21.料理

文豪とアルケミストのキャラで30日CPチャレンジ(連続で書くとは言ってない)
史実に基づかないし、文アルに寄せてるかも怪しい、完全個人解釈で好きに書いています。
またCPは日によって変わります。閲覧は自己責任。

本日はだんあん。
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芥川と一緒の会派で潜書することになった太宰が、興奮のあまり倒れた。
太宰が倒れたと聞いて檀と坂口、織田が慌てて補修室に行き事情を聞いたら即解散だった。別に何か事件を起こしたわけではない。

「太宰の奴、何年経ってもこの調子とは。慣れないもんかねぇ」

トントンと包丁がまな板をたたく音が台所から響く。
織田は潜書の仕事もあったためすぐに仕事に戻ったが、檀と坂口は時間があったため、落ち込んでいる太宰の為に何か料理を作ろうという話になった。
倒れた理由は傍から聞いてる限りは大したことはないと思われるが、太宰本人にとっては大事だろう。憧れの芥川の前で醜態をさらしたのだから。

「今回は不意打ちに近かったからなぁ。仕方ないんじゃないか?」
「あー、なんか元々予定していた面子から急に変えたんだっけ?」

季節の変わり目に、体調を崩している堀辰雄を気遣って休むよう話をしていたら、急に背後から芥川が交代すると言って太宰の心臓が一瞬止まりかけた。
芥川は堀に気遣ってくれたお礼を太宰に述べ、一緒に潜書する話になり、潜書先で大いにはしゃいだ結果、色々と限界を超えて倒れてしまった。そこまでは良かった。良くはないけど、たまに見かける光景ではあった。
倒れた太宰を芥川が、わざわざ補修室まで横抱えで運んできたので、太宰は嬉しいやら申し訳ないやらで意識を保っておられず、気絶してしまった。

「全く、芥川の事になると限界超えてはしゃぐから……ショウガ刻み終わったぞ」
「そしたらフライパンの中にそのまま入れてくれ。限界まで体力使った太宰には精力つけてもらわないとな」
「なんか戻したわかめが余ってんな。何かに使えないか?」
「それなら味噌汁も作ろうか。安吾、一口」
「んあ」

檀が炒め終わったレバニラを、坂口が開けた口に一切れ入れる。
しばらく租借した後、満足げに頷く坂口を見て、檀も安堵の表情を浮かべた。

「後は米があれば十分か」
「元気づけるにはちょっと定食っぽいけど、太宰にはちょうど良いかもなぁ」
「そうだな。後は話を聞いて、いつもの調子を取り戻してくれれば良いんだが」

坂口が冷蔵庫から味噌とわかめ、ついでに豆腐を取り出し並べる。檀も棚から小型の雪平鍋を取り出し、水を入れて火にかけた。

「出汁は味噌に入ってるようだから要らないか…?」
「いや、確か出汁は冷蔵庫に入ってたはずだが」
「えっ……どれだ……?」

冷蔵庫にはいくつかのパックや瓶、それぞれ料理をする人が思い思いに入れている。
檀も坂口も利用しているのだが、坂口は出汁を取る場合は鍋にいれてそのまま全部使ってしまう。特段、分けて冷蔵庫に保管するという事はしてないため、どれが使用する出汁かピンと来ない。
冷蔵庫を横から檀が覗き込み、1つの瓶を指差す。昨日取ったばかりの昆布出汁だ。

「やっぱ出汁はちゃんと丁寧に取る方が良いもんかね」
「結構違うものだぞ。今度安吾の分も一緒に取るか?」
「……いや、それなら俺も自分で取るから一緒に料理させてくれ」
「それはもちろん、構わないさ」

先の約束を取り付けつつ、太宰のための料理を続ける。
話題の中心は太宰だが、この二人の間にも特別な空気が流れてるのであった。
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料理のシーン書いてると完成するまで延々と書いてしまいそうで切りました(1000~2000文字くらいを想定してる)
自然とあーんが出来るのは、CPっぽいんじゃないでしょうか!!どうして私は毎回CPっぽさを探し求めてしまうのか!!笑
甘い空気の話は読みたいのに書けないジレンマで練習しているとも言えるんですが、なんかもう何も気にせずご機嫌な話でも書こうかなぁ!と思わなくもなく。
でも実在の人物と同名のため、借金をカタにすってんてんにして許容されるのは石川先生くらいじゃないですか???(熱い風評被害)(風評被害か?)

本当はお菓子作りで驢馬の二人を書こうと思ってたんですが、内なる私が「カップリングじゃないもん友達だもんワアアアアアン」と大暴れしたので変えました。
まぁCPでも良いんですが(そういうの読むし、そう見えてしまう事自体は気にしない)、最初からCPですよ!と言う前提で書くのはなんか違うというか。

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