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むかし書いた韓国コラム #826

 韓国の「鉄の都」と言えば慶尚北道浦項市。韓国初の製鉄所である浦項製鉄(現ポスコ)で知られる町だ。この浦項市に2019年までに高さ300メートルの鉄鋼製タワーの建設が推進される。2019年はポスコ設立50年、浦項の市制施行70年となる年だ。鉄鋼の都市のイメージに合わせたランドマークを作ることで観光客を誘致し、低迷する地域経済を盛り上げる起爆剤にする考えのようだ。

 高さ300メートルは東京タワーやエッフェル塔と同水準の高さで、一部メディアでは「浦項にエッフェル塔を」と報じ、東京タワーやエッフェル塔の写真を掲載している。鉄鋼製のタワーということでイメージしやすいのだろう。そういえば竣工間近のロッテワールドタワーも、初期デザイン案にはエッフェル塔を模したものがあった。浦項のタワーがどのような姿になるのかはまだ決まっていないが、他のタワーの模倣では面白くない。できれば韓国ならではオリジナリティのある姿を期待したい。

【解説】
 浦項に鉄鋼製タワーを作ろうという話は定期的に出ては消えるものらしい。現在のところ建設計画が固まったという話はきかない。これより前の2011年には高さ200メートルのタワーを作る計画が持ち上がったが、はエッフェル塔ではなく神戸のポートタワーのようなイメージのデザインが公開されていた。写真は2004年当時のロッテワールドタワー完成予想図。当時の報道資料より拝借。

 
(初出:The Daily Korea News 2016年10月28日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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