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silent 1話 手話&字幕 感想(最後のシーン)

silent
同ドラマは原作を持たないオリジナルドラマ。主人公・青羽紬(川口さん)と、8年の時を経て偶然再会する紬の元カレ・佐倉想(目黒さん)との、切なくも温かいラブストーリーです。

※ネタバレ含みます。
見ていない人は、以下のURLからどうぞ。
https://fod.fujitv.co.jp/title/f056/f056820001/

最後のシーン
想さんの手話で、日本語と手話を読み取って、一部、違う表現をされていたため、個人的にノイズが入ってしまい、涙を流せなかった。
まず、日本語の字幕があるので、文字起こししてみた。
そして、想さんが話した手話を、文字化にしてみた。
※これは、個人で読み取った内容のため、ろう者が全員、そう読み取っているわけではない。
そのまとめが、以下。
太字のところが、ノイズというところになる

セリフ

その1(声で話しかけないで
最初に放した手話と字幕がアンマッチすぎて、いきなり、こけた。
想さんは、声で話しかけないで、喋らないでというのを伝えたいのに、
わからないという手話で表しているのだから。
ニュアンスが違うな気もする。

その2(ろうだから
私は、ろう者だから、ろうの手話を使えば、「聞こえないから」という翻訳も可能であり、受けいられるが、違和感をもってしまう。
それは、想さんは、中途難聴者になるため、聞こえなくなってから、ろうの手話を使うかどうか。その間に、ろう者と交流し、ろう者のアイデンティティを高めるきっかけがあったのだろうか。それは、これからのドラマ展開で気になるところだ。

その3(楽しそうに話さないで 嬉しそうに笑わないで
ここは、単に手話がないので、字幕を変えるべきだと思うし
ちゃんと手話を出すべきだと思う

その4(3年前 ほとんど聞こえなくなった)
手話表現では、「3年前 ばったり聞こえなくなった」という表現を捉えることができる。
日本語では、「ほとんど」になっているが、そういうのを話していない。
ばったり」というのが合っているんだと思う。
これは、設定問題だから、監督とちゃんと話し合ったほうがよかったのかもしれない。

その5(いつか
別れようと考えた理由が、「いつか」という言葉は必要だと思うので、手話も表すべきだったと思う。

その6(もう青羽と話したくなかったんだよ
これは、残念な手話表現となってしまった。
手話だと、「もう青羽と話せなかったんだよ」と読み取れる。
しかし、想さんは耳が聞こえなくなったから、電話で話せなかったのではなく、
耳が聞こえなくなったから、罪悪感を苛まれて、話したくなかったということを伝えたかったのだから。ここが一番大きなポイントだと思う。
それが、手話表現でおかしくなってしまっている。

その7(青羽の声も聞こえない)
「声も聞こえない」というより、青羽さんを指しているのだから、「青羽の」を入れたほうが、想さんの辛さが一層に伝わるのでは?と思う。

オープニングのところには、以下のようにやりとりがある。
紬:シー!!
想:静かだね
紬:雪降ると静かだよね ね!静かだよね!
想:うるさい
紬:ん?
想:青羽の声 うるさい
紬:佐倉くん 静かだねー!
想:うるさい シー!

その8(好きだったから だから)
字幕では、「好きだったから だから 会いたくなかった」というになっている。
これは、原因を強く、表しているのだから、手話も強く表してもよかったんじゃないかなと。
もし手話だったら、
「好きだった(から)」(から)は、弱いうなずきで、
次に、「だから 会いたくなかった」という手話で表現したら、よいと思う。
今回は、ノンストップで話していたから、溜めについては、いろんな人と話してみないと分からないかな。

その9(嫌われたかった 忘れてほしかった
ここも、手話表現おかしいと思う。
「嫌われたかった」は、WANT、してほしかったという意味になるが、
手話では、「嫌われてもいい」は、
よいというニュアンスになるため、想さんが罪悪感を感じない表現になってしまうのではないかと。

その10(俺たち もう話せないんだよ
ここは、すごく悩んだ。
字幕としても、手話としても、問題ないが
手話としては、他に表現があるのでは?と思ってしまう。
手話は、「話が通じない」、「話が合わない」という使い方であれば、OKとなるが、
「話せない」のを伝えたいのだから、ちょっと違うんだよな。

その11(うるさい
想さんがまた去っていくときに、また、紬さんが引き止めるシーンだが
ぱっと、手話を見ると、「しつこい」と読み取ってしまった。
他の人は、「わずらわしい」と読み取ったそうだ。
手話は、そういうのを使うのが多いのが一般。
しかし、ここは、ドラマ。
オープニングで、「うるさい」というキーワードが使われて、
最後に、「うるさい」というキーワードを持っていきたかったのだろう。
別に、翻訳としては、問題ない。脚色の問題だろうw

おまけ
最初に、中途難聴者が、いきなり、日本手話を使っているところを見せられて、違和感をもってしまったこともあったが。
設定を読んでみると、卒業してから、8年後再会したのだから、8年間、どういう成長したのか、ドラマのみどころかもしれない。

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