11.きぐるみを着て

文豪とアルケミストのキャラで30日CPチャレンジ(連続で書くとは言ってない)
史実に基づかないし、文アルに寄せてるかも怪しい、完全個人解釈で好きに書いています。
またCPは日によって変わります。閲覧は自己責任。

本日はしがむしゃ。

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 志賀は武者小路に、夜部屋に来てほしいと言われ、若干の期待をした。親友以上の感情を持っているが、武者小路の反応は恋愛のそれとは違うと理解している。
 それでも、夜にお誘いがあれば期待をしてしまうのは仕方のない事だろう。まぁしかし。

「志賀!良かった、来てくれたんだね!」

 と言った武者小路の手には、青いクマのきぐるみパジャマ。ピンクのクマは既に武者小路が来ている。いやどうしてこうなった。

「武者、これは一体どうしたんだ?」
「町で会った人に、理想の村について話を聞いてもらったんだ」

 その一言で、志賀はあぁ…と概ね察してしまう。商売上手の誰かに上手い事言いくるめられたのだろう。
 武者小路はこれでもやりたい事はやり通す性質で、外部の甘言にフラフラと騙されるわけではないのだが、皆で団結してよりよい方向を目指すというのには弱い。要はお揃いのユニフォームだ。これはおそらく白樺4人分は揃えてるに違いない。

「白樺の皆さんは仲間だけど、こうして同じ服を着て同じ図書館で過ごすというのがすごく良いと思ったんだ!」
「んで、俺や有島……里見の分を用意した、と」
「いや、志賀と僕の分だけだよ」
「……えっ?」

 意外な回答が返って来て、志賀は面食らう。二人だけの分を武者が用意するなど今まであっただろうか。いや、なくはなかったかもしれないけれども。
 武者の方は、ただいつも志賀には世話になってるし、何か形になるものを返したいなと思い、目に留まったのがたまたまきぐるみパジャマだった。そんなたまたまが存在するかと疑問に思うが、きぐるみパジャマ自体は割と良い素材を使ってるようで、肌触りが良く保温性が高い。良く寝れそうだ。
 別段志賀が疲れ切って心配してというわけではないが、これからもお世話になる気満々なので、今後も活力満タンでいて欲しい、と思ってはいた。

「ほら、着てみてよ。あったかいし、良く寝れると思う!」
「………」

 志賀は少し考えると、しぶしぶと言った感じで渡されたパジャマを着た。若干サイズが大きい気がするが、きぐるみパジャマなんてそんなもんなんだろうと思う。
 武者小路が目を輝かせて、着心地良いでしょ!とか、サイズちょうど良いかな?とか、これでぐっすり寝られるよね!とか言っている。
 そんな武者小路に、志賀は肩をポンと叩くと、そのまま武者小路と一緒に布団にぼすっと横になった。

「えっ……志賀?」
「あー、こりゃ良く寝れそうだわ。武者もそうだろ?」

 ポンポンと肩を叩くと、そのまま志賀は武者小路を横抱きしたまま目を閉じた。本人に誘う気はなかったろうし、何ならこのまま武者小路の部屋から「じゃ!」と言って出される可能性が高い。
 それなら、すでにパジャマを着ている武者小路と一緒に寝るくらいの役得があっても良いだろう。ここで何かが起こるなんて事までは、流石に期待はしない。
 武者小路は、若干困り顔をしながらも、寝る時間だしね……という感じで、目を閉じた。

「おやすみ」
「あぁ、おやすみ」

 そのまますっと眠りにつく。特段本当に何もなく、そのまま朝まで快眠したのだった。

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いや難産!!!!!
ベタベタにくっついても良いかなと思うCPって私の中で少ないんですが、しがむしゃはその貴重なCPですよ!!次どうするんだよいちゃいちゃやぞ!!!
まぁどうするって言いつつ、実は決めてるんですが。これ添い寝にも使える形になりますが、添い寝は添い寝で別で考えます。

最初5周年記念図書館イベントできぐるみ来てお客様を迎える花袋先生と特に着ぐるみは着ない国木田先生で話書こうと思ってたんですが、ゴシック……本の中に居たこの二人……っ!!だったので、本当。予定が笑。
花袋先生と国木田先生はまた別の奴で考えます笑。

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