CRYSTAL MEMORIESの思い出話と、FaOI2023に向けて。
FaOI2023に向けて。
今年もいよいよFaOIの季節がやってきました。
一番最初の幕張公演はもう今週末から始まります。
あと数日後には最新の羽生選手に会える…。
考えただけで胸が高鳴ります!
一体何を滑ってくれるのだろう?
どのアーティストとコラボするのだろう?
衣装は?
髪型は?
…と、全く当てにならない私の予想は脳内でヒートアップするばかり。
今年のFaOI、私は幕張と新潟公演のチケットを持っています。
一応、AツアーとBツアー両方見られるように予定を組みました。
例年通りであれば幕張・宮城はAツアー、新潟・神戸はBツアーと区別されて滑る演目や衣装が変わるはずなので、それぞれの変化を見る楽しみがあります。
幕張は初日公演に行く予定なので、事前情報も何もないまっさらな状態で見ることができます。
ネタバレ無しの初日公演の衝撃は、何物にも代え難いので。
アイスショーは可能な限り初日狙いで行きたい私です。
FaOIの最大の魅力といえば、豪華なアーティストとスケーターとのコラボ演目ですよね。
FaOI2019で初めてアイスショーに足を運んだ私は、その魅力にあっという間に取り憑かれました。
ここで少し、私の初FaOIの思い出話を記していこうと思います。
FaOI2019の思い出
この年は、歌手のToshlさんとのコラボが話題になっていました。
忘れもしない、FaOI2019幕張の二日目。
前日に初披露されたToshlさんとのプログラム「マスカレイド」が披露されるものだとばかり思って、羽生選手の出番を今か今かと待ち構えていた私。
初日の「マスカレイド」はネットで大変な話題となっており、それまでにない妖艶な雰囲気を全面に出した羽生選手の新境地が見られるプログラムだったので、私も現地で見られることを楽しみにしていました。
ネットで見た衣装は赤と黒を基調とした大人っぽいデザインで、男らしさを感じるものでした。
しかし、幕張二日目の大トリで氷上に現れた羽生選手は赤と黒の衣装を纏っていませんでした。
暗闇の中で、キラキラと輝く衣装。
スケーターの衣装とはこんなにも光って見えるものなんだと、まだ現地経験の浅かった私は思ったものです。
音楽が始まり、Toshlさんの美声と共にライトに照らされて浮かび上がった白い衣装姿の羽生選手の姿に、どよめきが起こりました。
おそらく、「マスカレイド」を滑ると予想していた観客たちからの驚きの声だったと思います。
私も、目を丸くしながら氷上の羽生選手を見つめていました。
それと同時に、あまりの美しさに息が止まるかと思いました。
発光してました。
もう、「アタマ大丈夫?」とか「眼科行った方がいいよ?」とか思われてもいいです笑。
でも、同じ羽生選手のファンの方になら分かっていただけるかと思います。
発光してました。
間違いなく、羽生選手は発光してました。(しつこい)
人ってあまりに美しすぎると蛍みたいに発光するんだなと初めて私に教えてくれたのが、このプログラム「CRYSTAL MEMORIES」です。
白くて眩しいくらいに輝く衣装。
贅沢に、ふんだんにあしらわれたラインストーンがライトに反射して、ずっとキラキラと輝いていました。
ただ白いだけじゃなくて、程よく紫や黒といった色も複雑に使われていて、どことなく神秘的な雰囲気も感じられるデザインです。
装飾がおとなしめな他男性スケーターの衣装の中では、きっと異色な造りなのでしょう。
そんなジェンダーレスなデザインの衣装は、「羽生結弦」にしか似合わないんだと思います。
でも、ただ単に衣装の飾りが光っているという物理的な事とは関係なく、羽生選手から強い光が漏れ出ているように私は見えました。
あれは何だったのか?と今改めて考えみましたが、多分彼の存在感からくるオーラによるものかなと思います。
オーラとは、人を惹きつける魅力、カリスマ。
羽生選手の持つ唯一無二のカリスマ性が目には見えない光となって、それがまるで彼自身が発光しているように当時の私は感じていました。
CRYSTAL MEMORIESのイメージ
何もかもが神聖で、気高くて、力強い。
「CRYSTAL MEMORIES」のイメージは、私にとってそんな感じです。
このプログラムと対をなす「マスカレイド」はより人間的な苦しみ、迷い、葛藤みたいなものの中にある美しさがあります。
一方で「CRYSTAL MEMORIES」には葛藤も迷いもなく、ただ品行方正でまっすぐな美を感じます。
しっとりとした曲にのせて優雅に滑るスタイルは羽生選手の十八番だと思いますが、例えば「春よ、来い」や「notte stellata」などといったプログラムとはまた違って、
ただ綺麗なだけじゃない、地に足がついた「力強さ」を感じるんです。
