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恐竜博2023 大阪市立自然史博物館

大阪市立自然史博物館で開催中の「恐竜博2023」に行った。

https://dino2023.exhibit.jp/

今、娘の中で恐竜がアツい。毎日のように恐竜のフィギュアでおままごとをして、図鑑をうっとりと眺めている。主要な恐竜の名前はすぐに憶えてしまい、それぞれの恐竜の特徴や草食・肉食といった情報までなんとなく把握できている。子供の興味の純粋さとそれがもたらす学習速度は凄まじい。それならばアツいうちに、とたまたま大阪で開催していた同展に足を運んだ。「子供の興味に応える」というのが、俺が今のところ持ち得ている唯一の親としての矜持である。

今回の博覧会のメインテーマは「攻めと守りという観点から恐竜の進化を読み解く」というものらしく、全身を覆う硬いとげや鎧で身を守る鎧竜類(アンキロサウルス類)と、鋭い牙と爪で相手を捕食する獣脚類(ティラノサウルス類)を対比することで、それぞれがいかなる目的で進化したのかが説明されていた。要は「恐竜時代のバトルを想像してみよう!」という、寝ても覚めてもバトルのことを考えている血気盛んな男の子を狙い撃ちする企画である。当然、会場は多くの家族連れで賑わい、対象年齢ど真ん中の男の子たちがあちこちで驚嘆の声を上げていた。

娘も2歳の女の子なりに楽しんでいたように思う。好きな恐竜の骨格標本に手を振ったり、恐竜が絶滅に至る経緯を説明する映像をじっと眺めたりしていた。途中、ティラノサウルスの骨格標本には完全にビビってしまって立ち止まっていたけれど、それ以外は興味深そうに展示品を観察していた。その横顔を見られただけでも、来た甲斐があったってもんよ。

というか、ティラノサウルスが骨だけになっても威圧感を放ち続けているの本当にすごいな。娘がビビるのも無理はない。企画の趣旨とも合致するけど、間違いなくこっちを襲ってくる生き物だと確信できるだけの超攻撃的なフォルムをしている。その鋭い牙が、大きな顎が、友好的な生物ではないことを物語っている。こいつが生き残っていたら紀元前ぐらいで兵器として導入されてると思う。馬の代わりにラプトルに乗って、戦車の代わりにトリケラトプスで突撃する戦争、ちょっと見てみたい。

展示はごく短いものだったので、1時間もかからず見終わった。娘はお土産にブラキオサウルスのフィギュアをゲットし、俺は博覧会の図録を買った。万が一、娘が今後も恐竜に対する興味を失わずに成長したときに「昔、こういうの一緒に行ったんだよ。」と言うためである。

可能性は限りなく低いが、別にいい。そうならなかったらならなかったで、娘のビビり顔を思い出しながら一人で図録をめくりたい。

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