邦題：洞窟に潜む怪物（Monster Lurking in the Cave）

　ドーモ、三宅つのです。これはChirs＝サンのランダム生成シナリオ「エンター・ザ・バイド・ミッション」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。

　謎めいたランダムダンジョンに挑むミッションです。想定挑戦者は成長の壁を1つ突破した程のニンジャ（ソロでも複数でも可）とのことですので、このチームを派遣します。

◆ストローマン（種別：ニンジャ）
カラテ　　　　　　　６　　　　体力　　　　　　　　８
ニューロン　　　　　６　　　　精神力　　　　　　　８
ワザマエ　　　　　　９＞１１　脚力　　　　　　　　６＞７/Ｎ
ジツ　　　　　　　　３　　　　万札　　　　　　　３７＞９
ＤＫＫ　　　　　　　０　　　　名声　　　　　　　　９

攻撃/射撃/機先/電脳　　８/１２/　６/　６
回避/精密/側転/発動　１２/１１/１１/１０
即応ダイス：５　緊急回避ダイス：４

◇装備や所持品
▶テッコLV１：カラテ判定と回避＋１
◆トロ粉末：精神力２回復（使い切り）
◆レリック：ブードゥー/聖遺物　精神力＋１
◆ニンジャ存在感のオーラ（全身・標準）
　緊急回避＋４、脚力ダメージ軽減１、体力と精神力＋１

◇ジツやスキル
☆イタミ・ニンジャクラン、ジツLV３
　☆イタミ・ジツLV３（ムテキ読み替え）：回避時に精神力１消費し発動（N）
　　次の手番までダメージ軽減２、即死耐性
　　かばう時や回避失敗時も発動可能　代償に交渉難易度＋２
　☆◉瞬時の解除
　☆◉ニンジャ存在感のオーラ

◉ニンジャソウルの闇（１）：体力・攻撃・射撃・ジツ発動＋１
◉常人の三倍の脚力：脚力＋１、側転難易度－１

◉◉タツジン：コッポドー　近接攻撃の出目６成功時に痛打＋１
　●戦闘スタイル：殺人コンビネーション
　　命中した近接攻撃に回避ダイスダメージ１の付属効果
　　出目４が２個以上あれば殺伐の出目３（急所破壊）が発生
　●戦闘スタイル：内破壊掌打　ワザマエで近接攻撃、装甲貫通１
　　殺伐が発生したら出目２（頭部痛打）か出目３を選ぶ
　●ワザ：ボールブレイカー　出目６６５で発生、殺伐出目３（回避HARD）

●連射２
○生い立ち：オイランドロイド偏愛（NERDZ）
◉知識：現代的アート、オイランドロイド
○立ち位置：違和感や外部存在

能力値合計：２７

　前回の冒険で万札24、名声2、余暇4日を獲得しました。そういえば持ってなかったので「瞬時の解除」を入れ、標準的な「ニンジャ存在感のオーラ」を全身にまといます。彼はイタミを全身で感じたいため通常の防具は纏いたがらないのかも知れません。あとはワザマエを鍛錬して3D6[436]＝13＞9＝成功、[452]＝11＞10＝成功。万札28消費、残り9。

◆ハイパーボンバー（種別：ニンジャ）
カラテ　　　　　　１０＞１１　体力　　　　　　　１１＞１２
ニューロン　　　　　６　　　　精神力　　　　　　　７
ワザマエ　　　　　　６　　　　脚力　　　　　　　　６/Ｅ
ジツ　　　　　　　　２＞３　　万札　　　　　　　２６＞８
ＤＫＫ　　　　　　　４　　　　名声　　　　　　　　９

攻撃/射撃/機先/電脳　１１/　６/　６/　６
回避/精密/側転/発動　１１/　６/　６/　９
即応ダイス：５　緊急回避ダイス：０

◇装備や所持品
▶クロームハートLV１：体力と精神力＋１
◆オーガニック・スシ：体力３回復（使い切り）

◇ジツやスキル
☆カトン系ニンジャクラン、ジツLV３
　☆カトン・ジツLV３：隣接３×３マス内の敵に１ダメージ（回避N）
　　中心点にはD６ダメージ（回避H）
　☆◉カトン触媒：精神力の代わりに即応ダイスを消費し発動可