単純明快な力強さを素直に受け取ると、力が湧いてきます。
迷いなく前に進もうと思わせてくれます。
その印象が強いのは、やっぱり最後のポーズからくるのでしょうか。
Y字スパイラルや雄大なイーグルで魅せてくれる本編ですが、
最後に羽生選手は、剣を胸の前で掲げて天に突きあげるようなポーズをするのです。
剣には、「戦い」「正義」「勇気」「誇り」といったイメージを連想させます。
2019年当時まだ現役の競技者だった羽生選手。
彼が正々堂々と試合で戦う姿は、CRYSTAL MEMORIESのテーマにピッタリでした。
誇り高き氷上の戦士を見ていると、自然と力が湧いてくる。
元気が無い時に見ると勇気づけてくれる。
このプログラムが持つ圧倒的な力強さにすっかり心を奪われた私は、現地で体感できたことを今でも幸せに思っています。
「マスカレイド」は後に再演がなされたので、是非この「CRYSTAL MEMORIES」もいつかどこかで再演してほしいと、心から願っています。
共演者との心のやりとり
Toshlさんと羽生選手、お二人の心のやりとりに大感動したのも、このFaOI2019でした。
Toshlさんがツアー中たくさんブログを更新してくださって、それを読むのがまた楽しみで。
今日の羽生選手からのお菓子の差し入れはなんだろうとか、リハーサル中はどんな感じだったか等、裏話がとても面白かったんですよね。
お二人がツアーを通じてどんどん心を通わせていく様子がとても素敵でした。
そんな中、ついに千秋楽を迎える富山公演で、
羽生選手はToshlさんに粋なサプライズをします。
「CRYSTAL MEMORIES」で演じる向きは普通観客席のショートサイドが正面になるはずですが、
この日の「CRYSTAL MEMORIES」は、向きを逆向きにしてToshlさんに捧げられました。
歌い終わった後、感極まって顔を両手で覆うToshlさん。
それを見て大感動する私。(現地ではなくTVを通じてでしたが…)
最後の最後で、まさか演技の向きを逆にして滑るだなんて思ってもみなかったから。
当のToshlさんは、私よりも遥かに驚いたことでしょう。
演技を終えた羽生選手は、観客に挨拶するよりもまず先にToshlさんの元へと近づき、片膝をついて挨拶していました。
それに応えるToshlさんもまた跪いて敬意を表していた。
…ああ、書いているだけで当時の感動がよみがえってくるようです。
あの時、あの瞬間、お二人の間には他の誰にも入り込めない空気があったように思います。
そこから伝わってくるのは、お互いを想い合うリスペクトの気持ち。
Toshlさんがブログで羽生選手との交流を発信してくれて、それを読んでいたからこそ余計に伝わってくるものがありました。
汚れの無いお二人の心の通い合いを心底尊く思い、ジーンとしてしまいました。
当時まだ羽生ファン歴として日の浅い私は、こう思ったものです。
羽生選手を応援していると、こんなにも綺麗な世界を見せてもらえるんだ。
代り映えの無い日常の中において、こんなにも研ぎ澄まされた純度の高い何かの感情が生まれるなんて、信じられない。
これは、抜け出そうと思っても抜け出せない。
この綺麗で真心に溢れた世界を、もっとずっと見ていたい…。
私は一人、自宅のTV前で、それまで経験したことないくらいの感動に包まれたのです。
まるで魔法にかけられたみたいに。
そんな訳で、ますます羽生沼に嵌っていくきっかけとなったのが、FaOI2019の「CRYSTAL MEMORIES」です。
FaOIの魔法
氷上で演じるプログラムの内容だけにとどまらず、リンク外での出来事、
周りの方々との交流までひとつの「物語」を見せてもらっているような気になるところが、羽生選手の不思議なところであり魅力でもあります。
その魅力を存分に見せてもらえる絶好の機会が、FaOIに代表される他スケーターやアーティストがたくさん出演するアイスショーなのです。
過去にFaOIで羽生選手と共演した方々、
2018年に共演した清塚信也さん。
2019年のToshlさん。
2022年の宮川大聖さんなど。
一流のアーティストの方々が、「羽生結弦」と一緒に作り上げた「物語」をショーやSNSなどで私たちに見せてくれる度に大きな感動を貰ってきました。
だから私は、FaOIというアイスショーが大好きです。
羽生選手が見せてくれる、極上の「物語」。
今年のFaOIは一体どんな「物語」を見せてくれるのか?
楽しみでなりません。
このアイスショーでなければ見られない演技や出来事、感動が今回もきっとあることでしょう。
魔法にかけられる準備はとうに出来ています。
FaOI2023、どうか最終の神戸まで無事に、大成功しますように!
終わります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?