人工筋肉を使ったやわらかいロボティクス

昨日見たTEDトークの感想メモ。

「ロボット工学三原則:その1 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない」
ーアイザック・アシモフ

内容要約

・ロボットの頭脳はどんどん改善されているが、肉体はあんまり。従来の開発路線だと動きが遅すぎるし、融通が効かなくて暮らしの中で使うには危険だったりして、使い物にならない。人間のこどものほうが速く動けるし、器用だし、一緒に生活できる。

・人工筋肉の開発によって解決を試みる。人工筋肉は古典的な仕組みの応用でできる。基本は弛緩と収縮。これを使うと動物の動きは再現できた。

・人工筋肉は電気を使ってコントロール。仕組みは、袋の片面をプラス、反対面をマイナスになるように電場を作り、中身の液体を押しのけるようにするというもの。

・生活の中で人々を助け、QOLを向上するのが目的。

感想

・ロボットの肉体は確かに発展が遅いように思う。それは作り方に起因していて、新しいアプローチが必要なところに差し掛かってるのかもしれない。ボストンダイナミクスをGoogleが手放したのも作り方の限界があったからではないかと思った。

・人工筋肉というアプローチは素直で、知能改善のアプローチと同じといえる。知能は生物の脳を模したニューラルネットワーク路線で飛躍的に進歩した。いわば人工脳を作るというアプローチ。それと同様に生物の筋肉を真似するというのは筋がよさそうに思う。その原理も古典物理を応用したシンプルなもの。シンプルがゆえにハードの進化の恩恵をダイレクトに反映できる。人工脳もニューラルネットワークをディープにしただけで色々解決できてしまった。それはハードの進化によって単純に計算力が増えたから可能になった、という見方もできる。

・Artificial Intelligence = AIばかりが注目されているが、実際にQOLを上げてくれるような便利なロボットを作るにはArtificial Body = ABも注目すべきということがわかった。

・このトークで紹介されている人工筋肉は液体と袋を使ってるけど、このまま行くとこの中にいろんな機能を持ったものを入れ始めて、最終的には細胞を作ることになったりして。そこまで行くと、結局のところ、人間は自分たちの分身を工学的に作ろうとしていただけということになる。まぁそれも人類がここまでそのための叡智を積み上げてきたがゆえに成せる所業とも言えるから、あまり面白みはないけど、すごいことではある。自然淘汰によるデザイン進化はやっぱりすごいんだな。

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ピロシキ

ファインマン「はい、私がやりました」

TED工学

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