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科学技術を持つものが完全な勝者となる時代へ

 米軍がアフガニスタンから撤退するというニュースは喜びと不安を持って伝えられたかもしれない。約20年続いたアフガニスタンと米国の紛争はここで終わりを迎える。。という簡単な話ではどうやらないらしい。

 この撤収劇を語る上で忘れてはならないのはイランのソレイマニ司令官の殺害まで遡る

 ここで注目されたのはドローン技術である。遠隔で憎き敵をピンポイントで殺害できるこの技術は世界中を震撼させた。アメリカに目をつけられたら、どんなに警戒していても必ずや仕留められるのである。空からピンポイントで攻撃されるということは、もはやSPなど意味をなさないということでもある。

 このような技術を戦争で使いこなすアメリカからすれば、アフガンから撤退するのではなく、アフガンに多くの兵士を留まらせる必要がなくなったということだろう。もしも、アフガンにケースがうまく機能すれば、アメリカは金額的、人的負担をカットしても世界を牛耳ることができる。これは中国が製品に監視機能を入れているという疑惑以上の公然とした監視と攻撃能力である。

 監視システムの網は何も中東だけではない。同盟を結ぶ日本にもその手は及ぶかもしれない。よく言えば、一昔前に起きたオウム真理教のような国家転覆を狙う集団を事前に察知し、そのリーダーを殺害するなどということも起こり得るかもしれない。その一方悪く言えば、一般市民でも「アメリカにとって敵。」と認識されてしまったら、プライベートの全てどころか、どこで何を発言したまで全て記録されビックデーターの解析にかけられてしまう。

 緊急事態宣言の中、どれぐらいの人混みがあったかGPS機能で人の密集度を測るという報道をよく目にするが、それだけ手軽に人の行動というのは読み取られる時代になったということである。コンピューターのカメラにシールを貼って監視の目を避けようとする人を見かけるが、あまり意味はないように思う。世の中、多くの監視の目はすでに存在していて、個人のパソコンなどハッキングしようがしまいが大した問題ではないのだ。

 このような監視社会は正義的に使われることもあって、今後加速していくことだろう。我々にできることは、監視の目をくぐり抜けることではなく、悪いことをせず息を潜めることぐらいなのかもしれない。


世界を旅するTraveler。でも、一番好きなのは日本、でも住みたいのはアメリカ・ユタ州。世界は広い、というよりも丸いを伝えたいと思っている。スナップシューターで物書き、そうありたい。趣味は早起き、仕事、読書。現在、学校教員・(NGO)DREAM STEPs顧問の2足の草鞋。