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石油から植物へ、進化するインキ


印刷用インキは何からできているかご存知ですか。一般的には、石油由来の鉱物油が使われていますが、最近は環境への意識の高まりから、植物油系インキの利用が広がっています。その代表格とも言えるのが「ソイインキ」。実はこのソイインキ、もともとはコストダウンを目的として生まれたのです。

1970年代の石油高騰により、鉱物油の一部を、大豆を原料とする植物油に替えたソイインキが誕生。1980年代から各種印刷インキに使われ始めます。大豆油は鉱物油と異なり、永続的な生産が可能なことから、環境問題を重視する企業や官公庁を中心に、多くの印刷物に使われるようになりました。

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その後、2000年代に入ると世界的な穀物市場の高騰により、食用大豆を工業製品に使用することが問題視されるように。そこで食用ではない亜麻仁油、桐油、ヤシ油、パーム油など、さまざまな植物の油がインキの原料に使用されます。さらに廃食用油等をリサイクルした再生油による「ベジタブルインキ」の規定が印刷インキ工業連合会によって整備されました。近年では、米ぬか油を使用した「ライスインキ」も登場するなど、インキも進化しているのです。

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そして、環境への負荷を最大限に考慮したインキとして、「ノンVOCインキ」が誕生。これは植物油の割合を限りなく100%に近づけ、製造工程も含めて揮発性有機溶剤(VOC)を含んだ鉱物油の使用を1%未満に抑えたインキです。

身近にあるカタログやパンフレットの裏表紙を見てみると、さまざまな規格のロゴマークを目にすると思います。どのようなインキで刷られているか、という視点から印刷物を見てみるのも面白いかもしれません。

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