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低気圧と高気圧の狭間。

『2014年夏から2016年夏に撮られた写真から、当時の二年間の金沢生活を振り返り、想い出を記録に定着させる写真で二言三言。』

以前にも一度触れたことがあるかもしれないが、これまで生まれ育った関東と北陸金沢では、土地の造りも天候もまるで逆なことが引っ越し早々はかなり戸惑った。
なにせ、関東では海は東か南、河川というと西から東、もしくは西から南へ流れるモノだが金沢では海は北か西。河川は東から西、もしくは東から北へ流れる。
さらに関東で冬の天候といえば西高東低で、この間はほぼほぼピーカンの快晴で雨が降ることはほとんど無い。
しかし、金沢で西高東低は天候が崩れる配置なのである。

なにもかも逆のこの天候はある意味初めて関東以外の場所で暮らした我が家としては、初めてのことばかりでいい意味でアトラクションでもあったのだ。
例えば今回の写真であるが、2015年6月初旬に我が家のベランダから撮った一枚。

まるでこの世の終わり!?とでもいう感じの暗々たる低い雲が東の方から押し寄せてくる。
写真では解りづらいが、左下の雲の隙間で若干明るくなっている部分は雷雲が光っているのだ。
しかし、右半分はそんなことはどこ吹く風で普通にピーカンの快晴状態を保っている。
関東の地形ではとても考えられない状況なのだが、6月という時期には珍しいかもしれないが、西高東低の冬場には特に珍しくもなく金沢上空に現れるのである。

金沢には『弁当忘れても傘忘れるな』という格言があると聞いてはいたが、まさにその通り。どれだけ晴れていてもいつ雨が降り出すか解らないのが金沢である。

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