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「アニポケHZから学ぶ〇〇シリーズ」制作後記ー自分なりの向き合い方ー 

〇はじめに

アローラ!こめこめくらぶです。今回は久しぶりの制作後記となります。振り返る企画はTwitterで密かに投稿していた「アニポケHZから学ぶ〇〇シリーズ」。単なるネタ投稿…でもあるのですが、自分なりに思うところがあったので記事として残したくなった次第です。

本稿では、この企画を考えた経緯と各プレゼンごとの解説や工夫などを記します。アニポケ新シリーズ(以下HZ)を観ている人もサトシ編で観るのをやめてしまった人にもこの記事が届いたら嬉しいです!

〇制作動機

・概要

アニポケHZが4月14日にスタートしてから、一ヶ月が経ちました。第6話まででリコとロイの冒険の旅立ちが描かれ、いよいよ冒険が始まるところです。

さて、アニポケが新しいシリーズになって変わったのは主人公のサトシだけではありません。末端の語り手にとってもこの4・5月は激動の季節でした。これまでとは全く異なるストーリーテリングに想像以上のギャップを感じ、感想の書き方にも悩みました。

それでも、アニポケというコンテンツを通じて多くの人と交流して魅力を伝えたいという想いは変わりません。そのためにはHZに見合ったやり方でプレゼンする必要がありました。その結果産み出されたのが「アニポケHZから学ぶ〇〇シリーズ」です。

・やりたかったこと

この企画でやりたかったことは主に二点に集約されます。一つはパワーポイントを使って画像編集をすること、もう一つは学習材としてのアニポケHZの価値を引き出すことです。

①パワーポイント(Smart Art)での画像編集&スライド作成
最近パワーポイントで遊ぶのにハマっていまして、それの一環でシリーズものの企画をしようと思い立ちました。単純な画像Tweetよりも複雑な情報を届けられるパワーポイントは感想屋として非常に面白いツールです。

公式絵と比べて最近太ましくなっていることを気にしているレックウザさん

本企画においては特に「Smart Art」機能が着想の契機となりました。「Smart Art」とは情報を視覚的に表現するためのツールです。ベン図や樹形図など図示するためのテンプレが多様に用意されています。本企画ではこのテンプレートを観て、「この図で表現できることは何か?」を起点としてスライドを作成しました。

SmartArtの例

②学習材としてのアニポケHZの価値を引き出す
さて、ここからが本題ですが「学習材」としての価値を引き出すというのがこの企画の本質的な目的となります。

アニポケHZはこれまでのアニポケとは主題、展開、ストーリーテリングの仕方が全く異なるシリーズです。最も特徴的なのは物語の構造の基礎である「起承転結」が一話で完結せずに、まるで栞を挟むように緩やかに続いていくことでしょうか。HZの物語序盤においては第1話~第2話までは「起承転」までで繋ぎ第3話で〆られています。

アニポケHZの展開例

このような構造の場合、一話ごとの主題を読み解く考察・レビューは上手くいきません。なぜなら物語の考察というのは基本的に「起承転結」の「結」の部分に焦点をあてて主題…物語の「面白さ」を解剖していく作業だからです。一冊の本を全部読み終わる前に読書感想文は書けません。

サトシ編のアニポケは旅型(無印~XY)、居住型(SM)、出張型(JN)いずれにしても一話完結が基本であり、それぞれの回ごとの考察・レビューすることが可能でした。HZは主人公だけでなくストーリーテリングの面でも今までのやり方を刷新しています。

念のため言っておきますが、このことだけをもってHZの評価を左右させるつもりはありません(ただし、そういう立場があってもおかしくないと思います)。しかし、アニポケの魅力を伝える立場としては新しいアプローチを考えなくてはなりません。

そこで一つ手がかりとなったのがHZには具体的な「教訓」のモチーフが盛り込まれているのではないか?という気づきでした。もちろんこれまでのアニポケでも「共存」などのモチーフが描かれてきましたが、HZでは対ポケモンにこだわらない「教訓」のモチーフが盛り込まれているように思います。

例えばそれは人が社会で生きていく上で大切なことだったり、自分の趣味をより深めていくことだったり…、主人公のリコがサトシに比べて身近に感じやすい造形のため「教訓」も理解しやすいものになっています(逆に「共存」のモチーフを理解するためにはある程度の飛躍が必要です)。

敵方のエクスプローラーズの面々もロケット団のムサシ・コジロウ・ニャースのようなデフォルメ感が少ないのが、彼等とは違った人間臭さを表わしています。これによって、劇中で起こったことを現実に当てはめやすくなっています。

また、HZで得られる教訓は「急がば回れ」のような諺や故事成語に喩えられるものではなく、「PDCAサイクル」や「推し活」など現代社会における「ライフハック」に近しいものだと感じました。そしてそれは「Smart Art」で図示するのに適した題材だったのです。

