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Knitting パターンについて


日本語パターンに怒り爆発


日本語のパターンブックを最近10年ぶりに購入しました。出来上がったのは、上の写真のセーター。元のデザインでは色は一色ですが、私はセーラーカラーを赤にしました。昔、TOKIO KUMAGAIの靴で、黒の本体に鮮やかな色のフラップが使ってあったのを思い出して、色を変えてみました。TOKIO KUMAGAIのその靴には鮮烈な印象があったんです。

さて、その日本語パターン、英文パターンに慣れている私にとって、信じられないくらい不親切なパターンで、これを編んでる途中、何回ブチ切れたことかっ(*_*) 編み上げて思ったのは、『これは、このデザイナーのメモにすぎない。このパターンを知らない人のために書いてあるものではない』と。

日本語パターンの悪いところ


むかしむかし、雑誌を見て自己流でセーターを編んでいた頃がありますが、それらはそれほど難しい技巧が入ったパターンではなく、表目だけ目を凝らしていれば、なんとなくできていくものばかりでした。ですが、今回のこれは、日本語パターンに慣れていない私にとって、試練がやってきました。

その1:日本語パターンは、表から見た編み図しか示していない

この件は他のベテランニッターさんも既に指摘されていたことで、私はそれを読んだ当時それほど深刻なこととは思わずにいたので、ふ〜んと思っただけでした。

前提として、このパターンは、パーツを前身頃、後ろ身頃を別々に作って、接いで仕上げる、オールドファッションなパターンです。つまり、輪針で表編みだけで一気に仕上げる今風セーターとは違って、表と裏を交互に編むものです。

後ろ身頃はいいんです。少しの増し目と引き返し編みもあるけれど、全部メリヤス編みするだけなんで。

大変だったのは、前身頃のセーラーカラーのところ。

下からセーラーカラーを編んでいく

毎段(表も裏も)減らし目が入っている。裏を編んでいる時は、当然、減らし目の記号は表から見たものが記してあり、それは裏目用の減らし目記号。。あぁ、ややこしい。

私は、慣れていないので、これをまっ正直に取って、裏編みで裏目記号をそのまま当てはめていました。

でも、何かがおかしい。
目が汚くなる。
いやいや、これじゃあ…。

そこで別の方法を取ってみる。

う〜ん、、、
はぁ、なんとかなった。

後で理解したんですけど、これ、よく考えてみたら、裏では普通に表目用の減らし目をしておけばよかったんだ、と。

でも、ですよ。
だったら、初心者用に、注意喚起して欲しい。
『ここは裏編みで、図では裏記号が書いてありますが、表目と同じ減らし目をしてください。』とか。もしくは、『このパターンは初心者には難しいです。』とか。

これは、そのパターンを買った全てのニッターさん(日本語パターンに慣れている人にもいない人にも)に向けて、そういったメモ書きは入れておいて欲しいところです。お金かけて買ってるんですから。みなさんを編み物から脱落させるようなことはしないで欲しい。

その2:編み方要点とスキマティック(概要図・製図) に詳細がない

スキマティック(製図)とは、その編み物作品がどんな形になるのか、大雑把な図と編む時に必要な部分部分の寸法が書いてある図のことです。
日本のもので言うと、たとえば。。

クローバーさんの編み図の一部

こんな感じのもの。
(この図は、クローバーさんの無料DLから一部お借りしたものです。輪針で半袖セーターができるものみたいです。よかったら、飛んでみてください。)

この図の右横に、一見しただけではよくわからない数字群がありますよね。かっこで括ってあるものが2つ。これは、英文パターンではこんなところに書かなくてもいいもので、日本語パターン独特なものです。普通、増し目&減らし目する際、これを頼りに編んでいきます。
読み方は、何段ごとに何目を何回増やす、又は減らす、というものです。

昔の人、もしくは機械編みの人は、この製図(ここからは製図に統一します。)と、模様がある場合にその詳細図だけで編んでいたと思います。うちの母親は機械編みの名手でしたが、製図だけで編んでいました。母親から製図の読み方を習っているので、私も製図だけで編んでみようと思って簡単な後ろ身頃から編み始めたんですが、、、

前身頃になって、セーラーカラーのところは製図だけでは編めないことが判明しました。でもその時、まさか別のページにもっと詳細な編み図が存在するとは思わなかったので、ええええっ??と焦りました。(慣れてないんです、私。日本語パターンに。)そして、ペラペラっとページをめくったら編み図が出てきて、よかったんですが、またまた問題が。

製図と編み図との食い違い

編み図と製図を比較しながら編むことにした私は、編み図には、前ページの製図の中に書かれてないことがあることを発見。また、製図と編み図をよく見ると、大事なことが端折ってあったりしたんです。まるで、全部編み図に書いてあるんだから、そんなこと製図に書く必要ないでしょ、っていうデザイナーの思惑を感じてしまう。(それを指摘する問合せ先が発行元の本に書いてないところがいけない。。)

製図と違ったものもありました。
製図の増し目減らし目欄には、編み図では最初の段が平らなのに、それを無視して最後に平な段全部を持ってきてあったこと。これは、すでに製図だけで後ろ見頃を編んでしまった私にとって、嫌な思いをしたことの一つ。

また、カラーの端から6目めまで普通に編んで、そこから減らし目、と、6目のことが製図上に全く触れていないのも、いかがなものか。編み図を見ないと全くわからない。これ、カラー・デザインの要だと思うんですよね、このデザイナーの。

そして、製図・編み図共に大事なことが端折ってあったというのは(これが一番腹立たしかったんですけど)、カラーを後ろで右左をくっつけて編む時の詳細がよくわからなかったことです。編み方要点にはっきりその方法が書かれてないし、編み図にも”〜襟へと続く”としか書いてない。モデルの写真のところにも少し説明がありましたが、”左右の襟をくるりと返して繋げるスペクタルな構造”としかない。

スペクタルなコウゾウ??

それ、スペクタルな構造かもしれないけど、どうやってスペクタルな襟にするの?!

英文パターンでは、こういう部分はわかりやすくなっていて、どこをどう持ち上げて、こことここをつなげてね、と文で詳しく書いてあるか、絵や写真で詳しく書いてくれたりするものもあります。

そしてこの”スペクタルな襟”、書いてないから仕方なく試行錯誤して、ようやく理解しました。が、そもそも製図、もしくは編み図に詳しく書いて欲しかったです。

いやはや。。
まだまだ続きはあります。。

続きも書きました


今日もここまで読んでくださって、ありがとうございました。

*今日の英文パターン言語

Make 1 Right (M1R) :

右寄りになる1つ増し目の技法です。ちょっと難しいです。。
左寄りの"M1L"と対で使うこともあります。
ちなみに、パターンに"M1"とある場合は"M1L"のことです。


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