自分で本を出すにはどうしたらいい? vol.1 お金の話前編

自分で本を出すにはどうしたらいい?

今回はお金の話を!
そもそも出版社は、1冊の本を作るのにどれぐらいのお金💰を使っているのか。

色んな本がありますが、シンプルに200ページ弱で読み物風のビジネス書、A5よりちょっと小さいサイズ(四六版)を想定します。

まず「原稿執筆費」
よく自分で書きます!って著者(本を出したいあなた)がいるのですが相当大変です。本1冊出すには、およそ10万文字ぐらい書かないと体裁というかカッコがつきません。
10万文字ってどれぐらいの分量か。
新聞の1ページ分でおよそ1万文字。あの10ページ分ぐらいはないと本にならない。

なんかワンチャン書けそうな気もしますが、自分が伝えたいことを整理してまとめると数万文字にもならないです。かつ、本を出したいなんて人は忙しい人も多い。
結局インタビュー形式で話をまとめゴーストライターが執筆することになる。ゴーストライターにはかなりレベル感がありますが、一冊分取材費も含めると100万円から200万円はかかります。
インタビューは内容よりますが5回から10回ぐらい、週1ぐらいのペースで、1から3ヶ月かけて行います。

それから「装丁費」
表紙や中面のデザイン、文字組みなどの費用です。これもピンキリですがビジネス書なら30万円程度。DTPについては別途専門の業者さんにお願いすることもあります。文字レイアウトの修正、印刷用データの作成などをしてもらいます。

それから「印刷費」
初版の刷り部数は著者と話し合って版元が最終的に決めますが、3,000部として100万円も見ておけば。売れれば増刷となり、1刷、2刷と増刷がかかります。印刷会社は大日本や凸版、図書印刷など。最近は物価高で印刷費もかなり上がっています。上記金額は中面白黒で印刷した場合です。

撮影やイラストの費用
文字だらけの本は読みにくい。写真やイラスト、図版を入れてわかりやすくしたい。これも費用がかかります。イラストはイラストレーターにもやりますが、1点数千円から1万円ぐらいでしょうか。

その他に、校正校閲の費用、在庫の管理費、宣伝の費用などがかかります。

つまり、出版社は、本を出すのに最低でも400万円〜からコストをかけています。売れなければコストはすべて版元がかぶります。著者には売れた分10%ぐらいの印税を払います。

なので、出版社に「おれの本出してください!」って持ち込んでもなかなか、出版してくれないわけです。

電子書籍については、また次回!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?