以上、①と②の動機をまとめる企画として「アニポケHZから学ぶ〇〇シリーズ」の投稿を思いついた次第です…、とまあ仰々しいことを言っていますが実際にはもっとライブ感をもってテキトーにTweetをしています(笑)
ただ、その時に考えているモヤモヤを言語化しようとするとこんな感じかな?という話でした。

〇解説

それでは、具体的に作成したスライドについて簡単に解説していきます。実際のTweetではキャプションを(ほとんど)付けずにスライドを観た人が直観的に「わかる」ネタとして投稿しています。ネタを自分で解説するのは恥ずかしいですが、よければお付き合いくださいm(__)m

①「報連相」の大切さ

一番最初に思いついたのが「『報連相』の大切さ」のスライドです。これはHZ6話でエクスプローラーズのアメジオがボスのギベオンに報告を怠ったせいで職務を解かれるところから着想しました。HZの大人キャラ―特にアメジオとフリード―は報告や連絡が滞ることが多くネタにできると考えました。

反面教師的な教訓ネタなのでファンにとっては不快なイジりかもしれませんが、そのままだと飲み込めないところをネタにすることで飲み込みやすくするのがねらいです。「相談」はリコとロイの子ども同士でできているのも皮肉が効いていて面白いと考えました。

②「PDCAサイクル」

続いて作成したのが「PDCAサイクル」のスライド。これは先ほどの「報連相」とテーマ的には連続していて、組織人としてのアメジオに着目して考えたネタです。

「PDCAサイクル」は今となっては当たり前のライフハックですが、一時期は「意識高い系」の言葉として揶揄されることもありました。本来そこまで言われるほどのことではないと思いますが、某都知事の発言のように横文字はネタにされやすい傾向にあります。

仕事人として評価されず、どこか空回っているアメジオを表現する主題として「PDCAサイクル」を選びました。実態が伴えば純粋にかっこいい仕事人として評価されるという今後への期待も込められているのがポイントです。

③「推し活」

こちらはHZの主人公:リコに着目して作成したスライドです。リコは独白が多く、その感性の独特さから「オタク」「夢女子」と評されることが多いキャラです。私自身はリコのそのような性質を好ましく思っているのですが、一方でそのまま飲み込むにはクセが強いのも事実です。

そこで、リコのクセの強さを逆に煮詰めて教訓とすることで面白く飲み込めるんじゃないかと考えました。リコを「先生」と見立て、ロイ×ホゲータの関係性に萌えるための「推し活」について教示させました。フリーフォントの「しょかきさらり行体」を使用することで書家のような雰囲気を作ったのが隠し味です。

アニポケにおいてはJNのゴウから「推し活」的なムーブメントは引き継がれていると考えたので、それとの連携も工夫したところです。個人的に「推し活」は昨今のアニポケにおける重要なスパイスだと感じているので、その魅力を伝えたいと考えました。

④「RV組織図(未完)」

最後は「RV組織図(未完)」のスライドです。HZでは主人公のリコとロイがRV(ライジングボルテッカーズ)に所属しています。ここまで大所帯の大人キャラが描かれるのはHZの紛れもない特徴なので、それを図示してみたいという気持ちから出発しました。割と「Smart Art」ありきのネタですね。

RVの組織として面白いところはリーダーのフリードとキャプテンピカチュウ(キャップ)の裁量が同等かあるいはキャップの方が上のように見えることです。リコもフリードよりもキャップに敬意を表しているように見える場面があります。ポケモンと人間の新しい「共存」の形なのかもしれません。

またRVの中で新人のリコとロイがどんな仕事をするのかも注目したいところです。細かい情報がまだ出ていないためそこまで図示できませんでしたが、こちらはスライドのTweetのツリーにて取り上げています。

さらに第7話にて、隠されたクルーである「ドット」の存在が明らかになりました。このスライドを作成している当時は公開されていなかった人物ですが、今後どのような活躍を魅せてくれるか楽しみですね!(教訓ネタはどこにいった?)

〇まとめ

以上、「アニポケHZから学ぶ〇〇シリーズ」制作後記でした。冒頭にも述べたように大きく括ればネタツイートでしかないのですが、自分なりにアニポケHZに向き合った結果のものだということが伝われば幸いです。

この記事を読んでいる人の中には今までのアニポケに当てはめて観て違和感を感じたり、飲み込めなかったりする人がいるかもしれません(あるいはサトシ編が終わった時点で視聴を切っているかも)。そういう人がいても不思議ではないくらいHZはこれまでのアニポケとは異なるストーリーテリングをしているのです。

視聴はもちろん各人の自由ですが、折角アニポケで知り合った方とは長く交流したい…その思いで自分なりのHZの魅力をこういう形でネタにしてみました。純粋に楽しんでいる方からすれば余計な味付けになっているかもしれませんが、こういう解釈もあるのかと楽しんでいただけたら嬉しいです。

これからもHZの視聴を続けて感想記事やつぶやきをしていく予定なのでお付き合いしていただける方はTwitter・noteのフォローをよろしくお願いします。ご清聴ありがとうございました!


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