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【体験談】潰瘍性大腸炎だと診断されたあなたに伝えたいネガティブなこと7選

・潰瘍性大腸炎になったばかりで今後の人生が不安でたまらない。
・潰瘍性大腸炎で苦しんでいることを何とかしたい。
こんな方はおられませんか?
潰瘍性大腸炎は現在完治することはない指定難病です。
潰瘍性大腸炎になってこれからどうなるんだろうと自分の人生に対して不安な気持ちを抱えたままでは、落ち着いて毎日生活することができません。
そこで今回は、潰瘍性大腸炎歴3年で4回の再燃を経験した僕が、潰瘍性大腸炎になって経験した嫌だったこととそれに対処する方法を紹介します。
この記事を読めば、潰瘍性大腸炎で感じるネガティブな感情を自分の中で整理して、前向きに問題に対処していくことができます。
今回は長い文章になっていますが、目次を参考に興味があるところだけ読んでもらえたらと思います。


★実際に体験したネガティブなこと

①薬が多い

潰瘍性大腸炎は、指定難病にもなっていて治る病気ではないので、
寛解を維持するためにずっと薬を飲み続けなければいけません。
軽症なら5ASA製剤という炎症を抑える薬を、中等症や重症ならステロイド、免疫抑制剤、BIO製剤、JAK阻害剤などの薬を飲む必要も出てきます。
強い薬になればなるほど副作用も心配ですよね。
実際僕は現在リアルダという薬を1日4錠飲んでいます。
初めてこの薬をもらったときは錠剤のあまりの大きさにびっくりしました。
薬を飲むとのどは通過するけれど、食道に詰まってしまうということも何度もありました。
そして僕は毎晩ペンタサ坐剤という薬もおしりから服用しています。
暑い日も寒い日も毎日おしりにワセリンをぬって座薬を挿入します。
とても毎日手間ですが、これがないと寛解を維持できるかどうか分からないので念のために毎日服用しています。
この2種類の薬が一生続くと思うとウンザリしますね。
 さらに僕は漢方も毎食前に飲んでいたので、その負担もとても大きかったです。(現在服用中止中です。)

②再燃する


出典:ファイザー UCTomorrow

潰瘍性大腸炎は完治しない病気で多くの場合(約50%)に、再燃と寛解を繰り返します。寛解期には症状が落ち着いて通常の生活を送ることができますが、再燃してしまうと、血便、粘血便、渋り腹といった症状が出てきます。ひどい場合には、全身倦怠感や発熱なども起こります。
僕も初回の発症から1年経過してから、再燃しそこから1年間で4回も再燃してしまうということがありました。
再燃をしてしまうと、個人的には腹痛や粘血便で日常生活に集中できなくなり、病気のことばかり考えてしまいふさぎ込んでしまいます。

③お金がかかる

★潰瘍性大腸炎でかかるお金
・病院代
・薬代
・病院に行くときの交通費
・大腸内視鏡検査をしてもらう費用
・難病受給者証をもらうために診断書を書いてもらう費用
・入院費用(入院が必要な場合)

僕の場合、潰瘍性大腸炎の病院代は2か月に1回で約1000円。
薬をもらうために必ず通院しなくてはいけないので、年6回で約6000円かかります。

薬代は一番高額で、毎日リアルダ4錠、ペンタサ坐剤を服用しているので1日約260円ほど(3割負担)、1か月に直すと7800円、1年間で93600円ものお金が出ていきます。
薬代に年間10万円はかなり厳しいです。

病院に行くときの交通費は、僕の場合車で行って駐車場に停めるので、1回400円、年6回で2400円です。
ここは人によって変わってきますね。
遠い病院に通院しているならば、もっとお金がかかるかもしれません。

大腸内視鏡検査をしてもらう費用は、大体1万円ぐらいです。(生検をとるかどうかによっても費用が変わってきます)
潰瘍性大腸炎の患者さんは定期的な大腸内視鏡検査をすすめられると思うので、1,2年に1度は検査をすることになると思います。
なので年1万円ぐらい。

難病受給者証をもらうために診断書を書いてもらう費用は、病院によりますが僕のところは6000円ほどでした。以前通っていた病院はタダで書いてあげるよと言ってくれていたのでラッキーでした。更新のために1年に1回はかかるお金ですからね。

