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【副業】スポットコンサルのすすめ

スポットコンサルとは

スポットコンサル(スポットコンサルティング)とは、「個人の知見とビジネス上の課題をマッチングし、1時間からの対面/電話によるビジネス課題の相談が出来る仕組み」です。日本で有名なところですとビザスクが有名かと思いますが、実は専門家への短時間インタビューをマッチングさせるビジネスは、外資系企業を中心に存在していました。

ビザスクの場合従来フルサポート形式(ビザスク社員が相談したい人の代わりに適任のアドバイザーを探す)とセルフマッチング形式(相談したい側がアドバイザーを探す)の2パターンがありましたが、サービスリニューアルにより前者は「ビザスク」、後者は「ビザスク lite」に分かれるとのことです。

外資系のスポットコンサル会社でビザスク以外で私が登録している会社は下記となります。なお、スポットコンサルという用語は使われていませんが、実質的にビザスクでいうところのフルサポート型マッチングと形式は同じです。

- GLG(Gerson Lehman Group)
- Guidepoint
- Alphasights
- Coleman Research

おそらく上記以外にもスポットコンサルを手掛けている会社はあるかと思います。個人的な経験としては、ビザスクを除いてGLGがマッチングする案件が多いです。また、日本だけでなく海外の案件も取り扱っているので、英語ができる方には案件の幅が広がります。

通訳がつくかは先方によります。私の経験ですが、通訳がついてコンサルを行ったこともある一方で、つかない場合だとロシアのコンサルティング会社と日本の某業界について英語でディスカッションした経験があり、お互い英語が母国語でないということもあり、なかなか議論が噛み合わず苦労しました(今となってはいい経験ですが)

私の知る限りにおいて、日本企業だとビザスク以外にUZABASEの子会社のMIMIRもおそらく同様のビジネスをしているかと思うのですが、登録はしたものの一度も案件が紹介されたことがないので詳細は不明です。

- MIMIR

スポットコンサルのメリット

- すきま時間を活用できる
   1案件あたりおおむね1時間、短い場合は30分ほどですので、平日の仕事の合間を活用することができます。先方の都合によっては週末を利用することも可能ですが、先方も平日仕事のケースが多いので、調整は平日より難しいかもしれません。いずれにしろ本業に大きな支障をきたす可能性は低いと思われます。

- 単価が高い
   
案件にもよりますが、私の場合フルサポート形式だと1案件1時間あたり3万円台なので、時給としてはかなり魅力的なのではないかと考えられます。なお、ビザスクのセルフマッチング方式だと単価が低い(最低でも5,000円、概ね1万円〜2万円程度)傾向にあります。なお、セルフマッチング形式だと提示された料金の30%をビザスクが仲介手数料として取るので、実際に受領する金額は70%になります。

支払いは基本的に銀行振込ですが、外資系の会社の場合、単価はドルベースであることが多く、支払いも海外の銀行から振り込まれるため、為替リスクと銀行への手数料負担があります。それらのリスクや負担を避けるため、例えばGLGでは謝礼を現金に代わりにアマゾンギフトで受け取ることもできますので、その場合は銀行への手数料を削減することが可能です。

- 自分の専門性を活かせる
 
相談の内容は専門性が高い内容である場合がほとんどですので、自らの経験や専門性を存分に発揮することができます。逆に言えば、専門性が高いからこそ高単価であると言えます。

スポットコンサルと言いつつ、ほとんどのケースは先方が用意した質問に答える形式が多いかと思います。ただ、単にインタビューの内容に機械的に答えるのではなく、質問の背景にある課題認識が適切か、そもそもその課題・仮設設定が適切と言えるのかについても言及できると、よりバリューのあるコンサルティングを行うことができるのではないかと個人的に思います。

スポットコンサルのデメリット

- スポットコンサル単体では生活できるほどの収入を得られない
   人にもよるとは思いますが、案件数は多くても月に数件かと思います。高単価とは言え案件数も常にあるとは限らないので、あくまで副業という位置づけになるかと思います。

クライアントはどんな人達か

私の経験から言うと、外資系やビザスクフルサポートのクライアントはMBB(マッキンゼー、ボストンコンサルティング、ベイン)といった戦略コンサルティング会社が多い印象です。エンドクライアントから受注したプロジェクトについて、その分野に知見のある専門家の意見を参考にしているのだと思われます。外資系の会社だと、ファンドや株のアナリストが日本の会社について詳細を聞きたいというケースもあります。

セルフマッチング形式においてクライアントはコンサルティング会社のみならず個人からベンチャー、事業会社などまちまちですが、MBB以外のコンサルティング会社も利用しており、何度か依頼を受けたことがあります。

終わりに

数年前位から複数の会社に登録して本業の合間にスポットコンサルを行ってきました、特にビザスクについては案件が増えてきた印象があります。私の場合過去に所属していた業界や、業務経験(経理・財務関連)の案件が中心となっています。

各社引き合いの案件はそれなりにありますが、その中には自分の専門性と合致しないものや、自分が自身をもって対応できなさそうな案件もいくつか多く含まれています。そういう案件について、少しは答えられそうだと思っても私は断るようにしています。クライアントに対してバリューを与えられないし、クライアントにとっても時間の無駄になる可能性が高いからです。

スポットコンサルは、すきま時間の有効活用にもありますし、お金だけでなく改めて自分の専門性を省みることのできる機会になりますので、自分の専門と合致する分野については、本業に支障をきたさないのを前提として、積極的にチャレンジしてみることをおすすめします。



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