13.アイスクリームを食べる

文豪とアルケミストのキャラで30日CPチャレンジ(連続で書くとは言ってない)
史実に基づかないし、文アルに寄せてるかも怪しい、完全個人解釈で好きに書いています。
またCPは日によって変わります。閲覧は自己責任。

本日はハワポ。

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 ラヴクラフトがふっといなくなる事は珍しくなかった。しかし、本当に直前、今先ほどまでポーの隣にいたはずのラヴクラフトの姿がどこにも見当たらない。
 極東の日本にある図書館で再び生を受けることになり、昔と違う日本文化とやらを知るためにも、たまにポーはラヴクラフトを誘い、外に出掛けている。今回は商店街へ出掛け、どのようなものが売られ、どういう営みが行われているかの視察もかねて街へ繰り出したのだが。
 ラヴクラフトは迷子の達人のようで、例え地図があっても、近くに案内人が居ようとも、気が付くとどこかで迷子になっていることが多い。
 今回も、何かあって近くを離れたのであろう。

「全く……仕方あるまい」

 いつもの事とは言え、手を煩わせられるのは確かだ。ポーは踵を返し、来た道を戻ってみる。
 ラヴクラフトの身長は高く、多少の人込みでも頭一つ飛び出る為、いればすぐにわかるのだが、どうにも姿が見えない。そこまで遠くには行っていないはず……と思い再び引き返し、今度は店の方も少し注意深く見て回る。
 すると、1つの店舗に見覚えのある黒い影が見えた。店舗の看板を見ると、すぐにポーは納得し、店に入る。

「勝手に私の元を離れるなハワード」
「ポー様……」
「貴様は道に迷いやすい。それに、興味が引かれると何も言わずにフラッと行くのも悪い癖だ」

 目の前にはいくつもの箱に様々な種類のアイスクリームが入れられ、並べられていた。
 どうやらラヴクラフトはアイス屋に惹かれ、ここにフラッと勝手に立ち寄ったらしい。変に次元の狭間というか、別の世界というか、そういう切り離された場所へ誘われたわけではなかったのは幸運か。

「ポー様、アイス。食べる。食べます」
「む……」

 ラヴクラフトの目に生気が宿るのは珍しい。ポーも好むが、それ以上にラヴクラフトはアイスクリームに目がないらしい。
 図書館にもアイスクリーム自体はあるが、全体的にこじんまりとした、非常に量の少ない、コンパクトな、とにかく満足には程遠いわずかな量を1人前としている。
 しかも何故か1人1日1個までというルールまで存在してる。なるほど、それで外に出た際、隙あらばアイスを食べようと目論んでいたのかもしれない、ラヴクラフトは。
 ポーもポーで、大量に食べたいというほど執着はないが、それでも図書館で出される量は少ないと感じている。

「わかった、良いだろう。好きなものを頼むが良い」
「はい、ポー様」

 返事をするやいなや、ラヴクラフトは店員と1つ1つ指を指し、欲しいアイスの酒類を決めていく。
 ラヴクラフトの返事がめちゃくちゃはきはきしていることに苦笑を漏らし、ポーもいくつかアイスを頼んだ。

「お待たせしました!」

 2人に渡されたのは、大きなBOX。大分数を頼んだらしい。

「ふむ。やはりアイスはこれくらいの量がなければ食べ応えがない。そうだろうハワード」
「はい、ポー様。食べる。早く」
「焦るな。まずは席を確保するのだ」
「はい」

 冬に近い時期でもあったため、客足はそこまで多くなく、席の確保に苦労はなかった。
 無心にアイスを食べる下僕に満足そうに微笑むと、ポーもアイスを一口食べる。なかなかに悪くない。今後またアイスが食べたくなったらここに来たら良さそうだ……と考えながら、大量のアイスを2人でさっくり平らげてしまった。

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ポー様とお出かけ!ポー様のおごり!!ヤッタネ!!!!(?)
図書館で出されてるアイスは爽とかスーパーカップとか、まぁまぁ大きいものです。
いや、大きいと思うのは私の年齢的にそう思うだけかな……

ただ、2人が求めてるのはレディボーデンの500ml近い奴です。
あのサイズが1人分ってイメージなんじゃないかなアメリカは!知らんけど!


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