むかし書いた韓国コラム #949

 留学などで日本滞在経験がある韓国人の多くが日本で部屋を借りるのに苦労したと話す。日本では韓国人に限らず、保証人を立てられない外国人が部屋を借りるのは困難で、学校の寄宿舎などに住むことが多いようだ。大家が外国人に部屋を貸すことを好まないという事情もある。日本の不動産事情は決して万人に開かれているとは言えない。

 一方、韓国はどうかというと、まず保証人が不要だ。これだけでハードルは相当に低くなる。一定の保証金を調達でき、毎月の家賃を払える収入があるなら外国人であることを理由に断られることはまずない。これとて別に収入証明のようなものがいるわけでもない。引っ越しの経験はそれほど多くないが、これまで部屋探しをしながら外国人であることを理由に断られたことはない。

 今回無事に部屋の契約にこぎ着けた。大家は「日本人なら安心」と歓迎ムード。発展途上国から来た外国人なら事情は異なるかもしれないが、韓国の不動産事情は日本より開かれていると言える。

【解説】
 日本で部屋探しをした際に感じたのはその面倒さだった。保証人あるいは保証会社が必要で、審査もあるという。あの面倒さを考えると引っ越しはできるだけしたくない。韓国人は結構頻繁に引っ越しをする傾向があるが、日本よりも手続きが手軽なのも一因かもしれない。

(初出:The Daily Korea News 2015年9月25日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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