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会議は準備が10割 意思決定の速さはファシリテーターの腕にかかっている

事業規模が拡大するのにつれて関係者との会議の数が増えていくのは必然です。現状、私のスケジュールのおよそ6割が定例の面談か会議で埋まっています。カレンダーが真っ赤に埋まっているのを見るたびに「うげっ」と声を漏らしていました。いやいや。そもそも「事業スピードを加速させるための会議だろうよ、何をいっているんだ、おのれは」と思い直して、会議の時間を最大限まで有効活用しようと思い直しました。

自分用メモ。

会議で出くわす数々のテンション爆下げ原因を洗い出してみた

①会議の目的がよく分からない
「とりあえず会議しましょう!」という魔の言葉。「話せば分かり合えるはずさ!たぶん何か答えがでるよ」という悲しくなるくらいの希望的観測で満ち溢れています。残念ながらビジネスの世界に「たぶん」はありません。特に言い出しっぺがこの思考だと始末に悪い。会議に集まったメンバー全員は頭に「?」を浮かべている状況は、二進も三進もいきません。

②ファシリテーターが誰だかよく分からない
「この会議は誰がリードしているんだ……?」お互いの顔を見合わせながら、お見合い状態です。船頭はだれか?これが不明瞭な会議ほど非効率なことはありません。会議の司会者や書記を持ち回りにする、といった「学級会」ようなやり取りはおすすめしません。「ファシリテートする」というのは一種のスキルであり、人によって得手不得手があります。慣れていない人に「いきなりやってみろ!」といっても難しいのです。自分発信のプロジェクトであれば、本人がゴールをイメージしやすいので練習にいいですね。


③アジェンダがない=会議のゴールが見えない

「この時間で何をするんだ……?」「どこまで決めれば終わりなんだ……?」人間は終わりないものや曖昧なものに相対するのはとっても苦手で、ストレスを感じます。だから、会議が長引けば長引くほどみんなイライラしてきます(笑)殺伐とした会議の終盤はだいたい「ゴールが見えない」のが要因だったりします。


④予定の時間を過ぎてしまう

「まだこの終わらないのか……」「なんてこった、次の予定もあるのに。」あるあるネタですね。議論が白熱してしまったがゆえに起きてしまう悲劇です。メンバーが一堂に会する機会はなかなかない。だからこそ、会議の時間はとっても貴重。だからこそ、時間の概念は大切にしたいものです。

⑤自分がこの会議に参加している意味がわからない
「あれ、俺ここにいる意味ある?」と思いながら内職を始めるメンバーの面々。最悪です。メンバーがそう思ってしまった会議の設計に不備がなかったか、まず見直してみましょう。集まる意義があるから開かれたはずの会議が「意味のないもの」として捉われるなんて悲劇以外の何物でもありません。

「ああ、良い会議だったな」と参加者が全員実感するための5カ条


①会議の目的を明確化する

開催前に下記について整理し、参加してほしいメンバーに共有します。事前に目を通してほしい資料も添付しておき、会議で得たいゴールも明確にしておきます。そうすれば、会議中に「考える」という行為をしなくても良いので時間の短縮になりますね。

■概要
■背景
■内容(アジェンダ)
■関連資料
■ゴール
■参加者
■日時

会議にはいくつか開催の目的種別があり、それを意識すると良いです。目的によって時間の使い方が変化します。(例 情報共有に10分使用するのと、レビューに10分使用するのと、時間の重みが違うので優先順位などが変化します。)

■情報共有
■ディスカッション
■ブレインストーミング
■コミュニケーション(キックオフ・レビュー・コーチング・ティーチング)


②時間配分を明確にする

議題が複数ある場合は、各議題にどのくらいの時間を使用するのか目算をしておきます。その際に、つめつめで予定を立てるひとがいますが、おおよそ上手くいきません。目算+10分くらいだと思っておくといいです。はやく決着がつく分には、会議がはやく終わるだけなので、誰も不幸になりません。時間があふれてしまうくらい議題がある場合には、内容を調整するようにします。

③コンテンツの順番を意識する

これも議題が複数ある場合ですが、会議コンテンツの順番を意識するようにしましょう。共有事項は会議の頭に配置します。重たいディスカッションはなるべく、会議のお尻に持っていきます。残り時間が微妙な場合は中途半端に議論をスタートさせないほうが良いこともあります。

④会議の決定事項の復唱と次のTODOを確認する
忘れがちなのですがこれ大事です。「この会議でいったい何が決まったんだっけな?」というのを確認するひと手間が、次への一歩をスームズにアシストします。会議の最後には、重大な決定事項について全員の同意をとる。そして、誰が何時までに何をどうするのか、が全員クリアになっている状態が最高に気持ちの良い会議です。

⑤ファシリテーターは全体の会議設計をする
会議設計とは……?上記に記載した前準備はもちろんですが、会議中も気が抜けません。例えば……

・会議前に資料をみろといっても見ていない場合がほとんどなので、議論にはいるまえに要点を軽く説明する
・関係者以外が参加している場合は、議論にはいるまえに内容をかみ砕いて要点を軽く説明する
・関連者からのコメントを引き出すために、適切なところで会話を振ってみる
・発言をしていないメンバーがいたら、適切なところで積極的に会話を振ってみる
・常に時間を気にしている。時間の雲行きが怪しいときは先にコンテンツで調整可能か常に計算している
・議題の方向は、会議前にある程度仮説を立てておく。ディスカッションが不要な場合は会議前に解決しておく
・雑談コミュニケーションをほどよく区切って次の議題へと促す
・議題が本質から遠ざかっている場合は引き戻す
・議題が迷子になっている場合は論点を整理する
・会議中に他の議題が生まれたら、新しいディスカッションの場を設ける
・誰が何をするべきなのかTODOを割り振る スケジュールを確認する
・会議後にリマインドする
・次の会議前にリマインドする
・議事録は会議前に用意しておく。会議中は結論だけをメモできるようなかたちにしておく。そして、最後にみなに共有する

正直、そんなに奇をてらったことをしているわけではありません。単純なことを愚直にやり続けられるか。物事はいつだってシンプルなものです。「めんどくせぇ」ことをやらなくてはいけないですし、貧乏くじを引くことも多々あります。しかし、事業スピードを加速させるための「意思決定」をどれだけスピーディーにできるか、は「ファシリテーター」の手腕にかかっている。だから、さぼれないんですね。



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