ファンとしての在り方
羽生選手の入籍発表があってから2週間が経ちました。
発表を知ったその日の率直な想いをnoteに書いてからしばらくは忙しくて、慌ただしい時間を過ごしていました。
日が経つにつれて私の感情も目まぐるしく変化し、あぁnote書きたい!書いて落ち着きたい!と思っていてもなかなか機会がなくて。
ようやくnoteを書く時間が取れたので、今の気持ちをまとめてみたいと思います。
一言では説明できない感情
入籍発表を聞いて真っ先に「おめでとう!」と思い、
お相手の方にも幸せになってほしいという私の気持ちをnoteに書きました。
その気持ちに嘘偽りは絶対にないと言い切れるし、今も同じことを思っています。
だけど、そんな「祝福の気持ち」というただ一言では説明しきれない、さまざまな感情がこの二週間の間に生まれてきました。
前回書いた記事には「子離れする気持ち」と書きました。
多分、羽生選手の「夢」を私なりに一生懸命応援してきたという気持ちがとても強くて、
苦労してチケット取って試合の応援しに行ったりだとか
プロ転向後のアイスショーやイベントのほとんどに行ったりだとか
そういった経験があるからこそ、
嬉しいのにどこか寂しくなってしまいました。
相手が急に遠い存在になってしまったような寂しさです。(もともと遠い存在なんですけどね)
一方で「失恋」に似た気持ちも経験しました。
やっぱり羽生選手はビジュアルが良いし、人間性もパーフェクトだし、
とにかく全てがかっこいいし笑。
私の理想そのままが具現化されたのが「羽生結弦」なので、疑似的な恋に落ちていたのかもしれないです。
決して「手に入れたい」とまでは思っていないけれど、強い憧れを抱いていたのは間違いありません。
発表があまりに突然だったので当初は気が付いていなかったけど、日に日に悲しみと切なさと喪失感が増えていく現象に陥り
「これはもしかしたら失恋というやつなのかも」と認めざるを得ませんでした。
SNS疲れ
SNSを覗けば、人の数だけたくさんの意見が飛び交っていました。
大体が入籍に対して好意的な意見なのですが、どうしても少数派のネガティブな意見の方が目立ちます。
ネガティブな意見を読みたくないのは山々なのですが、
本人発信の情報は見逃したくないので、ついついSNSを覗いてしまうのです。
読みたくない意見が目に入ってきて、気落ちして、でも情報は知りたいからまた見る。
そんな事を繰り返していたらどんどん気持ちが疲れてきてしまいました。
「ファンを辞める」という意見を見ました。
「裏切られた」という意見を見ました。
その意見を見て勝手に傷ついている私がいました。
私は多分、
羽生選手の入籍発表に傷ついているというよりは、
彼に対してファンが発するネガティブな意見に対して傷ついていました。
誹謗中傷じゃなければ、SNSは自分の意見を自由に発しても良い場所だと私は思っています。誹謗中傷とただの批判の線引きは難しいですが。
だから、ネガティブな意見を全て否定したい訳じゃないんです。
ファンの気持ちも十人十色。全ての人が同じ意見だなんて、そんなのあり得ないことも分かっています。
だけど…やっぱり今回は、読んでいて悲しくなるような意見も少なからずあって。
読みたくないなら読まなければいいだけの話だから自業自得なんだけど、
自分にあまり余裕が無いせいか
ネガティブ意見から大分ダメージを受けていました。
ある意味、プロ転向の時よりも嵐が吹き荒れていた状況の中。
もう以前のようには彼の演技を見る事ができなくなるのかな。
私の目に、得体の知れないフィルターがずっとかかったままになってしまうのかな。
そう考えたら恐ろしくなりました。
応援していた人がただ入籍しただけでなぜこうも心が揺れ動いてしまうのか?
入籍することって、どう考えてもおめでたいことなのに。
羽生選手は、何一つ悪い事はしていない。
なのに、なぜ私は100%の気持ちでおめでとうと思えないの?
SNSで見た他の人の意見がショッキングだったからといって、
ここまで心が揺らいでしまうなんて。
私が今まで羽生選手を純粋に応援してきた気持ちは、一体どこへ行ってしまったのか?