入院費用については必要になった方のみです。僕も潰瘍性大腸炎で入院したことはありませんが、症状がひどいと入院して絶食ということもあるようです。入院費用は高額療養費制度を使うと上限額が抑えられるので、約10万円(プラスαで食事代や必要な方は差額ベッド代などがかかってくると思いまうs。)程ですね。

すべて合計すると
僕の場合、1年間で約12万円です。けっこうしますね。この病気にならなければかかっていないお金だと考えるともったいない気がしてきます。

④住宅ローンが組みづらい

 家やマンションを購入して住宅ローンを組みたいときには、団体信用生命保険というものに入る必要があります。団体信用生命保険とは、もしも住宅ローンを組んでいる本人に何かがあった時に、住宅ローンの残債がゼロになるというもの。潰瘍性大腸炎は指定難病なので、住宅ローンを組むときの団体信用生命保険の告知事項に引っ掛かります。つまり潰瘍性大腸炎だということや現在の症状や手術歴、入院歴などを告知しないと住宅ローンを組むことができません。
 僕は仮審査までは余裕で通すことができたのですが、団体信用生命保険の告知をすると、金利の上乗せをしないと住宅ローンが組むことができないと言われました。特にauじぶん銀行からそんな返事が返ってきました。

⑤仕事への影響がある

潰瘍性大腸炎の症状にもよりますが、仕事への影響もあると思います。
もし重症ならば、仕事を休んで入院しなければいけなかったり、
軽症でも血便や粘血便を出しながら、渋り腹を我慢しながら仕事をするのはかなりしんどいです。
 僕は痛みに弱いのもあり、特に渋り腹がしんどかったです。便が出そうになって職場のトイレに駆け込んでもなかなか便は出ず、出るとしても粘液や少量の便。それを1日10回ほど繰り返していました。
 そしてこの病気は、体の外に症状が現れるわけではないので他の人から見るといたって健康そうに見えます。なので症状を説明しても辛さをわかってもらえることは少ないです。普通の人は「潰瘍性大腸炎」という名前を聞いて「なんだ胃腸炎か。」くらいの感覚だと思います。

⑥メンタルが落ち込む

 僕は潰瘍性大腸炎になった当初は、「なんか難病になってしまった」ぐらいの軽い気持ちで受け止めていました。なってすぐは、リアルダを服用し始め症状もすぐに良くなってきていたので、気持ちも落ち着いていました。
 ただ1年間経って再燃してしまったときの粘血便と渋り腹がひどすぎて、かなりメンタルが落ち込んでいました。渋り腹はどうしても我慢できないほどの痛みではなかったのですが、なんかお腹がモゾモゾするような不快感が続いていました。そのたびに自宅のソファに寝転んでスマホで潰瘍性大腸炎の症状改善のための情報を探していました。漢方や青黛、民間療法、もっと強力な薬の体験談などを見ていました。調べれば調べるほど、悲観的な情報にばかりたどり着き落ち込んでいました。次第に便を出すのが怖くなってきて、朝3時に目を覚まして、トイレに行くということもありました。翌日の便が不安で緊張寝れない状態だったんだと思います。

⑦食事制限が必要なことがある

潰瘍性大腸炎は寛解期には、食事制限がほとんど必要ないということをよく聞きますが、僕の場合、食事の内容によってかなり症状が作用される気がします。今までの再燃を振り返ると、きっかけはもつ鍋、スペアリブ、ローストビーフなどやっぱり脂質が多い食品が原因になっていることが多いと感じます。小麦粉や肉食を続けて食べると、便が細くなって出にくくなったりもします。

僕が避けている食べ物
・お酒
・牛乳
・揚げ物
・肉の脂身
・ファーストフード
・ケーキなどの洋菓子
・ひじきや切干大根など食物繊維が多すぎるもの

なるべく腸内環境が悪くならないものを食べるようにしています。
(もちろん全く食べないわけではありません。少しは食べますよ!)

