ファンを辞めない理由【FaOI神戸大楽ライビュ感想】
2023年6月18日。
FaOI神戸大楽ライブビューイングに行ってきました。
満席の映画館でライビュ鑑賞した後、私はなかなか現実から戻ってこれず、席から立ちあがることができませんでした。
感動の渦に捕らわれて、そこから抜け出せずにいました。
羽生選手の演技についてたくさん語りたいところですが、ここではジョニー・ウィアーさんの引退セレモニーにフォーカスをあてて書きたいと思います。
羽生選手は、セレモニー中ずっと泣いていました。
泣いて泣いて、泣きじゃくっていました。
人目を憚らず、隠そうともせず、ジョニーの胸の中で子どものように。
でも、その泣き顔が、信じられないくらいに綺麗で。
背後から照らされる強い照明により浮かび上がる羽生選手の姿。
大きなスクリーンいっぱいに映し出されたその顔は、
輪郭がぼやけて、もともと白い肌が一層白く映り、
信じられないくらいの美しさを湛えていました。
泣き顔を美しいと思うなんて、その時の羽生選手の胸中を思えば失礼なことなのかもしれません。
でも、彼が何故泣いているのかということを考えた時、そのあまりにも純粋な理由にこちらが心を動かされてしまうのは仕方のないことです。
ジョニーがショーを引退し、もう一緒に共演することもないという事実が、羽生選手はとてもとても寂しかったのでしょうね。
単純だからこそ純粋な理由。
なかなか泣き止まない羽生選手。
だけど、最後ジョニーに捧げるOtonalを演じる時には、キリッと気持ちを切り替えた顔をしていました。
見事なOtonal。
羽生選手のバージョンではなく、ジョニーのバージョンのOtonalだということは振りも音楽の編集も違ったので見ていてすぐに分かりました。
憧れの人のプログラムを完璧に滑り切る羽生選手。
あの演技には、涙や言葉以上の想いが詰まっていたと思います。
羽生選手はやっぱり、スケートで語る方なのですね。
ジョニーへの深いリスペクトがなければ出来ない演技だったのではないかと思います。
演じ終えた途端に再び嗚咽する彼の姿に、見ているこちらも涙腺崩壊でした。
二人の間のことは、二人にしか分からない。
だから、私は二人の過去について余計な詮索などしたくないし、する必要もない。
だって、二人が何度も交わしたハグや、表情、彼らの涙に、1ミリも嘘がなかった。
私はそう信じているし、そこに何の疑いもない。
人と人とが心から感謝し、讃え合い、別れを惜しむ姿に私の心は強く動かされた。
この事実だけが、私にとっての真実です。
羽生選手は最後までジョニーを立てていました。
FaOI2023神戸大楽の主役は完全にジョニーでした。
映画館でもジョニーの演技やスピーチに大きな拍手が起こっていました。
何もかもが完璧で、これ以上ないというくらいの引退セレモニーだったんじゃないかと思います。
私の大切な推しが全力で送り出したジョニー・ウィアーが、
これから先の人生も幸福であるようにと、
素直に願っています。
そして、改めて思いました。
ここまで心を動かされる人は、私にとってやはり羽生選手しかいないと。
スケートがうまい。
見場がいい。
もちろんそれらも大事な要素です。
でも、
私が羽生選手のファンを辞めない一番の理由は、
彼の人間性にどうしようもなく心惹かれるからです。
そのことをまた強く実感した今回のライビュでした。
人のことを想い、素直に「あなたがいなくなると寂しい」と涙を流す彼の心、
無邪気とも思える心の綺麗さが、
そのまま姿形となってあの泣き顔の美しさに表れたのではないかと思います。
思い起こせば、あの平昌オリンピックでのこと。
金メダルをとった後、氷上でのセレモニーで観客の前で挨拶しなければならないのに、直前にハビエル・フェルナンデスから引退を告白された羽生選手は、ずっと子どものように泣いていましたね。
もう一緒に競技会で競えなくなるライバルの引退を惜しんで、羽生選手は自分が金メダルをとった時よりも泣きじゃくっていたように見えました。
今に限ったことではなく、きっとずっと昔から羽生選手という人は自分のことよりも人のために涙を流す人なのでしょうね。
だから、皆に愛されている。
どちらかというと自分の殻に閉じこもりがちな私という人間は、
羽生選手のように、喜怒哀楽を皆の前に出して愛される人への強い憧れがある。
このように自己分析してます。
憧れの人が幸せそうに笑ってくれたら私も幸せになるし、泣いていたら自然ともらい泣きしてしまいます。
こちらからの一方的な同調なのだと分かってはいても、そこから得られる感動が何物にも代え難い。
これだから、彼のファンを辞められないんです。
こういう経験は何も今回に限ったことじゃなくて、大体毎回のようにあります。
羽生選手の最新の姿を見かける度に心を動かされる経験を数え切れないほどしてきている。
現に、ライビュ会場で私はオイオイ泣いてしまいました。
今まで映画館で数多くの泣ける映画を見てきたけれど、あれだけ泣いたのは今回が生まれて初めてかもしれない。
それだけ私の心の琴線に触れてくる羽生選手の純粋さに抗うことは到底できません。
こちらから能動的にファンを辞めたいと思ったことはないけれど、仮に辞めたいと思ったとしても無理なんだろうなと思います。
羽生選手とそのスケートを見る度に、私は何度でも引き寄せられてしまうんだろうな。
もう5年もファンをやっているのでこんな風に思うのは初めてではないはずなのに、いちいち新鮮な気持ちで心を動かされてしまう自分にも驚いてしまいます。
羽生ファンの沼は底なし沼。
もう沼に嵌りすぎて、落ちて落ちて地球の反対側どころか宇宙まで突き抜けてます笑
これから一体どこまでいくのでしょうか。
羽生選手の行き先は彼にしか分からない。
いや、もしかしたら彼にも分からないのかもしれない。
だけど、彼の引力の力は絶大なので、
この先どこへ行こうと、
何があってもきっと、
私はファンを辞めずにフラフラと引き寄せられているんでしょうね。
一度捕らわれたら抜け出すのが難しい。
…あれ、羽生選手ってブラックホールなのかな?(違う)
終わります。
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