●連続攻撃２
◉常人の三倍の脚力：脚力＋１、側転難易度－１
◉トライアングル・リープ：連続側転で壁に触れて移動した時、
　直後の近接攻撃の難易度上昇を無視し痛打＋１
○生い立ち：放火魔
◉交渉：威圧
○立ち位置：全能感や野望

能力値合計：２６＞２９

　前回の冒険で万札24、名声2、余暇4日を獲得しました。カラテは十分ですからジツを伸ばしましょう。万札10払って[55]割って3+3＝6＞2、成功。「カトン触媒」を入れます。残り万札は26-15＝11。カラテを鍛錬して[335]＝11＞10＝成功。残り2。モータルハントして6+3＝9-1D6[3]＝6ゲット。

◆サイドスピア（種別：ニンジャ）
カラテ　　　　　　　６　　　　体力　　　　　　　　７
ニューロン　　　　　８＞９　　精神力　　　　　　　９＞１０
ワザマエ　　　　　　６　　　　脚力　　　　　　　　４/Ｅ
ジツ　　　　　　　　１＞３　　万札　　　　　　　２９＞０
ＤＫＫ　　　　　　　２　　　　名声　　　　　　　　７

攻撃/射撃/機先/電脳　　６/　６/１１/１３
回避/精密/側転/発動　　９/　６/　６/１２
即応ダイス：５　緊急回避ダイス：０

◇装備や所持品
▶クロームハートLV１：体力と精神力＋１
▶▶生体LAN端子LV２：ニューロン判定＋４、イニシアチブ＋２

◇ジツやスキル
☆カトン系ニンジャクラン、ジツLV３
　☆カトン・ジツLV３：隣接３×３マス内の敵に１ダメージ（回避N）
　　中心点にはD６ダメージ（回避H）

◉ランスキック：脚力で攻撃判定、命中すると痛打＋１＆弾き飛ばし
◉常人の三倍の脚力：脚力＋１、側転難易度－１
◉トライアングル・リープ：連続側転で壁に触れて移動した時、
　直後の近接攻撃の難易度上昇を無視し痛打＋１
◉知識：ヤクザの流儀

能力値合計：２２＞２７

　前回の冒険で万札24、名声2、余暇4日を獲得しました。そこそこ名声があるため、腕部負傷はソウカイヤの福利厚生により無料・ノーコストで治療されます（他の二人に成長が追いつきませんし）。ザゼン鍛錬蓄積が1ありますから鍛錬して[656]＝17+1＝18＞8＝成功。ジツを伸ばして1D6[4]割って2＞1＝成功。もう一度、[65]割って3+3＝6＞2＝成功。万札9+5+10＝24を消費し残り5。「トライアングル・リープ」を入れて0。

　いつのまにやら結構な強さになりました。では、始めます。

◆◆◆

序

　中国地方某所、地下廃棄物処理場。謎めいた研究機関「アールノ型」からソウカイ・シンジケートに送られた依頼により、ストローマンたちはそこへ足を踏み入れた。「こりゃあ……なんだ」

　三人は戸惑った。機械と生物が入り混じった、明らかに異常な空間。血管や筋組織、内臓めいたものが脈打ち、のたうち、UNIXと融合して蠢いている。なんたるグロテスクか。ニンジャであってもここに長く滞在することは危険であると、全員のニンジャ第六感が告げている。『ご覧の有様です』

『アールノ型』の研究職員、ステファニーからのIRC通信。「バイオ生物でも暴走してンのか」『いえ、ニンジャのしわざです。当研究機関の独自調査により、地下に「バイド・ニンジャ」なる古代リアルニンジャが休眠していることを突き止めました』「オイオイオイオイ、やべえな……」

　確かに、地下深くから強大なニンジャアトモスフィアを感じる。休眠状態でこれなら、目を覚ませばネオサイタマが滅びかねまい。「俺らにそんなもんを討伐するような実力はねえぞ」『もとより期待はしておりません。これは調査です。ニンジャ戦力を送り込んで、どこまで潜れるかの実験です』

