見出し画像

むかし書いた韓国コラム #493

 2007年の大統領選挙に出馬し異色の公約を発表して話題を集めた許京寧氏の4年前の発言が注目されている。第18代大統領選挙で朴槿恵候補の当選が決まった後の2012年12月27日にネット放送の番組に出演した許氏は、朴槿恵政権が5年もたないと「予言」していたのだ。「執権3年目からレームダックとなり、国民が立ち上がりろうそく集会が起こる」とし、それを改憲政局でもみ消そうとして混乱することになるだろうと現在の状況を当ててみせた。

 ぶっ飛んだ言動で一部からカルト的な支持を受けている許氏。前回の大統領選には出馬しなかったが、2013年初めには次の大統領選出馬への意欲を見せていた。4年も前に現在の政局を見通していたその識見にネットユーザーからは喝采が起こっており、次期大統領に期待する声も出ているとか。なお、過去には朴槿恵氏との縁談があったと虚偽の事実を公表し、名誉毀損で朴氏に訴えられたこともある。素行面では大統領向きではなさそうだ。

【解説】
 日本でも知事選に多くのトンデモ候補が出馬して話題になっているが、大統領選にトンデモ候補が出てくるのは直接選挙で大統領を選出する国ならではの光景だろう。許京寧氏は泡沫候補の中では得票率も高い方であり一部に根強い人気がある。写真は本人の公式フェイスブックより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2016年12月6日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?