にはただただ虚しさと悲しさだけが残った。

>>その⑩あとがきへ続く

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