【アニポケ雑談】クライマックスの「後」が大事なのよってハナシ
先日、アニポケにおける序盤・中盤・終盤についての雑談記事を投稿した。
アニポケに限らず、物語は終盤のクライマックスの為に様々な伏線を敷き、キャラの成長を描き準備を進めていく。なので一番重要なのはクライマックスであるリーグにある!と考える人が多数派だろう。
しかし、私個人としてはその前後が気になる。前回の記事ではクライマックス「前」の中盤の魅力について語ったが、実はクライマックスの「後」もそれ以上に重要だと思っている。
話がいきなり脱線するが、読者諸兄は桜井政博氏のyoutubeチャンネルをご存じだろうか?「星のカービィ」や「大乱闘スマッシュブラザーズ」などの大作ゲームのディレクターを務めた桜井氏が自らの知見をパッケージングしてまとめている素晴らしいチャンネルだ。
そのチャンネルに投稿されている動画の一つに「フォロースルーで印象が決まる」というものがある。
「フォロースルー」というのはキャラクターの動作が「終わった後」の動き、後隙のことだ。
桜井氏によれば対戦アクションゲームであるスマブラの場合、入力から攻撃モーションに移るまでは早くする必要があるが、フォロースルーの時間は長めにとっているとのこと。
これは一義的にはゲームバランスの問題によって設定されているが、それ以外にも「攻撃」という一瞬のモーションを演出する役割も兼ねている。ダメージを与えるモーションだけが「攻撃」ではないということだ。
アニポケにおいても同じ理屈が適用されるのではないだろうか?クライマックスはいつだって一瞬で、そのシーンがどのような印象を与えるかというのはその後のフォロースルーにかかっている。
サトシ編の場合、クライマックスは「リーグ」に置かれることが多かった。特にライバルとのバトルの決着の時がクライマックスと認識されるだろう。DPでいえばシンジのエレキブルとサトシのゴウカザルが交差した瞬間…。誰もがアニポケの名シーンと認める場面。
しかし、シンジ戦が終わった後ぶつ切りでシリーズが終わるわけではない。タクト戦を経て、タケシがポケモンドクターを志すきっかけがあり、最後にはお別れする…というのがDPの「フォロースルー」だ。
無印、BWなどはリーグが終わった後にオレンジ諸島編、デコロラ諸島編とミニシリーズが置かれている。個人的な考えとしては、リーグが終わって即お別れよりもこれくらい尺をとったフォロースルーが必要だと思っている。
尺が長ければいいというものでもないが、実際ここに尺を費やす価値は確かにあるはずだ。シリーズの思い出/反省、新しい地方への期待それらを持って次の冒険へと視聴者も旅立っていく。
私はSMシリーズの大ファンだが、リーグ後のせわしなさについては不満を持っている。SMの場合エーテル一家の問題(マギアナ覚醒)も同時に解決しなければいけなかった為より駆け足になっていた。
サトシ編では、JN本編とは別に「めざせポケモンマスター編」が最後に放送された。これもサトシ編全体のフォロースルーと考えるとその意義がわかりやすくなる…といっても26年のフォロースルーとしてはJNの三年をまるごと充てるべきとの声もあったが…。
HZではこれまでよりも章立ての色が濃くなっている。クライマックスがどんなものになるかは予測がつかないが、その後のフォロースルーに期待したい。なにせ、OPの「ドキメキダイアリー」で次のように歌われているのだから…To Be Continued
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