★ネガティブなことの対処法

①「薬が多い」ことへの対処法:「自分に本当に効いている薬を見極める」

この病気になっていろいろな薬試しているうちに、どの薬が自分に合っているか、逆にどの薬はあまり効果がないのかが分かってきます。
私は一時期、リアルダ4錠+ペンタサ坐剤+レクタブル+漢方の4種類の薬を服用していたので、とんでもない負担でした。
そこで症状が落ち着いてくるとレクタブルをまずやめました。
次に漢方がかなり負担だったので一度やめてみようと思いやめてみました。
あまり体調は変わらなかったのでここで漢方は中断しました。
逆に直腸炎型の潰瘍性大腸炎の僕には、ペンタサ坐剤が必要だと感じたので、今でも服用しています。

このように自分の体と相談をしながら自分で効果がある薬を見極めて判断していくことが大切だと思います。

②「再燃する」ことへの対処法:「寛解維持ができるように様々なことを試す」

僕は「再燃すること」が嫌すぎていろいろなものを試しました。

試したもの
・ミルミル
・青汁
・R-1
・ビヒダスヨーグルト
・ミルミルS
・ヤクルト
・ビタミンC
・亜鉛

その中で自分としては、ミルミルと青汁が自分の体に合っていて腸内環境を良好に保ってくれると思い、その2つを現在も継続しています。
人によって症状改善に役立つものは違うと思うので、あきらめずいろいろチャレンジしてみてほしいと思います。

③「お金がかかる」ことへの対処法:「難病受給者証を申請する」「自治体による援助金をもらう」「他の部分で節約をする」

・「難病受給者証を申請する」
難病受給者証を使うことで潰瘍性大腸炎の治療に関わる窓口負担が2割になります。普通は3割ですよね。少し安くなるぐらいのイメージです。また、難病受給者証には、所得に応じて上限額が設定されています。例えば僕なら月の支払いの上限額は1万円です。なので病院代や薬代が月1万円を超えるとそれを超える分は払わなくてよいです。潰瘍性大腸炎の薬は高くさらに長期にわたるので、この仕組みはとてもありがたいです。裏技としては、症状が落ち着いていたら、通院の頻度を少なくして1回あたりの薬代を高くすることができれば上限額からはみ出した分は払わなくてよいので、その分得します。

・「自治体による援助金をもらう」
僕がX(旧Twitter)で潰瘍性大腸炎の患者さんの話を聞いていると、住んでいる都道府県によっては毎月の援助金がある自治体もあるようです。
僕が住んでいる自治体ではありませんでしたが、読者の方の自治体ではあるかもしれないので、「○○県 難病 援助金」で調べてみてください。
人によっては、月に5000円ほど出る自治体もあるようですよ。

・「他の部分で節約をする。」
もう病院代や薬代で削れるところがないという人は、自分の生活(食費や住居費等)トータルで節約できることはないかと考えます。潰瘍性大腸炎になっている人は少なからず将来へのお金の不安を感じている人が多いと思います。なので医療費だけではなく普段の生活支出にも敏感になってほしいと思います。生活の満足度が下がらないような固定費の見直しや、サブスクの解約などできるところから始めていってみてはどうかと思います。

④「ローンが組みずらい」ことへの対処法:「団信が通りやすいローンを探す」「賃貸を検討する」


・「団信が通りやすいローンを探す」
僕は、今住んでいる家を買うときに住宅ローンを組みました。たくさん事前審査や本審査、団信の申し込みをして気付いたことは、住宅ローンを提供する会社によって、団信の通りやすさが違うということです。僕の場合、auじぶん銀行は申し込み時点では金利が安かったのに、潰瘍性大腸炎であることを告知すると、金利が上がってしまうと言われてしまいました。(変動0.7まで上がってしまうようでした。)
何とかして潰瘍性大腸炎でも安い金利で住宅ローンを組みたかった僕は、他の銀行にも団信の申し込みを出してみました。すると住信SBIマネープラザの提供する住宅ローンで金利上乗せなしの変動0.4%で団信を組めるということが分かりました。調べてみるとどうやら住信マネープラザの団信を審査する保険会社カーディフが潰瘍性大腸炎の団信審査で定評があるようでした。このようにあきらめずにしっかりと調べていくと潰瘍性大腸炎でも低い金利でローンを組める可能性はあると思います。(症状や手術歴、入院歴にもよりますが。)

