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【アニポケ雑談】味が濃い素材の料理は難しい…

冬の荒天の雑談☔⛄

先日、ふと思いつきでXにて次のようなポストを投稿した。

これは先日放送されたHZ36話にて豚ポケモンがピックアップされたことに対して、これまでのアニポケで犬猫ポケモンのピックアップ回がないのを疑問に思ったことに端を発している。

アニポケが放送されて四半世紀以上…合計話数にして1280話以上放送されてきたにも関わらず意外なところに未踏の領域がある。もちろん、それなりの理由がきっとあるんだろうし、素人が得意げに指摘するまでもない。あくまでイチアニポケファンの与太話として聞いてもらいたい。

さて、そんな与太話の和を広げてみたいと思うのもまたファン心理。「#実はまだやってないはずだからやってほしいアニポケ」について、フォロワーの話を聞いてみたところこれが中々に面白い。

詳しくはXの検索窓に上記のタグを入れて検索してみてほしいが、様々な「やってほしいアニポケ」回が見られる。ポケモン版のプラネットアース(NHKの自然観察系番組)や、序盤鳥集合回などありそうでなかったアイディアがてんこ盛りだ。

その中でも、特に目立つのは前シリーズのJNの「余白」を描くのを要望する声だ。以下に一部ポストの内容を引用させていただく(一人のポストではない)。

パッと思いついたのは新無印のツルアサの過去
ウーラオス持ちだからヨロイ島に行ったんだろうな〜 とか ツルギさんのハンターに対する憎悪強かったから一体どんなトラウマが…… とか

#実はまだやってないはずだからやってほしいアニポケ

バドレックス、レイスポス、ブリザポス、ダグマ、ガラルフリーザー、ガラルサンダーの出番

#実はまだやってないはずだからやってほしいアニポケ

ビートくんの登場
まじでずーっと切に願って待っている...

#実はまだやってないはずだからやってほしいアニポケ

ガラルの未登場ポケモンに関しては現行のシリーズで大分解消されてきており、残りは伝説・幻系のポケモンくらいだと思われる。…が、人間キャラについては本編の重要人物であるビートをはじめとして、ジムリーダーなど多くのキャラがスルーされたままだ。剣盾で有名な入場シーンもアニポケでは再現されていない。

「ポケットモンスター ソード・シールド」(2019)

カブのように改めてピックアップされる例もあるが、今後全地方を巡る中で同じように登場の機会があるかは確証が持てない。…正直かなり厳しい気がしている。

アニメ「ポケットモンスター」公式 Xより

JN以前のアニポケにおいても登場しない原作キャラも多少は存在したが、ジムリーダーやライバルキャラなどの主要人物が複数登場しないのは前例がなかった。

これについては二つの立場から考える必要がある。一つはアニポケ側の都合。シリーズを構築する上で原作キャラを全て登場させないという判断をしたことについて。

JNに課せられた使命は全地方舞台でサトシ・ゴウ・コハルの成長を描くこと。ガラル地方の人物・ポケモンの登場そのものは最優先事項ではなかったのだろう。個人的な評価は別としてそういう判断がなされたことは受け止める必要がある。

そして、もう一つはゲーム本編の都合。最近のゲーム本編のキャラはアニメでの補完を必要としていない、すなわちゲーム内でキャラ描写が完結していることが多いのではないだろうか。

ただし、ポケモンにおけるキャラ描写がいきなり濃くなったわけではない。世間的にはBW・第五世代を機にストーリーやキャラ描写の情報量が増加していったと評価されていると思う。そしてBWが発売されたのは2010年と14年も前のことだ。

ポケットモンスター ブラック・ホワイト(2010)

第五世代でも当然アニポケ(「ベストウイッシュ」シリーズ)は放送されていたが、この頃はアニメ側の都合に合わせてキャラの設定や性質が大胆にアレンジされていた。

本編では妹キャラだったアイリスがアニメでは高飛車な性格に変わっているのは有名な話。これはアニメ時空のアイリスとサトシが同等の立場にあることを演出する為に必要なアレンジだったと考えられる。

一方で、アニポケならよくあることと受け止められにくくなってきた時代に差し掛かってきてもいた。「ベストウイッシュ」ではアイリスの他にもジムリーダーのフウロのキャラ変などが有名だが、これが広く受け入れられているとは言い難い。個人的には高く評価しているが、実際のところ好みが分かれているシリーズと言わざるを得ない。

ポケットモンスター ベストウイッシュ EP67 「フキヨセジムのエアバトル! 挑戦者デント!?」

本編でのキャラ描写が濃くなればなるほど、そこからズレた時の違和感が大きくなる。ともあれ、そんな難しさを抱えながらアレンジを加えつつもアニポケに本編キャラは登場していた。第七世代の「サン&ムーン」シリーズまではこの方針は大きく変更されなかったが、第八世代のJNシリーズにて舵が切られた。

もう一つ大きな変更点としてはWEBアニメの台頭がある。第八世代で「薄明の翼」が公式youtubeにて公開されたのは重要な転機だった。

「薄明の翼」は「ソード・シールド」に登場したキャラクターにフォーカスを当てた短編アニメシリーズだ。短い時間の中で「ソード・シールド」の世界を掘り下げており、大きな反響を呼んだ。

「薄明の翼」を皮切りに「レジェンズアルセウス」が発売された時には「雪ほどきし二藍」、そして現行の「スカーレット・バイオレット」が発売された時は「放課後のブレス」がそれぞれ公開された。

これらのWEBアニメに共通するのは本編の世界観の掘り下げに注力している点だ。いずれの作品においてもオリジナルキャラが登場するが、本編キャラは元のイメージから大きく逸脱していない。アニポケでは本編が「原案」扱いなのに対して、これらのWEBアニメ群は「原作」に近い位置づけだと言える。

「原作」の補完はWEBアニメに任せて、アニポケは「原案」の世界を広げていくという役割分担がなされるようになった―あくまでイチ視聴者目線での話だけど―

このような流れの中で、アニポケに本編の重要なキャラが段々出しづらくなっていったのではないか…というのが私の見立てだ。シンプルな尺の問題もあると思うが、それ以上に本編の「濃い味」のキャラをアニポケ世界に馴染ませるのに苦労するしているのではと(勝手に)想像している。

現在放送されているHZシリーズでは、人気キャラのナンジャモや主要キャラのネモが既に登場している。

ポケットモンスター(2023) EP34「それぞれの旅立ち」

彼らがアニポケに登場できたのはいい意味で「薄味」だったからだと推察している。例えば他の主要キャラのペパーボタンをアニポケの物語に関わらせるのは、中々にハードな仕事のような気がする。

ポケマスのように本編のクリア後時空のような仕掛けがあればいいが、それが現在のアニポケに適用されるかどうかは未知数だ。

ポケモンマスターズEX「パシオでブイブイ!」

与太話もコレクレーにしておこう。

私としても本編の魅力的なキャラがアニポケに出てほしいと思う一方で、「濃い味」のキャラを料理する難しさがどうしても頭をよぎってしまう。一番に望むのは「アニポケ」という一皿が無事に完成すること…なんかお腹がヘッテキタ。そこにあるモチを食べてもいいものか。

これモ味が濃ソうな展開…キビキビー!…To Be Continued.


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