「なるほど」ストローマンは頷いた。『これまでにも何人かモータルやニンジャを送り込んではいますが、モータルは全員死亡ないし行方不明。ニンジャの何割かは戻って来ましたが、自我や肉体をバイド・ニンジャに汚染された者もおり……ただ、いくつか有用な資材を獲得できました』「おいおい」

『手練れのニンジャチームを派遣するのは今回が初めてです。なるべく生還し、資材や情報を持ち帰って下さい。可能な限りは私がオペレートいたしますので』「だいぶ危険なミッションだな。報酬は弾ませてもらうぜ！」『それでは、準備はよろしいでしょうか。カラダニキヲツケテネ……』

　かくして三人のニンジャチームは、ニンジャによって歪められた異界へと降りていく。果たして彼らを待つものは……？

潜入開始

ルール：ダンジョン1階ごとに2D6を振り、出たイベントを実行する。実行後は全員「汚染判定」を行う（後述）。その後、先に進むか帰還するかを選択する。全滅するか帰還するまでこれを繰り返す。体力0となりZBRなどの蘇生アイテムを使用できる者が他にいなければ、そのニンジャは爆発四散。体力がマイナスになればその場で爆発四散する。戦闘はマップなし、側転可能、集中なし。範囲攻撃は最大マス数までの敵に攻撃可能。

汚染判定：汚染度0の場合、ニューロン判定E。失敗すると1D6の汚染度を獲得する。汚染度1-5なら次の汚染判定難易度がNになり、6-10ならH、11-15ならUH。16-19ならUHで成功しても汚染度が+1され、20以上になると完全に汚染されてキャラクターロストし、他のPCに襲いかかる。そうなる前に引き返すしかない。帰還した時に汚染されていれば、1ごとに万札2を消費して除去せねばならない（万札が足りなければ借金すること）。

資材：10個持ち帰るごとに余暇1日を獲得（最大4日）。1つ万札1で換金できる。資材は3種類あり、1種類を10揃えるとボーナスとして万札5を獲得。1種類を20揃えると万札10、名声1をボーナスとして得られる（1回のみ）。また資材が必要数に足りていれば、任意のサイバネやバイオサイバネ、カスタムパーツと交換できる。余暇スロット消費なしで取り付け可能。持ち帰ってもよい。とりあえず資材を合計40個集めたら帰還するとしようか。

ソルモナジウム：青く金属的な光沢を持つ。10個で戦闘用サイバネ（▶︎）と交換。
バイドルゲン：赤く奇妙な雰囲気を持つ。10個でバイオサイバネ（▲）と交換。
エーテリウム：神秘的な緑色の輝きを持つ。10個でカスタムパーツ（▷または△）と交換。

イベント1

2D6[56]＝鳥めいた生物の襲撃。代表者がワザマエ判定H、ストローマン/SMが挑む。11D6[11354146131]成功。赤資材2個獲得。

　三人は慎重に、内臓めいた洞窟の奥へ進む。「ARGGHH！ARGHHH！」ナムサン！鳥めいた異常生物が飛びかかってきた！ストローマンがとっさにスリケンを投擲！「イヤーッ！」「アバーッ！」撃墜！異常生物は痙攣し、ドロドロに溶け、赤く奇妙な物体へと変わった。『それを回収して下さい』

　指示に従い、三人は赤い物体を慎重に回収し、バックパックに放り込む。『我々はバイドルゲンと呼んでいます。バイオサイバネの原料として有用であることがわかっています』「ヨロシサンとかに売ればカネになるってわけか」『回収した資材の処理は、全て我々にお任せ下さい』

「だいたいわかりました。こういうのを排除しつつ、潜っていけばいいわけですね」『ハイ』「けどよ、これはそのニンジャの落とし子ってワケか？」『詳しいことは不明ですが、我々はそうとらえています。調査をヨロシク』

汚染判定、6D6[365153]6D6[651623]13D6[3354426343636]成功。

イベント2

[51]＝人型兵器のアンブッシュ。代表者がニューロン判定H、サイドスピア/SSが挑む。13D6[3463354133366]成功。青資材1個獲得。

　三人は慎重に奥へ進む。その時！「イヤーッ！」サイドスピアの鋭敏なニンジャ第六感は、背後からの気配に感づいた！とっさにヤリめいたバックキック！KRASH！『ピガーッ！』KABOOM！オイランドロイドめいた人型の機械が蹴り飛ばされ、爆発して、動かなくなった。『資材反応あり。回収を』

