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むかし書いた韓国コラム #215

 一般を対象に募集していた特急列車「セマウル号」の後継列車名が決まった。その名は「ITXセマウル」だそうだ。すでに京春線では新型特急の「ITX青春」が走っている。新名称は慣れ親しんだ「セマウル」を捨てずに新しいイメージを加えるために「ITX」を足した単純な名前で拍子抜けの感がある。また、公募では最優秀作の該当なしという結果だった。優秀作は「ITX」「セマウル」「ATX」の3つで、このうち2つを組み合わせた格好だ。このため一部からは「最初から公募などしなければ良かったのでは」との声も出ている。

 一方、奨励作には「ミレロ」「ニューセマウル」「セマウル2」「セマウル+」「セゲロ」の5作が選ばれた。こうしてみると利用者側も「セマウル」の名前をなくすのには抵抗があったようにも思える。現行の「セマウル」は来年末で運行を終える予定だが、伝統ある特急列車の名前は生き残ることになった。

【解説】
 目新しさのない名称決定にがっかりしたし、特室もなく、かつての花形特急の名前を受け継ぐにしてはお粗末な車両で個人的にITXセマウルはあまり評価していない。

(初出:The Daily Korea News 2013年2月22日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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