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むかし書いた韓国コラム #491

 江原道・春川と言えばタッカルビが有名。春川市庁に近い明洞にはタッカルビ通りがある。このタッカルビ通りから大通りを挟んだ反対側の楽園洞には「スップルタッカルビ通り」がある。鉄板の上で野菜やモチなどと鶏肉を炒めるタッカルビに対し、スップルタッカルビは焼き網にのせた鶏肉を炭火(スップル)で焼いて食べるもの。タッカルビがあまりに有名なため春川を訪れた観光客は明洞に流れがちだが、ソウルでもあちこちで見かけるタッカルビよりは、スップルタッカルビを食べるのが通と言えそうだ。

 週末に訪れたお店は焼き網の上にさらに石をのせたオリジナルの石焼きスタイル。こんがりと焼けた鶏肉は炭火ならではの香ばしさも加わり焼酎も進む。焼き網で焼くスタイルのため、最後にごはんを炒めて食べる楽しみは味わえないのが残念なところだが、締めには春川名物「マッククス」がある。春川に行くなら普通のタッカルビではなくスップルタッカルビをお勧めしたい。

【解説】
 日本でもタッカルビの存在はメジャーなものになりつつあるようだが、スップルタッカルビは日本で食べるのはかなり困難であろう。タッカルビは日本でチーズタッカルビとして本国とは異なる進化を遂げているが、焼き網で焼くスップルタッカルビは下に落ちてしまうのでチーズはかけられないので変な進化をする恐れはなさそうだ。

(初出:The Daily Korea News 2015年5月26日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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