見出し画像

朝焼けの詩 【詩】

目が覚めたとき
そこは◯◯だった
部屋に出入りする人
呼ばれる人がいる
笑う人に泣く人に
抱きかかえられる人がいる

そして視線が自分に向いた
目を見開く人もいれば
逸らす人も
どうしよう、という表情を
浮かべる人もいる

そこで察した
自分は歓迎される要素を
持った個体ではないことを
おそらく野生ではすぐに
死んでしまうということを

どうすればいいんだろう
動かせない身体のまま
自分はだまって考える
いいよ、今回は見送っても
どうせ自分も
望んでここに来たわけじゃないから

でもそれを
言葉で伝えるすべを
持たない自分は
そのまま時が過ぎるのを
じっと待つ
寿命が訪れるのを
じっと待つことにした
消極的な選択だとしても
まぁ、暇つぶしにはなるだろう
この場所で過ごす年月も
だいたい決まっているみたいだし

わずかに開いた
扉の外を見上げると
あわい光が差し込んでいる

より素敵なものをお届けできるよう頑張ります。よかったらブログにも遊びにきてね。http://www.wuzuki.com/