自分に立ち返る
不安になった私は、以前から書き溜めてあったnoteを読み返すことにしました。
自分だけの気持ちに立ち返るために。
揺り動かされている気持ちを立て直すために。
今まで書いてきたnoteには、その時に思った自分の正直な気持ちが綴られています。
読み返すうちにだんだんと気持ちが落ち着いてくるのを感じながら、ふと下書きのまま放置していた記事を見つけました。
2023年のSOI大阪の頃に書いた記事をアップせずそのままにしていたのですが、改めて読み返してみると今の自分の気持ちと見事にリンクしていたので、記事の一部をここに載せようと思います。
私はその記事に「応援の風」というタイトルをつけていました。
「オペラ座の怪人」を見た後の感想です。
応援の風
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
何事も、羽生選手は事態を好転させる行動力と、成し遂げる力を持っているんですね。
過去をしっかり振り返り、乗り越えていく勇気を持つ人は、強い。
その勇気を私たちの前で見せてくれた羽生選手。
彼の生き方は、心底かっこいい。
そんな人だから、ファンとしてどこまでもついていきたいな、って思うし、信じることができる。
これからも何があろうと、羽生選手の選択を見守っていきたい。
羽生選手の人生まるごと、応援していきたい。
応援させてほしい。
「GIFT」の物語で語られていた「風」のようなファンでありたいな。
彼の邪魔には決してならず、
時には励ますように強く吹いたり、
背中をやさしくそっと押せるくらいの風でありたい。
それが私のファンとしての在り方の理想。
美しいもの、感動するものを見せ続けてくれる人が歩む道を滅茶苦茶にしてしまうような…例えるなら、台風のような風にはなりたくない。
不安、不穏な空気を運ぶネガティブな台風にだけは、私は決してなりたくないのです。
だから、なるべく羽生選手自身の言葉を一番に信じたいなと思うのです。
誰かの勝手な憶測や思い込みに振り回されたりしないように。
羽生選手のインタビューを多く引用するのはそのためです。
何より大事なのは、本人の言葉です。
SOI大阪の放送を見て、改めてそう思ったのでした。
…とここまで書いて、私はつくづく羽生選手にとっての「自然の中の一部」でありたいんだなー、とちょっと笑ってしまいます。
彼を応援する「星」の一つになりたいだとか、「風」になりたいだとか…
「人」として認識されなくて全然いいです笑
ほんのちょっぴりだけでもいいから、
羽生選手に応援の「風」が届いたら、嬉しいです。
これが、私なりの、ファンとしての在り方。
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受け取ってきたメッセージ
入籍発表前の私は、こんな風に愚直なまでに彼を想っていたんだなぁ、と読み返していて思いました。
SNSを見るのは極力やめて、
改めて自分の心を確認してみると、
やっぱり、今もほぼ同じことを思っている自分がいました。
何度も何度も思い返してみても、
たまにチクリとした痛みを感じることがあっても、
気持ちは同じところに帰ってきました。
その事に私はひどく安堵しました。
他の誰でもない、私の今の気持ち。
過去の私とほぼ変わっていない。
少しだけ変わったとすれば、
「応援の風」を書いた時よりも
心が軽くなったかな。
羽生選手を側で支えてくれる人がいると分かったから。
しなくてもいい余計な心配から、ある意味解放されたような気持ちです。
今思えば、なのですが。
羽生選手の入籍発表に際して内心落ち込んだりはしたけれど、
周りに迷惑をかける程ひどく取り乱したりもせずいつも通り日常生活を送れたのは、
羽生選手がずっと発してくれていたメッセージのおかげだったのかもしれません。
私が受け取ってきたメッセージとは、
「自分を大切にする」ということです。
「プロローグ」では、
過去があるから今があり、未来がある。
過去を切り捨てるのではなくて受け入れることによって、現在や未来の自分が在るのだということを理解しました。
「GIFT」では、
「私の物語」だという視点で見ると景色が違って見えることを知りました。
その後のインタビューで、「夢って何?」と
私自身の夢について考えるきっかけをくれました。
「notte stellata」では、
私のこれからの人生を生きるうえで、ずっと大切にしていきたい言葉を残してくれました。
羽生選手から受け取った想いは全て「自分を大切にする」ことに繋がる。
言い方を変えれば、羽生選手に依存し過ぎないということでもあります。
羽生選手のことが大好きだし、推し活は楽しいけれど、
自分の生活との距離感は常に保つ。
羽生選手に恩返しもしたいし、彼の幸せをいつも願っているけれど、
他でもない「私自身」をないがしろにしてはいけない。
羽生選手の、特にプロ転向してからの活動から、そんなメッセージを受け取ってきたように思います。
羽生選手への応援は、無理しすぎずマイペースに。
背中をそっと押すくらいでいい。
他の誰かと歩調を合わせなくてもいい。
「風」のように自由気ままでいてもいいんじゃないか。
信じるのは羽生選手の言葉と、それを受け取る私の心だけ。
それだけでいい。
SNSでネガティブな意見ばかり読んでいた時は、そのことを忘れかけていました。
でも、過去に書いてきた自分のnoteを読み返して、過去の気持ちも今の気持ちも変わってないことを再確認できたことで、やっと自分自身に帰ってこれた気がします。
noteを書いてきて良かった。
大切なことをどこかに置き忘れるところでした。
「羽生選手の人生まるごと、応援していきたい。
応援させてほしい。」
これが、私の帰る場所。
ぐるぐるとあっちに行ったりこっちに行ったり彷徨ってしまったけれど、
昔も今も変わらない、心の奥にある場所にやっと帰ってこれました。
改めて、おめでとう
ここまで書いてきて、
入籍を報告してくれた羽生選手に、改めて感謝の気持ちが湧いてきました。
「自分を大切に」というメッセージを送り続けてくれた羽生選手自身が、
自分を大切にするために選んだ選択ならば、
それは私にとってもすごくすごく嬉しいこと。
人生の中での一大事を、
私達ファンを信じて報告してくれた羽生選手の気持ちが嬉しいのです。
今なら100%の気持ちで「おめでとう」と言えそうです。
「羽生結弦」がいつも見せてくれる、
光輝く純粋な心とスケート。
宝物のようなプログラムたちが、
これからもずっと側にいてくれたら、
私の心はきっといつも同じ場所に帰ってきます。
「皆様の全てを、最高の形にできるように、滑り続けます。」
こんなに嬉しい言葉は他にありません。
これからも羽生選手の言葉だけを信じていきたい。
…だけどちょっと待って。
羽生選手だけに頑張らせないから。
私は私で、しっかりと自分の足で歩いていきます。
羽生選手も、羽生選手を側で支える人達も、ファンも。
皆で最高の形になっていけたら素敵ですね。
終わります。
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