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みんなのジェンダー論

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女性だけではなく、セクマイの方や男性を含めた「みんな」に優しいジェンダー論を語っていこうと思います。
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授業でセクマイ差別を見た話

授業でセクマイ差別を見た話

こんにちは。あすぺるがーるです。

今日はタイトルの通り、大学の授業でセクシャルマイノリティーへの差別的言動を目撃してしまった話をします。

授業について差別的言動を見てしまった授業は、全学必修の英語の授業でした。

必修でしかも、この授業の単位を持ってないと来年度の英語に関する授業が受けられない、という仕組みになっています。

学科に関係なく幾多のクラスに振り分けられたなか、私のクラスの先生は、

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「意外」な性被害─みんな声を挙げていい

「意外」な性被害─みんな声を挙げていい

こんにちは。あすぺるがーるです。

近年、TwitterなどのSNSで#Metooとタグが付けられた、性被害やセクハラの告発が盛んになっています。

そんな中、ある属性の性被害者たちが、「意外」──世間の意の外に放り出されています。

今日は、そんな方々の声をお届けしようと思います。

性被害の告白の主は

8歳のころ、従兄弟に性的虐待を受けました

隣人に家に連れ込まれ、最初は抱き締めら

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同性婚について

同性婚について

こんにちは。あすぺるがーるです。

2月14日、平成最後のバレンタインデー。

同性婚の合法化を求め、13組の同性カップルが国を相手に訴訟を起こしました。

そのため今日は、私の同性婚に関する考えを書いていこうと思います。

同性愛と法律の歴史実を言うと、同性婚の法的な禁止を明言する条文は、ありません。

というか、古の日本では身分や年齢の制限こそあれ、同性愛は公然と行われていました。

(詳しく

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私の「性別」って何だろう?

私の「性別」って何だろう?

こんにちは。あすぺるがーるです。

近年、お茶の水女子大学トランス女性受け入れや「LGBTばかりになったら国がつぶれる」発言への批判など、セクシュアルマイノリティーと呼ばれる方々への対応が議論になっています。

このようなニュースを目にしたあなたは、どのような性的立場でしょうか?

あなたは、本当に性的多数派、セクシュアルマジョリティーですか?

そんなわけで、今日は私の「性別」についての認識を再

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恋愛と性欲って別じゃないの?

恋愛と性欲って別じゃないの?

こんにちは。あすぺるがーるです。

ある眠れない夜の日、こんなツイートをしました。

恋愛関係はなぜか、他の人間関係よりバッシングを受けやすいです。

「〇〇が××のことを好きで~」というと、普段はどちらにも関係してないような人でも、すぐにその話に飛びつく気がします。

そこには、一種の「思い込み」があるのではないかと、私は思います。

恋愛と性欲への「思い込み」の存在恋愛と性欲は、しばしセットの

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トランス女性受け入れに対して

トランス女性受け入れに対して

こんにちは。あすぺるがーるです。

お茶の水女子大学が7月10日に、2020年度からトランス女性の受け入れを開始することを発表しました。

お茶の水女子大「性には多様性がある」 トランスジェンダーの女性を受け入れる理由を説明

この会見で、室伏学長は以下のように述べています。

今回の決定を『多様性を包摂する女子大学と社会』の創出に向けた取り組みと位置づけており、今後、固定的な性別意識にとらわ

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声とジェンダーの話

声とジェンダーの話

こんにちは。あすぺるがーるです。

先月の紅白に、人気音楽トーク番組の「おげんさんといっしょ」のキャストが出演し、大きな話題になりました。

『おげんさんといっしょ』は、NHK総合テレビで2017年5月4日及び2018年8月20日に星野源の初冠番組として生放送された音楽番組。

星野が「おげんさん」(お母さん役)に扮し、東京・渋谷にあるおげんさんの家にて、おげんさんとその家族に扮した出演

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男性差別について

男性差別について

こんにちは。あすぺるがーるです。

連日「母からの解放」の考察とともに、女性差別の現状も語ってきました。

なので今回は、「男性差別」について語ろうと思います。

──と言い切ってしまいましたが、そもそも「男性差別」は存在するのでしょうか?

私は、言い方が胡散臭いのも、私の語ろうとしていることが皆さんの予想に反するであろうことも百も承知のうえ、こう断言します。

男性差別の実態では男性差別は、社

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女性と家族の近代史 2

女性と家族の近代史 2

こんにちは。あすぺるがーるです。

今日は前回に引き続き、女性と家族を取り巻く歴史について書いていこうと思います。

前回の記事↓

時代変化による母娘問題の深刻化は、前回扱った世代だけではなく、30代を下回る女性達にも容赦なく押し寄せています。

親元を離れられない娘たち結婚によって女性を「妻」や「母」に縛り付けるような価値観は、4、50年前と比較すれば大幅に弱体化しました。

しかしそれと同時

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女性と家族の近代史 1

女性と家族の近代史 1

こんにちは。あすぺるがーるです。

今日は、「母からの解放」考察シリーズ第二弾を書いていこうと思います。

タイトルの通り、女性と家族を取り巻く歴史を扱っていこうと思うのですが、長いため

戦後〜1900年代→「女性と家族の近代史 1」
1900年代~現代→「女性と家族の近代史 2」

としようと思います。

母娘問題は、しばし母個人のみに責任がある問題のように扱われますが、信田さんはそれをきっぱ

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母子関係における性差

母子関係における性差

こんにちは。あすぺるがーるです。

今日はいよいよ、「母からの解放」考察シリーズ第一弾を書いていこうと思います。

Twitter上の発達障害当事者さんには、親子関係に悩む人がとても多いです。

かく言う私も、その一人です。

そのため、親に悩んでいる/悩んでいた当事者同士で親子関係の話をすると、本当に話がよく盛り上がります。

母子関係の「解決率」のギャップ多くの当事者さんと話しているうちに、あ

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「女性」であるということ

「女性」であるということ

こんにちは。あすぺるがーるです。

今日は、信田さよ子さんの「母親からの解放」の考察の最前提として、今の日本で「女性」であるということが何を意味するか書いていこうと思います。

自分観の性差本来、男性に生まれても女性に生まれても、その人は男性/女性である前に、ひとりの人間であるはずです。

しかし、様々な要因によって自分を「人間である」と捉えるか、それとも「(性別) である」と捉えるかに性差が生ま

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毒母考察シリーズ 注意書き

毒母考察シリーズ 注意書き

おはようございます。あすぺるがーるです。

これから、前々回読書レポートを書いた「母からの解放」の考察を書いていこうと思いますが、書くにあたって話しておきたいことがいくつかあります。

「毒親」「毒母」への作者の思い「子どもに精神的苦痛を与える親」という意味で「毒親」「毒母」という言葉をよく聞くと思います。

しかし、「母からの解放」の著者である信田さんは実のところ、この表現をあまり好ましくないと

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「母からの解放」読書感想文

「母からの解放」読書感想文

こんにちは。あすぺるがーるです。

今日は、信田さよ子さんの「母からの解放」という本を紹介します。

今の私のように、母親の存在に悩まされている方(特に女の方)必見の一冊です!

豊富な毒母被害の例この本では、多種多様な毒母からの被害の例が載っています。

・母親に汚らわしいものを見る目で見られた
・健康に悪いしきたりを強制された
・父のDVから母を庇おうとしたら貶された
・あからさまに病んで

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