　残骸を調べると、青く金属的な光沢を持つ物質が見つかった。『これは、我々がソルモナジウムと呼んでいるものです。サイバネの原料に用いたところ、ニューロンとの接続状態が良好になることが確かめられています』「オムラに売ればカネになりますね」「あんまり使いたくねえな……」

汚染判定、[635462][634432][6244452133622]成功。

イベント3

[62]＝謎めいた回転砲台。代表者が回避Hを行ったのち攻撃し、2ダメージを与えれば倒せる。回避に失敗すれば6ダメージ。1ダメージや攻撃失敗ならもう一度回避&攻撃。どちらかが倒れるまで続ける。

　さらに奥へ進むと、謎めいた浮遊機械があり、ゆっくりと回転している。時々目を開き、レーザービームを放っては、近づく野良機械や野良生物を焼いて撃墜している。あれを壊さなければ先へ進めなさそうだ。「ここは、俺が行くとするか」ハイパーボンバーが進み出て、カラテを構えた。

スシ持ちで体力とカラテが高いハイパーボンバー/HBの出番だ。[52554423141]回避、トライアングルリープ&連続攻撃、[622456][51462][354222]成功。4ダメージを与え倒す。青資材5個獲得。青6、赤2となる。

「イヤーッ！」色付きの風と化し、壁を蹴って近づく！『ピガ……排除します』ZZZAAP！浮遊機械は目から強烈な破壊光線を射出！「イヤーッ！」ハイパーボンバーは見切って躱す！そして！「イイヤーッ！」トライアングルリープキックだ！KRAASH！『ピガーッ！SAYONARA！』KABOOM！

　浮遊機械は爆発四散！残骸からは複数の青い資材がまろび出た。「えーと、なんだっけこれ」『ソルモナジウムです』「そう、それ。回収するぜ」

汚染判定、[546612][656565][5342443364162]成功。

イベント4

[54]＝謎めいた電子迷路。全員ニューロン判定H。[143663][626651][4125234211666]成功。緑資材2個獲得。青6、赤2、緑2となる。合計10。

　さらに奥へ進むと、蛍光緑色の01が多数集まり、謎めいた電子迷路を形作っている。「なんだこりゃあ」『わかりません。調査を』「とにかく、ここを通るしかないですぜ。電子の流れを読んでみます」サイドスピアは、こう見えて高度な生体LAN端子を入れた凄腕のハッカーだ。従うしかあるまい。

　彼を道案内にして進んでいくと、神秘的な緑色の輝きを放つ物体を発見した。「なんだこりゃ」『我々がエーテリウムと呼ぶものです。機械と生物の中間的性質を持ち、サイバネやバイオサイバネの機能を拡張する際に有用であることが確かめられました』「とにかく、持って帰りゃいいんだな」

汚染判定、[342531][114612][344651326444]成功。

イベント5

[35]＝冒涜的巨大魚の攻撃。代表者がカラテ判定H、HBが挑む。11D6[14552135543]成功。赤資材2個獲得。青6、赤4、緑2。合計12。

　やがて、三人は幅の広い川が流れる場所に出た。冒涜的な姿かたちをした巨大魚がそこを泳ぎ回り、近づいてくる生物たちを貪っている。川には細い橋じみた道があるが、通るのならば巨大魚が飛びかかってくるのを覚悟せねばなるまい。「カラテで押し通りゃいいんだな。行くぜ」

　ハイパーボンバーが進み出る！「AAARGHHH！」サメかワニめいた頭部を持つ巨大魚が反応し、飛びかかってきた！「イヤーッ！」KRASH！「アバーッ！」巨大魚は顎にアッパーを食らってふっとばされ、赤い資材を少し吐き出して、川に戻っていく。「よし、急いで通るぜ！」「資材回収しますね」

汚染判定、[541333][443361][4436333636635]成功。

　ここまでは負傷も汚染もなく、順調だ。だが、洞窟はさらに深い地の底へと続いている。冥府めいた暗闇の中から、次にどんな怪物が出てくるかもわからない。注意深く探索を進めねばなるまい。

【続く】

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