トランスヘイターがまた性懲りもなく「LGBTQ+には小児性愛者も含まれている」などというデマを流していました。

よい機会なのでトランスヘイターのデマを完全論破しておきたいと思います。

まず、そもそもの話ですが、彼らは「LGBTQを分類として見たとき」と「LGBTQを属性として見たとき」の話を(意図的に？）混同しています。

A. LGBTQを分類として見たとき

LGBTQを分類として見たときというのはつまり、「犬は哺乳類に含まれている」とか言う場合の「含まれる」の話です。そこでは(ごくごく稀な例外はいるかも知れませんが)「哺乳類かつ爬虫類」なんていうのは存在していないので、「犬は哺乳類に含まれている」というのは「犬は爬虫類に含まれていない」を意味しています。
この意味で言う「LGBTQはペドフィリアを含む」は、「LGBTQ以外にはペドフィリアを含んでいない」を意味します。
つまり、次の図の状態です。

この状態の話ならば、「LGBTQの人権を尊重する」というのは、「ペドフィリアの人権を尊重する」ということを含んでいます。ペドフィリアがやらかしたいろいろな悪いことをLGBTQの悪さとしてカウントすることは正当な批判と言えるでしょう。

B. LGBTQを属性としてみたとき

では、次に、LGBTQを属性の１つとしてみた場合の話です。これは例えば「みかんジュースは糖分を含んでいる」の「含んでいる」の話です。
この意味での「含んでいる」は分類の意味合いでの含むと違い、「みかんジュース以外には糖分は含まれていない」ということを意味しません。
LGBTQを属性としてみた場合、「LGBTQはペドフィリアを含んでいる」というのは「LGBTQ以外にもペドフィリアを含んでいる」ことを否定しません。
図でいうと次の状態です。

この状態の話ならば、「LGBTQの人権を尊重する」というのは、「ペドフィリアの人権を尊重する」ということを含みません。ペドフィリアがどれだけ悪さをやらかそうが、悪いのはペドフィリアであり、それをLGBTQのせいにするのはただの差別です。

トランスヘイターたちはこれらAとBの話を(意図的に)混同してLGBTQを批判しようとしています。

例えば以下のツイートですが

ドラァグクイーンの中にペドフィリアがいることをどれだけ主張しようが、これは(B)LGBTQを属性として見たときの「含んでいる」を示しているにすぎず、「LGBTQ以外もペドフィリアを含んでいること」を否定できません。この路線で「LGBTQはペドフィリアを含んでいる」と主張することは、過激な差別主義者がやることでしょう。それは在特会が「外国人は犯罪者ばかりだ」などと主張する行為と何ら変わりがありません。在特会を批判する人であればそのような行為は今すぐやめるべきでしょう。

次に、以下のツイートですが

ここではおそらくLGBTQを分類の意味で使って、LGBTQにはペドフィリアが含まれているのでそれを肯定するのはまずいと言いたいのでしょう。
しかし、明石市長はQにペドフィリアを含んでいると考えているでしょうか？
そんなわけがないですよね。(分類の意味合いで)Qにペドフィリアを含んでいるというのはLGBTQを攻撃する差別主義者が勝手に言ってるだけに過ぎません。

たとえば、WikipediaのQueerの項目を見てみましょう。

元々は「奇妙な」「特異な」という意味だったが、今現在ではヘテロセクシャルやシスジェンダーではない人の総称として使われている、となっていますね。つまり、ヘテロセクシャルかつシスジェンダーのペドフィリアはQueerに含まれていません。分類の意味合いでは「LGBTQにペドフィリアは含まれていない」と断言してよいでしょう。

実際、国連や日本政府、各自治体がLGBTQを使用することがありますが、それらに聞いても「LGBTQにペドフィリアは含まれる」などという回答が帰ってくる可能性はゼロでしょう。

ようするに「LGBTQはペドフィリアを含む」という話は、最初から「LGBTQを攻撃したい人の願望」にすぎないわけです。願望なので、どれだけLGBTQの当事者が「ペドフィリアは含まれていない」と主張しても彼らは話を聞きません。

もちろん、LGBTQにも非常に沢山の人がいますから、中には「LGBTQはペドフィリアを含んでいるよ」などと考えている人がいるかも知れませんが、そのような希少な人物を世界中から探してくる努力をする前に、まず日本にいる一般の当事者の意見を聞いていただきたいですね。

追記(2022/11/08)
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