【競馬】2022年世代は新最強世代となれるか

古馬混合G1勝ち馬・世代

2018年世代(7歳馬):1勝
2019年世代(6歳馬):1勝
2020年世代(5歳馬):2勝
2021年世代(4歳馬):5勝
2022年世代(3歳馬):3勝…3歳馬歴代最多タイ(1997年世代,1998年世代など)

最強世代と思われた4歳2021年世代は下半期に伸び悩み5勝止まり。
一方で3歳2022年世代がイクイノックスを中心に躍動し、歴代最多タイの3勝。
しかもイクイノックスやセリフォスは同世代相手のクラシックやNHKマイル、2歳G1では出走していながら勝っていない馬なので、それらに勝った馬馬がまだ他に控えているというこの世代の層の厚さを想像させます。

3歳馬が2年連続古馬混合G1レース3勝は1998年世代以来

1年上の2021年世代も3歳時にエフフォーリアを中心に古馬G1を3勝しており、2年連続して3歳世代が3勝となりましたが、これは1997年世代・1998年世代以来です。
1998年世代は未だに史上最強世代と言われることがありますが、その法則に従うと、3歳時に最強世代候補と呼べる戦績を残した前世代が4歳馬としている中で最強世代候補と呼べる戦績を3歳で残した2022年世代1998年世代に匹敵する最強世代になる可能性があります。

また、クラシック戦線の勝ち馬達が出走・好走してなくても他の馬が古馬相手に活躍しているのも1998年世代同様で、層の厚さを感じさせます。

一方でイクイノックスやダービーでイクイノックスらに勝ったドウデュースらの陣営は海外挑戦志向を明言しているので、国内G1では2022年世代の層が薄くなってしまい、同一世代による年間古馬G1レース8勝以上は難しいかもしれませんが、アスクビクターモア、ボルドグフーシュ、ダノンベルーガらは現時点で十分に古馬と戦えている馬なので健闘は可能でしょう。
特にアスクビクターモアは戦い方によってはイクイノックス、ドウデュースらを上回るかもしれないほどのポテンシャルを持っています。
また牝馬勢もエース格といえる牝馬二冠馬スターズオンアースが再び故障してしまい、心許ないのが記録更新の足枷になるかもしれません。

同一世代による年間国内芝G1レース7勝 (年間最多記録)

1998年世代:10戦7勝 (1999年…スペシャルウィーク、グラスワンダー、エアジハード)
2007年世代:11戦7勝 (2009年…ウオッカ、ドリームジャーニー、ローレルゲレイロ)
2018年世代:12戦7勝 (2020年…アーモンドアイ、ラッキーライラック、フィエールマン、モズスーパーフレア)

1998年世代の場合は1年上の1997年世代の短距離路線の大将格のタイキシャトル、中距離路線の大将格サイレンススズカが引退や故障などで5歳時に不在となったことも追い風になっていました。
しかし、2022年世代の場合は2021年世代のエフフォーリア、タイトルホルダー、ジェラルディーナ、ソダシらが2023年5歳時も現役続行と思われるのでその点では不利と思われます。

2021年世代は1年上の2020年世代の大将格のコントレイル、デアリングタクトらが引退や故障などで万全でなかったり不在だったこともあり、春は新記録更新かと思わせる活躍をしましたが、秋には新世代や上の世代の新鋭の台頭に活躍を阻まれ、上半期はG1を6戦で4勝しましたが、下半期は1勝に留まりました。
2022年世代も、秋に新世代2023年世代の台頭に対応できるかが最強世代となるための鍵ですね。

斤量ルールが変更される2023年以降

最近は2018~2021年とアーモンドアイ、リスグラシュー、グランアレグリア、クロノジェネシスら牝馬最強時代が続き、2021年後半は3歳馬エフフォーリアの活躍で久々に牡馬のスーパーホースが現れたかと思いきや、エフフォーリアは4歳になってから3歳時の輝きを取り戻せなくなり、替わりに台頭した同世代のタイトルホルダーが最強馬と目されるようになったものの、その2頭も参戦し豪華メンバーとなった有馬記念では昨年のエフフォーリアのように斤量で有利な3歳馬イクイノックスが優勝、他の上位も3歳馬や牝馬が台頭と、結局は牝馬または3歳馬という意味では、斤量有利な馬が活躍する時代という状況のままです。
現在は育成技術などが進化したことで牝馬も安定して能力を発揮しやすくなり、3歳馬でも早期に能力が完成するようになったので斤量差がそのまま有利に働きやすくなったのもあるかもしれません。

2023年以降古馬牡馬の斤量が58kg、古馬牝馬が56kgに統一されます。
天皇賞(秋)は元々古馬斤量が58kgなので変更が無く、一方でジャパンカップや有馬記念などは古馬牡馬58kg(2022年現在は57kg)、3歳牡馬56kg(同55kg)になります。(古馬牡馬の斤量基準が58kgに統一。3歳牡馬や古馬・3歳牝馬との斤量差は変更なし)

3歳牡馬、古馬牝馬斤量が55kgから56kgになる負担の増え方と古馬牡馬斤量が57kgから58kgになる負担の増え方、どちらが影響が大きいかによるものの、どちらかといえば57kgと58kgの差が大きい傾向がありますから、従来よりもさらに3歳馬や牝馬が有利になる可能性もあります。
2022年世代が最強世代になるためには斤量58kgへの対応力が求められると思います。

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