大所帯のアイドル全てに言える事だけれど、『各メンバーの個性の爆発』は重要なキーとなる。全員が可愛い、全員が歌上手い、全員が踊りが上手い、全員が真面目…。そんなアイドルなんてつまらないのである。

　凄く可愛い娘がいて、歌が上手い娘がいて、物凄い踊れる娘がいて、真面目だったり天然だったり、色んなキャラがいながら、そのグループがパフォーマンスをする際には強靭な結束力で結ばれて、動きがピタリと揃う。その奇跡を目の当たりにするのも、アイドル鑑賞の醍醐味だ。1人に興味を持った後「あれ、この娘も魅力的だな」「この娘も面白いな」と言う手順で、芋づる式に全員を好きになっていく（笑）。

　『モーニング娘。』改め『モーニング娘。'14』は今、それの最たるグループであると言える。１人１人にフォーカスしていくと、全員が面白い。そしてライブやMVでのパフォーマンスを観ると、その一致団結っぷりに、もはや感動すら覚える。

　本作、トリプルA面シングルの『What is LOVE?』のMVを初めて観た時、鳥肌が立った。それは武道館公演での一発撮り映像なのだが、これがとにかく凄い。まず一発撮りでMVを撮影する時点で、その自信の程が伺える。加えて、現在の彼女達の代名詞となっている、所謂『フォーメーションダンス』も完璧。多くのカットで、顔がアップで抜かれている時にきっちりカメラ目線！（これはどうやってやったのだろう）。仮に打ち合わせがあったとしても、これはプロの成せる業だ。

　それ以外の２曲も、EDMサウンドという部分では統一しているものの、全く違う表情を見せつつ、全曲‘攻めて’いる。

　まさにプロモーションに使われているワード『勝負の年だぞ。モーニング娘。'14』である。