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寝れない夜に。

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深夜1時になろうとしている。
眠れない私は、夫を起こさないようにそっとベッドを出て
リビングに降りた。

隣の家の明かりが窓からもれている。
私は、窓を開け、お気に入りのラタンチェアに腰掛け、
ぼーっと外を眺めた。

今日の夜風は涼しくて気持ちがいい。
6月に入り、湿気の多い日が続いているが、今日の夜風は格別だ。

様々なことが頭をよぎり、なかなか眠りにつけなかったが、
気持ちのいい夜風を感じることができた。なんか得した気分。


庭に植えてある草木が揺れている。

猫も起きてきて、一緒に外を眺めた。
鼻をクンクンさせながら、外の匂いを不思議そうに嗅いでいる。

鼻のきく猫にとって、草木や夜風の香りはどのようなものなのだろう。
人間と同じように感じるのか、いや、もっと奥深さまで感じることが
できるのかもしれない。

飽きたのか、猫はソファの上で毛繕いをし始めた。


すると、隣の家の明かりも消え、
外はモノクロの世界になった。

虫の声と風の心地よい音


何も考えない

深呼吸

すると、スッと何か軽くなった気がした。


私が悩んでいることって
ちっぽけなことかも
気にする必要はない


また一歩、前進。
何気ないこの夜ふかしの時間が自分を見つめる大切な時間になった


そして、私は静かに二階へ上がる。


深呼吸。
大丈夫。
そう自分に言い聞かせて、眠りにつく。


HALU

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