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金沢の空は低い。

『2014年夏から2016年夏に撮られた写真から、当時の二年間の金沢生活を振り返り、想い出を記録に定着させる写真で二言三言。』

都内ではあまり日差しに恵まれない間取りの家が多かったので、今になって振り返るに、2年間の金沢生活で過ごした南向き全開の部屋は過去一暮らしやすい空間だった。

まず都内と違って周りを高いビルで囲まれていないのでマンション暮らしともなると眺めが良い。
金石街道沿いの長田町のマンションだったのだが、3LDKでペット同居OK、リビングとサンルーム付の2部屋は南向きで、先の犀川の方まで何も邪魔するモノなく見渡せる展望の良さだった。

なので、窓際の日向でのんびり昼寝に呆けたり、ベランダで日差しを浴びながら眺望を楽しむといったこれまで経験したことなかったような健康的な営みを過ごせるようになったのだ。

なかでもわたしの興味を惹いたのは、この金沢シリーズでも何度も触れているが、関東と北陸の天候の違いである。
天候の違いは季節毎の空の顔つきも変えるモノで、一年観察していてもなかなか飽きないモノだった。

わかりやすいところでいうと、天気が悪かろうが良かろうが、金沢の空は低いのである。
これは日本海側からくるタップリと水分を含んだ空気が南側の中部日本の山岳地帯にぶつかり、下に向かう気流が発生することが原因なのだろうが、常に雲が低いのである。

晴れていようが雲は低いので、よほどの快晴でもない限り、常に金沢の空は低く圧迫されているような気がしてならないモノだった。

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