むかし書いた韓国コラム #135

 政治家の名前をアルファベット2文字で表すようになったのはいつからだろうか。「3金政治」の主役だった金泳三・金大中・金鍾泌の3氏はそれぞれ「YS」「DJ」「JP」と呼ばれた。金大中政権が金鍾泌氏率いる自民連と連立政権を組んだときには2人まとめて「DJP連合」と呼ばれた。

 現在の李明博大統領は「MB」だ。盧武鉉前大統領の場合は「MH」になるはずだが、在任中も退任後もそうした略称を見かけることはほとんどなかった。氏の腹心だった鄭東泳氏と金槿泰氏はそれぞれ「DY」「GT」と呼ばれていたのだが。

 盧氏の大統領就任前に起きた現代グループの経営権紛争では、鄭夢九氏を「MK」、鄭夢憲氏を「MH」と呼んでいた。「MH」では重なってしまい混乱するから使わなかったのか。偶然のなせる技か、2人の「MH」はどちらも自ら命を絶っている。

【解説】
 李明博氏の場合には姓の「李」が「2」と同音であることから「2MB」と呼ばれ、氏の頭の容量が2MBしかないと揶揄されたりしたもの。このほか地名の省略形で大邱・慶尚北道をTK、釜山・慶尚南道をPKと呼んだりもする。

(初出:The Daily Korea News 2009年8月24日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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