・「賃貸を検討する」
賃貸なら住宅ローンを組む必要がないので、心配しなくて大丈夫です。
特に潰瘍性大腸炎の人は、将来働けなくなる可能性もゼロではないので、リスクを下げるという意味では、家を買うのではなく借りるという選択肢もありだと思います。僕は家を買うときに家賃よりも安いという点にもひかれて1戸建て(中古)を買いました。でも蓋を開けてみると、毎年固定資産税は20万ほどかかるし、メンテナンスもしなければいけないし、外壁塗装などのお金を積み立てていかなければいけません。なのでトータルで考えると賃貸の方が金額は安かったなと思います。十分かかるお金を検討して将来のことを考えて(特にお金のことは数字で考えるのがオススメ)行くべきです。

⑤「仕事への影響がある」ことへの対処法:「まずは症状を抑える」「休職を検討する」

・「まずは症状を抑える」
潰瘍性大腸炎がひどくなってくると、下痢や渋り腹で悩まされると思います。働いている方に気を付けてほしいのが、忙しさに流されて治療を先送りにしないようにしてほしいということです。ついつい忙しいから、まだ我慢できるからと病院にいかなかったり検査を先延ばしにしたりしてしまうとより大腸の炎症がひどくなり、治療に時間がかかったり手術の可能性が上がったり、大腸がんの危険性が高くなったりします。なので症状があるならまずは自分の体のことを優先して病院に行き適切な治療をし、薬をもらうことが一番です。

・「休職を検討する」
もし読者の方が会社員でどこかに所属して働いているなら、休職という選択肢があります。「その間の給料はどうするんだ?家族にメシを食わせないといけないんだ!」という方もおられるかもしれません。
そんなときに使える制度が、「傷病手当金」の制度です。
「傷病手当金」は過去1年間の平均月収から1日あたりの収入を計算し、その3分の2が支給されます。例えば平均月収が30万だった場合、20万ほどもらえる計算です。「傷病手当金」がもらえる期間は1年6か月です。同じ病気で1年6か月もらえるということです。

つづいていく明日へ がんwith

⑥「メンタルが落ち込む」ことへの対処法:「専門医でしっかりと話を聞く」「調べすぎないように」

「メンタルが落ち込む」原因としては、自分でネットの情報を調べすぎて、
考え方がマイナス思考になっていることが考えられます。
症状がしんどい時には、調べたくなる気持ちはわかりますが、
ネットの口コミなどは、症状がかなりしんどい人の意見が反映されていることが多いです。どうしてかというと、症状が軽い人は潰瘍性大腸炎のことを調べようともしないし書き込もうともしないからです。
ネットの情報だけではなく、信頼できる専門医の話をしっかりと聞くことが大切だと思います。僕も重症ではありませんでしたが、経験豊富なIBD専門医の先生に診てもらって、いろいろな知識を教えてもらい心が安心したのを覚えています。

⑦「食事制限が必要なことがある」ことへの対処法:「寛解が長く続けれるようにする」「ここまでは食べても大丈夫なラインを探す」

食事制限を少しでも減らしたいという方もおられますよね。
僕も何とか今まで通り食べれるようになりたいと思っていました。
ただ再燃している状態で好きなものを食べてもさらに炎症が広がるだけです。
なのでまずは寛解にもっていけるように薬などいろいろなもの試してほしいと思います。
そして寛解することができれば、「ここまで食べても大丈夫なラインを探す」ということをしていってほしいです。
例えば、僕は豚肉の油で再燃しやすく、スペアリブを食べた時にも見事再燃してしまいました。しかし、豚肉の生姜焼きのように脂身が少なければ大丈夫です。同じものを食べても食べる量によって再燃してしまったり、大丈夫だったりします。
なんでも過剰摂取は良くありませんから、どのぐらいの量が自分にとってちょうどよいのかを試していく必要があります。

★ネガティブなことを細分化し1つずつ解決すれば、「病気になる前よりも幸せに」生きれる。

潰瘍性大腸炎は指定難病で、なった人はとてもショックでふさぎ込んでしまう人もいると思います。
落ち込む気持ちはとても分かります。
そして、体調が悪いと普通に物事を考えることも難しいことも分かります。
まずは症状を改善することが大切だと思います。
僕のブログでは、潰瘍性大腸の症状改善、お金の悩みを解決を目指して
記事を更新しています。
また見に来ていただけるとうれしいです。
そして、潰瘍性大腸炎によって起こるネガティブなことを1つずつ分解し、一つずつ対策を立てていくことで、多少マシになるのではないかと思います。


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