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メタバース「P」報道部⑥

こんにちは、メタバース「P」管理局員のクレムです。
しばらく続けていたPの紹介も今日で最終回となってしまいました。短い間でしたがお付き合いいただき、ありがとうございました。

さて、これまでさまざまなエリアについてお話してきましたが、今回ご紹介するのは学園エリアです。

Pは遊びだけではないんですよ

この学園エリアはPの参加者であれば、誰でも利用できます。
学習教材の利用と、あらゆる蔵書の閲覧が可能です。
図書館には絵本から小説、辞書や古典、論文まで、非常にたくさんの文献が揃っているんですよ。

落ち着いて読書が楽しめます

教室棟の方では、実際に教員アバターによる授業が行われています。少し見学に行ってみましょうか。
P内で受けられる授業や講義は、現実世界でのカリキュラムと何ら変わりません。様々な理由で学校に通いづらい子どもたちにも、質の高い教育を受けてもらえるよう、工夫がなされています。

とはいえ、教育を受けられるのは子どもたちだけではありません。大人の方も事前申請で授業が受けられます。特にご年配の方には、学び直しやコミュニケーションの場としてご利用いただいています。アバターなので、アウェー感も感じにくいですしね!

今の時間は、図工・造形の授業をやっているみたいですね。
え?インターネットの世界でも図工はできますよ。この辺のシステムの構築は、正直とても骨が折れましたが……

丁度いい、今日は触覚のお話をしましょう!

我々の体を覆っている皮膚組織は、概ね、表皮、真皮、皮下組織からなり、体全体で数百万もの感覚受容器が備わっています。表皮では触痛覚が、真皮では温覚が、そして皮下組織では圧覚が検知されます。
それぞれで受容体の分布が異なるため、痛み刺激などはすぐにはっきりと感じられ、逆に圧力はゆっくり、鈍く感じられるというわけです。

触覚は皮膚の部位によって感度が異なり、手指や唇は、皮膚の中でも特に感覚の鋭い部分です。
このことは脳機能を見ても明らか。実は脳の体性感覚野、運動野では、手や口に関係する脳神経の領域が他の部位に比べて大きくなっています。それによって繊細な運動や知覚が可能になっているんですね。

体性感覚野と運動野の地図(ホムンクルス)

感覚の鋭さは、脳機能のほか、受容体の分布量にも関係があります。特に指先感覚の鋭さは、さまざまなものの形を認識するのに、一役買っていますね。

加えて、物体の知覚は実際に手を動かし、能動的に探索を行うことでより正確性が増すとされています。
このことは点字を読み取る際などによく当てはまりますね。
指先で凸凹をたどることで、より認識しやすくなるようです。

能動的に触れることが大切

さて、今回で体験ログインは終了。
次はついに11月5日の本ログインですね。皆様のご来場、心よりお待ちしております。


参考:田﨑 權一『触覚の心理学ー認知と感情の世界ー』ナカニシヤ出版,2017年.

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