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シンギュラリティ

・2060年、人類はシンギュラリティを迎えた
・人々は人工知能を管理する一部のエリートと、その支配下に置かれた大衆に分断された
・何もこれは空想の話ではない、現に我々の目の前に迫っている話だ
・2040年から世界的に導入されたベーシックインカムは人々の創造性を高めたが、その直後のシンギュラリティにより、その創造性も人工知能に勝ることはなくなった
・大衆は趣味や社会的活動に意味を見出したが、次第にそれも飽きられた
・確定した生活、確定した未来に絶望を感じた多くの人間は生殖を止め、ものの200年ほどで人類は半減した
・仮想現実は五感にまで手を伸ばし、その場にいながら全てを体現できる機械を完成させた。しかし未知を欲する人類には退屈すぎた
・そこで問われた、「我々の存在意義は何だ?なぜ生きている?」
・人類はおろか、他の生物にも、まして宇宙の存在も根本的に無意味である、そう気付くには時間はいらなかった
・結果、生き残った人類は理性的であることを捨て、動物的であることに回帰した

「さあみなさん、ここが人間園ですよ!」いるかが言った。

「せんせー!みんなスマホいじってるけど、あれ楽しいの?」子たぬきが聞く。

「彼らにはきっと楽しいんですよ、我々とは違って知性を捨てた存在ですからね。いいですか皆さん、くれぐれも人間のような頭の悪い生き物になってはいけませんよ!」

「「はーい!!!」」

・彼らは知性化された動物たちである
・人工知能を操作できる上級国民は、遊びの一貫として彼らを作り出した
・無論彼ら上級国民も、知能を高めるために人工知能を頼っている
・人工知能は自己学習により最早人の手を必要としていない
・DNAを介さない存在による世界は文明と言えるのだろうか

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